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プロローグ
「その…天羽天羽さん。す、好きです!付き合ってくださぁい!!」
―気持ち悪い。初めてそう思ったのは、中学3年生の時だったと思う。好きでもない異性に告白されることなど何度もあった。なのに気持ち悪かった。異性から向けられる好意に不快感と違和感があった。
「えっと…私達さ、今年受験だし……。それにあんまそういうの…分かんなくって…その、」
「どういうこと?天羽さんモテるんだよね。それくらい分かるでしょ。もしかして他に好きな人いるの?それとも俺の事嫌い?ねぇ何とか言っ―」
「ごめんなさい!!!」
走って逃げた先は体育倉庫前だったっけ。ここが1番落ち着くんだ。
「オヴェッ…ヴォ…ケホッ―」
口の中…弁当の味する。気持ち悪