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~学園編~

百億人を越える人が住む 異世界 神惑星

ここには魔法や呪術やあり得ない物が存在している

その世界で紡がれる話


魔法暦 1370年 4月4日

この日は桜吹雪が舞う快晴だった

今日は様々な学校や学園で入学式がありどこもかしこも制服を着た人やスーツを着た人でいっぱいだった

学校が一緒だねやこれからもよろしくとか明るく楽しそうな話題が飛んでいる

そんな和ましい雰囲気に包まれている人々を横目に彼は歩いていた


彼は異物感漂う姿だった為か友人や家族を連れていないことがより際立っていた

校門をくぐりその雰囲気を持ち込んだまま校舎に向かおうとしていた

そんな彼に一人の男が声をかけた

「おい!!そこの赤毛!!」

「あ?なんだ?」

ガタイのいい男は威圧的に男に迫った

「なんだその髪の色は?!お前ふざけてんのか?仮にもここは入学式の場だぞ!?」

男は生徒指導部の者のようだった

しかし、赤毛の男は話を聞いている様子ではない

ポケットに手を突っ込み眉間にシワを寄せている

「あぁ?髪の色?どうだって良いだろ。」

「良くない!!風紀には記されていないが、こういう場所ではまともな髪の色が当たり前だろう!!」

生徒指導部の男が注意をするが彼は従う様子ではない

それどころか彼は今あくびをしたのだ

みるみる生徒指導部の顔は赤くなり、注意の声が大きくなる

それでも彼には馬に念仏のようで

生徒指導部の男は拳を握り殴りかかった

その拳には炎のオーラが纏われている

「一度反省しろ!!魔裂拳!!」

そのガタイのいい体から放たれたストレートはとても綺麗で赤毛の彼は吹き飛ばされるかのように思えた

しかし、吹き飛んだのは細マッチョのような赤毛ではなくガタイのいい男だった

何が起こったかその場の人々は理解出来ずにいた

壁に男はめり込み気を失っている

赤毛の少年は自ら吹き飛ばした男に一目やると

「雑魚が!」

と捨て台詞を吐いて再び校舎に向かって歩き始めた


歩いてしばらくするとチャラチャラしたボンボンのような奴が話かけてきた

「君~さっきの面白かった!」

赤毛はソイツを気にすることなく歩き続ける

「ねぇ、君でしょ~?学園模試で最高得点を出したの?ブレイブ君♥️」

ブレイブと呼ばれた少年はソイツを睨み付けて言った

「お前誰だよ!!」

そう、なんだコイツは知り合いでもなく有名人でもない

名乗ってさえいないのだそんな奴にペラペラ会話する労力は持ち合わせていない

「おっと、これは失礼した。平民出身のファストといいます。」

ファストと名乗った少年は丁寧なお辞儀をした

髪は青く、目は少しつり上がっている

「で、何のようだ?」

めんどくさそうにブレイブは頭をかきながら

尋ねた

「さっきの力を見てね。あぁコイツすげぇって思ったから絡んでおこうと思って~。」

「そんだけか?じゃあもうしゃべるな!!お前しゃべったらうるせぇ奴だし。多分。」

さっきの男の態度よりも雑にしてブレイブはファストを相手にしていた

「ねぇ、この学校一緒に〆ない~?」

「あぁん?頭張れってか?断る!!」

「ええ~、何で~?」

「お前〆たりするタイプじゃねえし。」

そうコイツしっかりと制服を着ているのだ

絶対優等生タイプでとにかく強い奴の側に居れば安全なことを知っている奴だ

そんな詐欺師を信じるをが難しいというものだ

「イヤ~そんな風に見えるだけで極悪人ですよ~自分。」

「仮にそうだとしてもお前怪しい過ぎるし、かなり饒舌なタイプにも見えるから関わりたくない。」

「まあまあ、そんなこと言わないで~。」

ファストと無駄な会話している間に教室まできた

そのままファストも一緒に教室に入ってきた

「おい、待て何でお前も教室に入る?お前、違う組だろ。」

「嫌だな~。同じ組ですよ~。」

最低なことにこの青髪も同じクラスらしい

教室ではファストがずっと話しかけてきていたが流石にうざかったのでスルーした

ファスト以外喋ってくる奴はいないが、これみたいななものが増えても騒音被害にあうだけだしこれでいいかと納得した

担任がクラスにやってきた今から入学式があるので体育館に並んで行くぞと言っていた

体育館には大勢の保護者や招待客がいた

この学園は神立学園の為に沢山の人が呼ばれるのだろう


神立学園はこの神惑星の唯一の神によって認められた教育費無償化の大学付属高等学園だ

教育の目的は学科ごとに異なり

未知の迷宮や素材を集める冒険者やハンター の育成を目的とする 探索学科

遺跡の発掘や調査を目的とする 考古学科

ギルドの設立や就職を目的とする ギルド学科

商会の設立や就職を目的とする 経済学科

魔法に関する知識を学ぶ 魔法学科

この5の学科によって構成されている


校長の長~い話が終わると教室に戻り今日は解散となった

翌日 クラスで自己紹介があった

出席番号をおって次々と自己紹介が終わっていく

ブレイブもそれなりにまともな自己紹介をしている中、緊張でおかしい自己紹介の奴もいた

「空間魔法使い希望のライトです。魔法のコントロールは苦手ですが頑張って克服したいと思います。宜しくお願いします。」

教室でざわめきが起こった

それも当然だ、空間魔法は天才レベルのコントロールが有って初めてやっと使える魔法なのだから。魔法のコントロールが苦手なものが習得出来るものではないのだ

ブレイブでも習得が難しい魔法を習得すると言ったのだ

この能天気にブレイブ本人は腹立ちを覚えた

これが俺とアイツの邂逅だった


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