はらわた
掲載日:2019/09/25
いつものことさ。
ギリギリのところで、目を醒ます。
繋がりかけていた迷路は幻でした。
休憩室の中で審議される人は晴れて幻になった。
敵わぬ口は他の仕事で塞いでしまえ。
怪我はない?眩しくない?
速射で放たれる暗殺の言葉。
余計な大声で狭い部屋に響きわたって、目線乱れる沈黙を呼ぶ。
いつものつまらない冗談さ。
笑えないことに気づいたら、記憶の検証が始まる。
怪我はない?
傷口を押さえる手が父親の残像と重なった。
晴れたね、眩しくない?
目を隠す手が母親の温もりと溶け合った。
長く話してないから、手紙でもいいでしょう。
いつものことなのです。
敵わぬ口は笑い話にされる残酷の名残。
作り続けている迷路だから、脱出はまだでしょう。
取り敢えず、謝ることしかできません。
いつも繰り広げられる闘いのはらわたでもがきましょう。
必ずギリギリのところで目は醒める。




