今世もぼっちだった?
西暦2030年、日本
そんな世界に転生したわしちゃんことひろは今年10歳の女の子になりました。
「「ハッピーバースデー!ひろちゃん」」
そんな言葉と共にクラッカーが鳴り響き、両親が満面の笑みでケーキをよそってくれる。
「今日はご馳走よ!ママの手料理沢山食べてね?おいしい?」
「うん!おいしい!」
「まぁ可愛い〜」
ひろはそんな会話をしながらケーキをもぐもぐ、この世界のことを考える。
この世界には剣や魔法はない、あるのは便利な機械やネットワーク。
転生し、歩けるようになってからは見る物すべてが真新しく、そのたびに両親を困らせてしまっていた。
「また!ダメだぞーこんなものに近づいちゃ!」
「あうー(それはなんじゃ!よくみせい!)」
2歳になり少し喋れるようになったころには、とても早い内に中二病を発症したものだ。
(仕方ないじゃん!前世は剣とか魔法が当たり前だったんだから!)
そしてこの世界の事を知ろうと勉強して8年、長いようで短い期間が過ぎ、現在ひろは両親に誕生日を祝われているわけだが・・・。
「わし・・・もしかしてぼっちじゃね?」
いやいやいや、そうと決めるのはまだはやい。
同じクラスの子供たちからは、保育園で中二病発症してから一目置かれてるし・・・その代わり遠巻きに見られてたりもする。
クラスの先生からは、そこは年の功、頼りになる子として見られている!・・・その代わり相手もされないのである。
「あれ・・・これやばくね?」
前世ぼっちは、今世でもぼっちであった!!