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鐘が鳴る
荒削りですが頑張って生きます。
その人は言った。
「闘うしかないんだ。」
フード付きの深緑、その人の特徴的な格好に担がれた大剣はすっかり錆びつきほのかに血の香りが離れた位置からも香る程それには戦いが染み付いていた。
その人の眼に映るものは革命か、復讐か、あるいはそのどちらでもなくなっているのか。
ただ、その眼に映るものの解に近づくにはもう少しさかのぼる必要があるようだ。
いずれにせよ語らねばなるまい。
なにせよ、それは始まりであるのだから。
一つの歴史が始まる。
これは反逆の物語、反抗の史実。