第11話 冒険者ギルドに護衛依頼
~冒険者ギルドに護衛依頼~
「治っちゃってるよー」
『魔法使いなのに、ローブを着ていないんですね?』
『あの、わたしのこの火傷とかって治せますか?』
『大神官様でしょうか?』
『魔法を使用する際の媒体の棒杖もお持ちに見えません。すごいっ』
ビリーブヒールというBランクの治癒魔(天)法でサゾクを治した。
しっかり、魔法陣(天法陣)を足元に出して、サゾクを治した。
色々と質問されたが、笑って受け流した。 『あの、わたしのこの火傷とかって治せますか?』という答えとして、火傷を治してあげた。
喜ばれた、感極まったのだろう。抱きしめられほっぺにキスされてしまった。
照れていると、シャノンがショコラを抱きしめて、ショコラの手で猫パンチを俺の顔に繰り出してきた。
冒険者に護衛依頼を出して、冒険者ギルドをでた。
昨日、荷下ろしを手伝ってくれた男の子と女の子たち5人組は冒険者パーティ(グループと呼ぶこともあるようだ)だったらしく、俺の護衛依頼を受けてくれた。
因みに、何故、こんなにも早く次の街を目指しているのかは、比較的速やかにサント国から離れるためだ。
【依頼】
系 統:護衛依頼
内 容:はじまりの街からセカドの街までの護衛
食 事:依頼主から提供
宿 屋:道中に通る宿村などの宿屋代は依頼主が支払う
依頼料:1人 1日2万円
シャノンが料理人であることを伝えると、喜んで引き受けてくれた。
3日の旅のため、1人3日で6万円だ。
冒険者ギルドのギルド員さんと冒険者の人に聞いて、自分的に計算してみたところ、始まりの街からセカドの街まで100kmほどあると思う。
荷馬車で1日30km進めれば良い方だろうな。
足場が悪いのと、モンスターがでるから、思ったよりも進めないのだとか。
『ふわまる』という冒険者パーティと一緒に、必要な食べ物・飲み物類をシャノン誘導の元、購入した。
料理するのはシャノンだからね。
俺は、多分、ジャガイモの皮むきくらいしか手伝えないよ。
この異世界、ジャガイモンというジャガイモに似たようなものが存在していた。
ゆでて、塩を振って食べるのだとか。
じゃがバターおいしいよね。
街の門のところに、昨日と今日担当してくれた冒険者ギルドのお姉さんとギルドマスターが立っており、500万円手渡された。
サゾクの奴隷落ち金50万円。サゾクと共にグループをくんでいたおとこ2人も奴隷落ち、3人合わせて150万円。
冒険者ギルドから謝礼として100万円の計250万円だ。
サゾク達3人組は鉱山奴隷として死ぬまで役務を負うらしい。鉱山奴隷としてなった場合、お金を支払うのが国である為、安く買いたたかれるみたいだ。
『サゾクの腰巾着の2人の悪事も発覚してな。お前のおかげだ、感謝する』
意味深なことを言われて、首を傾げていると、サゾク達の泊まっていた宿屋で、女性がロープで縛られ監禁されていたのを見つけたらしい。
宿屋は、その女性について知らないと言っていたようだ。
シャノンが、どこの宿屋かギルドマスターに聞いていた。
宿屋の名前を聞いて、『あー、あそこですか』と言っていた。
最下級ランクで、スラムエリアの近くにある宿屋のようだ。
シャノンが両親とはじまりの街に訪れる際に『そこの宿屋には何があっても泊まってはいけない』と言われていたようだ。
近寄ることさえ禁止されていたようだ。
1日目に決めた方針・目標がある程度達成したので 今後の方針を決め直した。
【次の街からの方針】
①スキルと天法に慣れる。魔法について知る
②この世界の情報を集める
③お金を稼ぐ
④戦いに慣れる
⑤人助け
それに、
⑥貧困層の改善。
⑦奴隷を購入し、奴隷としての存在を解放し、セカドの街から行う商店で雇う
⑧次の街から、お店を各街に配置する。
お店を各街に配置する理由としてその街に住んでいる貧困層を助けるためとその街で購入した奴隷達を養うためである。
働く場所と住む場所を与える。
最終的にサント国を離れるまでの間に奴隷を買えば、大勢になってしまう。
旅に連れ歩くことが困難なため各街に置いて行くことにする。
衣食住を与える予定である。
地球の知識を使えば成功するであろう。
荷馬車に乗り、始まりの街を後にする。
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