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ガーネット  作者: 侑璃
4/4

藍葵とのFC

 あれは、いつの頃だったか…。

 確か、俺らがまだ中学校に入ってすぐの時。入学歓迎会?…的なのがあったんだ。歓迎会と言っても、ちょっとしたゲームをするくらいだったが。その時、初めて藍葵と話したんだ。



「ねぇ、柊侑…?

 中学でも仲良くしてね…?」

「ん?…あぁ。」


 綾瀬と俺は、体育館のステージに腰掛けて話していた。その時、あいつが話しかけてきた。


「君らは…確か、同じクラスの(アオイ)君と…茉里ちゃん…だったかな?」

「…誰。気安く名前で呼ばないで。」


 茉里ちゃんと呼ばれたのがよっぽど嫌だったのか、綾瀬はそいつに対して嫌悪感丸出しだった。実際、俺から見てもそいつはチャラかった。


「あー、ごめんね。俺は君らと同じクラスの…」

「…生田(ショウダ)藍葵。」

「お!覚えてくれてたんだ!嬉しいな。」


 俺が記憶していた名前を呟くと、藍葵は本当に嬉しそうに笑った。その笑顔を見て、チャラくても根はいい奴なんだと思った。それが、藍葵と俺達とのファーストコンタクトだ。



 次の日、学校へ行くと藍葵が笑って迎えてくれた。


「おー、おはよー。二人とも。

 朝からラブラブだねー。」


 綾瀬が驚きで目を見開くのが、隣にいて分かった。


「ち…ちがっ。だって柊侑には…。」

「別に俺らは、そんなんじゃないよ。」


 綾瀬が何を言おうとしたかは分からないが、否定しておいた。


「柊侑には…?」

「あ…いや、何でもない。」


 藍葵に聞き返されて、顔が強ばるのを俺は見逃さなかった。だが、詮索しようとは思わない。何故なら綾瀬が隠したりする事には大抵理由があるからだ。今回も多分そうなのだろう。藍葵も何を考えたか知らないが、それ以上詮索はしなかった。


「そっか…。そっかー。君らはそういうのじゃ無いのかー。」


 藍葵はその時、何故か残念そうに呟いた。



 それからしばらく話すうちに俺達は、まるで元から友達だったかのように一緒に居る事が当たり前になっていった。



 そんなこんなで3年が経ち、俺達は今ここに居る。



「そんな事もあったなぁ。

 あの時は綾瀬の事少し怖かったんだよな。」


 藍葵がそう言うと綾瀬も懐かしそうに


「藍葵はチャラかったよね~。

 と言うか、今もチャラい。」


 と笑って言った。そして二人揃って俺に言った。


「「柊侑は変わらないな(ね)。」」

「変わらないとは何だ。変わらないとは。」

「褒めてるんだよ。」


 俺が言うと綾瀬は笑って言った。……ところで、何か忘れているような…(?)


「すみません、ワタシを置いて話さないでくれませんか?」

「あ……。」


 完全に忘れてた。ここはもう笑って…


「笑って誤魔化さないで下さい。」


 ギクッ……


「ところで叶瀬さんは…」

「叶瀬で良いです。1年なので。

 お名前をお伺いしても?」

「あ、あぁ。俺は(アオイ)柊侑(シュウ)

 そっちの女子が綾瀬(アヤセ)茉里(マリ)。これが生田(ショウダ)藍葵(アイキ)だ。」


 ()()と言われたせいか不服そうに藍葵が続けた。


「…で、全員同じ2年。」

「あ、先輩だったんですか。生田先輩は1年に見えました。」

「…え。」


 本当に驚いた様に言うから、余計に傷付いたようだった。


「あ、職員室に行かないといけないので

 これで失礼しますね。」


 そう言って、去っていく叶瀬の背中を、睨むように見送る綾瀬に俺はまだ気付いていなかった。






 To be continued ……

…はい!4話終わりました。

ここまで読んで下さりありがとうございます。

まだまだ話が発展しませんww


※タイトルのFCとはファーストコンタクトの事です。

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