勇者パーティ完敗!? 無能と呼ばれた錬金術師の反撃
王都の広間で科学チートを証明した翌日。
俺――レオンは、王都の賓客用の館に滞在していた。
だが安堵は一瞬。
扉を叩く音とともに、王国の高官が冷ややかな声で告げる。
「錬金術師レオン殿。陛下はお前を“勇者パーティ”と共に行動させると決定された」
勇者パーティ……。
俺を「無能」と笑い、追放した連中だ。
胸の奥がざわつくが、俺は口元に笑みを浮かべる。
「いいだろう。今度は俺が、お前たちを試す番だ」
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訓練場に集められた勇者パーティ。
剣士は苛立ちを隠さず剣を突き立て、僧侶は目を逸らし、魔術師は冷笑を浮かべる。
そして勇者は、王国随一の聖剣を携えて俺を見据えた。
「レオン……まさかここまで力を持つとはな。だが錬金術は魔法に及ばない」
その言葉を合図に、模擬戦という名の“公開処刑”が始まった。
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勇者が聖剣を振るう。
光の刃が大地を裂き、観衆が息を呑む。
だが俺はポケットから装置を取り出し、金属音を響かせた。
「起動――《磁場制御》」
ガガガッ、と耳をつんざく音とともに、聖剣がぶれ、勇者の腕が弾かれる。
「な……!? 剣が重い……!?」
剣士が斬りかかる。
俺は小型の火薬球を転がし、足元で爆発を起こした。
爆風で剣士は吹き飛び、砂埃にまみれる。
「くっ……やはりこいつ……!」
僧侶の加護の光が仲間を覆うが、俺は即座にもう一つの装置を展開。
「科学は、光すらねじ曲げるんだよ」
装置から放たれた黒い煙が、僧侶の加護をかき消した。
観衆がどよめく。
「勇者様が押されている……?」
「本当に無能だったのか……?」
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最後に勇者が叫び、聖剣を全力で振り下ろす。
「錬金術師ごときが……俺を超えると思うな!!」
だが俺は冷静に、装置のスイッチを押す。
閃光と轟音――そして衝撃波が訓練場を包み、勇者の聖剣の光は掻き消された。
沈黙。
俺はゆっくりと告げる。
「無能だった俺を追放した結果がこれだ。
お前たちの“勇者の物語”は、もう俺が書き換える」
観衆の中に、畏怖と歓声が入り混じる。
勇者パーティは、完全に押し込まれていた。
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ここまで読んでくださりありがとうございます!
今回はついに勇者パーティとの再会、そして模擬戦という形での直接対決でした。
追放した“無能”が、科学チートで聖剣や魔法を打ち破る展開――楽しんでいただけたでしょうか?
勇者パーティが立ち尽くす中、観衆はレオンを新たな英雄として見始めました。
でもこれはまだ序章。
王都にはさらに大きな陰謀が潜み、レオンの科学を恐れる者たちが牙を剥こうとしています。
次回は、いよいよ「王都の闇」編突入――。
王の真意、そして裏社会の黒幕が登場!?
物語はさらに加速していきます。
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