クラス全員が魔王に侵攻されていたので助けてみた
どれほどの時間が経ったのだろうか。やっと連絡用のスキルが完成した。スキルの自作って難しい。さてとみんなにスキルを付与しようと地上を見たらみんなが魔王の1人である暴食の魔王から侵略されていた!僕は急いで向かおうとしたが、そこで神様は直接地上に干渉してはならないことを思い出す。そこで僕は化身を生成する。化身は本体と比べたらめちゃくちゃ弱いけどまあそこそこスペックも高いし大丈夫だろう。僕は化身へと意識を移し、戦場へと転移した。
藤林凛子視点
私の名前は藤林凛子。かつては日本の高校生だったけど気づけば異世界のそれもエルダーウィッチに転生していたの。最初は人間じゃなくなり、元の世界に戻れなくなったことに絶望してたけど前を向いてこの世界を生きようと思った。3年してクラスメイトたちとも出会い、クラス委員長だった赤城司くんがこの世界で8番目の魔王に転生していたので私たちは国を作ることにした。だけどみんな1人のクラスメイトを見つけられずにいた。あまり目立たない子だったけどいつも笑ってクラスに癒しをくれていた柏木黎くん。この2年ほど彼を探していたがどうにも見つからない。人間の国にも魔王たちの国にも隠れて探しに行ったが見つからず。彼は死んでしまったのかと思ったがそんなわけがないと赤城くんが言ってくれたことで私たちは今も彼を探していた。だけどそんな時、七大魔王の1人である暴食の魔王が攻めてきた。私たちは国を守るため戦った。だけど暴食の魔王の軍勢は強く、このままでは負けてしまうと思ったその時だった。
ドンッ!
戦場のど真ん中に何かが落ちてきた。遠視の魔法で見るとそこには黒いローブを着た何かがいた。顔はわからないがその身から発せられる力は赤城くんすら超えるものだとわかった。次の瞬間、戦場で戦っていた兵士たちが砦に転移されてきた。数万もの兵士たちを数十キロ離れたここまで転移するなんてなんなんだあの化け物はと誰しもが思った。あいつの動向を探ろうと思った次の瞬間、暴食の魔王の軍勢が黒い波に飲まれた。そして波が消えるとそこには暴食の魔王軍の姿はなかった。