プロローグ
はじめまして。夏八木けむしと申します。初投稿で右も左もわからない中で書いておりますのでお手柔らかに。と言いたいところですが、思ったことははっきりと書いていただけますと参考になります。目に留まりましたら作家育成ゲーム感覚でコメントをくださるとありがたいです。とても励みになります。普段の生活が忙しいたちなので高頻度で投稿することはできませんが、気長に見守ってくれるとありがたいです。ぜひ、よろしくお願いします。
幼い頃、男の子の友達がいた。優しくて、頼りになって、でもどこか抜けてて、いつも彼について行った。これまでも、これからも、ずっとそばにいるんだって。そう、勝手に思ってた。信じてた。でもあの日、神話がはじまったあの日、彼は逃げる私を背に『それ』に向き直って拳を構えた。人波に流されて見えなくなったその背中は、私の記憶の中での彼の最後の姿だ。その夜彼の家に一通の紙飛行機が入ってきたらしい。そこには
「しばらく帰れない。でもきっと帰る。
だから、待ってて。」
とそれだけあったのだとか。
その言葉を信じて待ち続け何年が経ったろう。願掛けのつもりで伸ばし続けた白髪は腰よりも長くなり、身長も立派な女性として申し分ないほどになった。だから、探すんだ。私は御本のお姫様みたいにお行儀良くはないから。王子様を待つだけなんて出来ないから。
そう、私はただ、貴方に会いたくて。ただ、貴方に触れたくて。ただ、貴方のそばにいたい。
そんな、私の、大切な人を想う愚か者の、どこまでも真っ直ぐで、どこまでも愚かな旅の記録。それがこの物語だ。
前書きに記入した通り初投稿なので、コメントを頂けると嬉しいです。