1・9.恋の虜と屍累々。
「大好き!」・・・部屋中にあたしの声が広がった。
どうだ!これで自信ついただろう!!
すこし満足気にしていたあたし・・・が、
ダンデは固まってしまっていた。
あれ?何で?・・・腐っても世の中で最高、ピチピチ度100%と言われる
女子高生に言われたのだぞ?
何、あたしじゃ役不足か?(イラッ
この時あたしはイラついた、だからこんなことを口走ったのは許しておくれ。
「元気、だそうよダンデ!27年間も恋愛皆無とか枯れ切ってるよ!?」
グサリ。
部屋に不気味な音が響く。
・・・ヤバイ。なんか凄い音がダンデから聞こえた。
あわわわわどうしよう、えっとフォ、フォロー!
「で、でも大丈夫!27年間とか全然大丈夫だよ!?あたしの星では熟年結婚とかあるし!
ダンデ本当にかっこいいからまだまだイケるよ!?
将来ウハウハだね!はい、これ決定!!!」
・・・・・・・・・・・。沈黙が痛いぜ・・・・
「あの、、、その、枯れてるとか言って、すみませんでした。」
・・・ひいい怖えぇ。何でなんも言ってくれないの??き、危険だ。離れよう。
そろりとダンデのホッペに当てていた両手を離そうとする。
ハッとしたように目を見開くダンデ。
「まて・・・!」
喜代の離れた左手を捕まえ、自らの右頬に押し当てるダンデリオン。
っぎゅう
左手に力が加えられる。
「!だ、ダンデ?うええ??ど、どどどうしたの??」
ご乱心か?
いきなり待てと命令され、左手をダンデのほっぺたに押さえつけられ喜代はパニックに陥る。
目を閉じ深いため息をつくダンデを見、そして掴まれている左手と
掴んでいる右手を見る。
・・・結構ぬくい・・・
さっきまで気づかなかった頬のぬくもりが心地よく思った。
が、ダンデはハッとし、
「・・・何、やってんだ俺は・・・?」
パッと喜代の手を離した。
呆然とするダンデと喜代とニヤニヤするローズ。
どうしようこの空気・・・と喜代が思っていると、
バアンッ!!
扉が、蹴破られた。
「・・・ちーっす。郵便でーつ。・・・あれローズ君なんで上半分マッパ?」
現れたのは坊主狩りの一人の青年だった。
そしてマッパのローズ(まだ着てなかった!?)をうええと言いながら眺める。
「きゃああ!は、ハイド!あんた馬鹿じゃないの!?ノックも無しに、しかも蹴破って入るなんて!
どうかしてるわん!?本当にダンデちゃんと言い、ハイドと言い。あああん、
こんなオオカミ達に狙われるあたしって罪なおん「「キモ男!」」
女だけは絶対に言わせないという感じで叫ぶダンデと青年(ハイド?)
いじけるローズを尻目に、ハイドはつかつかと喜代の側に寄る。
「どうも可愛いお嬢ちゃん。俺は郵便配達屋のハイド・ランガーっす。
嬢ちゃんにお届け物。・・・はい。宇宙船のなかに在ったよ。」
渡されたのはリュックだった。いつも学校に持っていく・・・
「あ、そういえばあたし背負ってたっけ。・・・わ~!ちゃんと中身もある!」
感動する喜代と、ずるりと出された竹箒とちりとりを見て唖然とする三人。
さすが掃除馬鹿・・・
「ふへへへへへ。これでこの世界でも生きてけるぜ(そこまで!?)
あ、あのハイドさん!ありが・・・・」
ハイドを見上げ、途中でやめた喜代に三人は首を傾げる。
「う、うあわあ、あの、その」
っくぁ~っと喜代はほっぺたが赤くなっていきもじもじする
それと同時にダンデは異様に腹立たしくなりこめかみに青筋を立て、ハイドをギロリと睨んだ。
ハイドはどこと無く勝ち誇ったような顔をダンデに向け
喜代に優しく言葉をかける。
「何だい?」
「す、素敵に禿げ上がってますね!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
微妙~な空気が漂う。
ハイド、ピシッという音をたてて固まる。
ダンデ、肩を小刻みに震わせ、声を殺して笑う。
喜代、「きゃ~言っちゃった!」もじもじもじもじ
ローズ、爆・笑。
「どわーーーーひゃひゃひゃひゃひゃ!!ひぃーーー!さ、最高!は、ははははげ!!!
ハイドが、はっげ!?オdフィぢえうえhshふghげ(笑)(笑)(笑)」
「な、う、うるせー!
きっとなんかの聞き間ちが「つるりとしたおでこが魅力的!!」」
ハイド、撃沈。ご愁傷様。
そんな時、はう~んと目がハートマークの喜代を見ていたダンデは
「喜代殿・・・。ハゲが・・・お好きなのか?そうか、俺も・・・」
未知の領域に足を入れそうな青年が一人。
「あ、でもダンデ!貴方の顔の方が何故か輝いてて好きだよ!」
元気付けてあげなきゃね!それに事実だし魅惑のおでこに勝るなんて
名誉な事だよ!ダンデ!
・・・ボワンッ!
ダンデもその言葉に顔から蒸気が噴き出し。
その場で撃沈。(意味が違う。
屍と化した二人が居るカオスな部屋に
ローズの馬鹿笑いだけが響いていた。
おおう・・・なんも言えません。
喜代は作者でも止められません、無理。
でわ、またのお越しを!




