第8話 商業ギルドとかいとうジェシー
~商業ギルド~
冒険者ギルドと違い、男くさい臭いはしなく、何かの花だろうか?
良い香りがする。
その他の外観の違いとして、商業ギルドは窓にガラスが使われており、酒場ではなく喫茶店がギルド内にある。
冒険者ギルドは2階建てだったが、商業ギルドは3階建てのようだ。
それで今は窓口で商業ギルドの説明を受けている。
2階は、商業ギルドで買い取った物の販売をしているスペースで、3階は会議室などがあるようだ。
ランクの説明を受けた内容はというと、
商業ギルドにはFからSまでのランクがあり、
Fランク → 商業ギルドに対してのみ販売可
Eランク → 登録した国の街中での屋台(店舗なし販売)
Dランク → 他国への販売可の行商人
Cランク → 個人商店。下級貴族の家に商品売り込み可。
Bランク → 小規模商会 2店舗以上持ち。上級貴族の家に商品売り込み可
Aランク → 中規模商会 2店舗以上10店舗以下。王城に商品売り込み可
Sランク → 大規模商会 11店舗以上
ランクにより年会費が変わる。
Fランク → 5万円
Eランク → 10万円
Dランク → 20万円
Cランク → 30万円
Bランク → 40万円
Aランク → 50万円
Sランク → 100万円
俺とシャノンはCランク2名の登録をして、60万円の年会費を支払った。
将来的に、自分のお店を持ちたいからね。
因みに、FランクでEランクの仕事の内容を行ってしまうと違約金を取られる、悪質な場合は除名されるらしい。
「さっそく、商品の買取りをお願いしたいのですが大丈夫でしょうか?」
年齢的に俺よりも受付の人は上なのと、商売相手ということで敬語にて対応する。
「はい。大丈夫ですよ。どのような商品ですか?」
「これです」
俺は、シャノンからもらった肩掛けのバッグから、木でできた座っている猫の彫刻をとり出す。
サイズは小さめだ。
因みに、荷馬車の中で、エンジェルフォンを使い作った。
精巧な造りなのは素人目に見てもわかる。
「なっ!?」
「これはすごいですね」
後ろにいた女性が、驚きの声を出す。
そして、俺と話をしていた商業ギルド員と席を代わり、女性が対応してくれることになった。
女性は上司のようだ。
100万円での買い取りになった。
特殊機能などない。単なる猫の彫刻だ。
精巧な造りの物が売れるだろうと小説知識により予測していたが当たりだった。
原材料0円⇒100万円の収入
やったね!!
隣にいるシャノンも微笑んでいる。
買取金額の授受を終え商業ギルドを出ようとしたところ、ふと掲示板が視界に入った。
【かいとうジェシー サドンの街に現る】
・奴隷商店を夜間に訪れ、奴隷の者たちを解放
・その他、サドンの街にて財布の抜き取り多数被害発生
『気を付けないといけないねー』と俺とシャノンは、掲示板の前で話していた。
ショコラは、その掲示板の横に書かれていた、お魚さんの絵を眺めていた。
そして、門番のところに戻りFランクの商人ギルドカードを見せた。
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