表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

6.僕の体重はともかく、彼女の憎悪は重い

作者: 永丘麻呂

「ニュースみた?」

「見たよ。あれやったの加奈子だろ。復讐なのかな…やっぱり」

「たぶんそうだと思う。」

「44人はヤバイって。てか、関係ない人まで巻き込んでんじゃん。」

「それね…それより、店長と連絡とれないの。なんか怖くない?このままだと、私とじゅんやもヤバイ気がする。」

「え、まじかよ。確かに…少なくとも俺はヤバイ気がする。」

「うん、私もそう思う。とりあえず、今すぐ会えない?正直怖くて。」

「そうだな…どこで落ち合う?」

「ごめん、私、怖くて外出たくない。じゅんや、本当にお願いだからうちまで来てくれない?」

「分かった!心配しないで、すぐ行くから!」

「ありがとう。待ってるね。」


純也は、バイト仲間の美里とLINEを済ませると、自慢のロードバイクに乗り、美里が住むアパートへ向かった。


アパート前に到着すると美里からLINEが来ていた。

「鍵は空いてるからチャイム無しで入って大丈夫だよ。中に入ったらちゃんと鍵閉めてね。あとチェーンもちゃんとかけてね。ほんと怖いから。」

「あ、そうそう今家の掃除してて、薬品の臭いとかするけどそこは気にしないでね。」

純也は、返信せず美里の部屋に向かった。


美里の部屋は201号室。確かに鍵はかかっていなかった。

「みさとー、入るぞー。」

美里からの返事はない。部屋の奥にいるのだろうか。

純也は、一先ず家の中に入った。

美里に言われたとおり鍵を閉め、チェーンをしっかりかけたところで、純也は本能で悟った。この空間はまずい、と。

すぐさま鍵を開けたが、チェーンが上手く外せない。手が震える。

「やべぇ、何だこの臭い。」

焦る純也。何とかチェーンを外すことができた。

勢いよく扉を押したが、びくともしない。何度押しても結果は同じだった。

「なんでだ…どうなって…る」


純也の視界は真っ暗になった。



純也のスマホが光った。

美里からのLINEだった。

「ドンドンうるさいなー。私は奥の部屋にいるよ♡」


僕は、水が満パンに入った大きなクーラーボックスに座って、ピンク色のスマホをいじっている。

そして僕は、彼女の親友と呼ぶに値しなかった女のスマホと肉片を、2階から無造作に放った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ