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第四章 預けられた家とアル

カルディは、クラウディア家の警護を生業としている一家に預けられることになった。

「オレはビル。今日からよろしくな」

爽やかな笑顔とともに話しかけられ、肩に回された腕が、そっとカルディを包み込む。

突然のことに驚きはしたが、その手のぬくもりは不思議と嫌ではなかった。

「急に話しかけるから、驚いちゃってるじゃない」

そう言いながら、ビルの妻――マギーが、腕の中のカルディをやさしく奪い取るように抱きしめる。

包み込まれる感触に、カルディは思わず顔を赤くした。

ビルは、カルディより少し年上に見える少年の頭を、くしゃくしゃと撫でながら言う。

「俺の息子のアルだ。仲良くしてやってくれ」

「俺がお兄ちゃんだからな。言うこと聞けよ」

そう言って、アルはマギーからカルディを受け取り、背中を軽くポンポンと叩く。

乱暴さはなく、どこか照れ隠しのような仕草だった。

カルディは――これも悪くない、と思った。

「うちはこんな家庭だが……慣れそうか?」

ビルはそう言って、少し上目遣いにカルディの顔をうかがう。

カルディは、にっこりと笑ってうなずいた。

「そうか……」

ビルは、ほっと息をついた。

――アルは、将来この家の警護隊長になるのが夢だ。

ビルは、それをよく知っている。

気さくで人懐っこい性格は、自分によく似ている。

アルは、きっと隊長に向いているだろう。

だが――カルディは元請けであるクラウディア家の子供だ。

将来、どちらが上に立つかということで、争いが起きなければいいのだが。

そんな一抹の不安を胸に、ビルは静かに二人の子供を見つめていた。


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