2・15 肉食系植物男子!!?
ちょ、ちょっまっダンデエエエエエ!!!
待って、ねえまとうか!あ、あたしまだ未成年だし、
ここここういう事はその、将来を約束した人じゃなきゃ、、、モジモジ
そんな事を脳内で喚いても当のダンデリオンには全く聞こえず、
喜代はガチガチに固まった状態で手首を握られながらホテルへと引きずられて行くのであった。
ホテル、「やどり木」は、モロにピンクなオーラのする所では無く
寧ろ落ち着いた和風な、旅館と言った方がしっくりくる
建物であった。
大樹の胴体に作られた障子張りの扉をいそいそと開けるダンデの足は地面から
数ミリ浮いているように見える。(浮き足立つとかいうのは本当だった!!!)
そして、色々とフロントで話し、ダンデは鍵をもらいました。
そして、桜が散って行く様が描かれた襖をダンデは開けました。
そして、ふっくらとした座布団をダンデは二つ並べました。
そして、その座布団を二つに畳み、喜代の頭をそこに置き、横に寝かせました。
そして、ダンデは、、、、自らも同じ様な事をして喜代の隣に寝っ転がりました。
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
喜代は、目をぱっちり開けて心から叫びました。
「何プレイだよ!!!!!!」
「おお!?どうしたのだ喜代殿!?プレイとは!?」
「いや、プレイは、、、ごにょごにょ、まあいいよ!ダンデ!君は何がしたかったの!?」
「喜代殿と寝たい。」
・・・・・・・まんまの意味ぃぃぃぃ!!?
喜代、ダンデの純粋っぷりに開いた口が閉じません。
注:ここからは喜代の口が閉じるまで喜代とダンデの目だけの会話となります
・・・ダンデ、いくつだっけ?
27だが?
・・・えっと、恋のABCって知ってる?
えーびーしー?
すまない。えびで始まる単語は神様とフライしか知らないな。
いや、恵比寿とエビフライのことじゃ無くて、、、その、ふ、夫婦の営みというか、、、
夫婦の営み?・・・ああ!理解した・・・・・(赤面)
喜代はダンデの赤面をみた瞬間、稲妻が身体を駆けたように理解した!!!ピッシャァァン!!!
ダンデは、純情純粋チェリーボーイだ!!!!!!!
・・・喜代殿、先ほどから顎の骨がみしみし言っている。そろそろ閉じなさい バチン!!!
「は!あ、ありがとう。気がつかなかったよ。」
「そうか、で、喜代殿?そのう、どうしてあんな事を聞いたのだ?」
「え!?えと、うん!だってダンデもい、一応男の人だし・・・」
「ま、まあな。確かに考える事もあるが、(たじたじ)しかし、場はちゃんとわきまえる!
ここはそんな事をする場所じゃない!」
「え!?じゃあどんな場所?」
「ふむ、そういえば喜代殿にはこの星の建物のことは全く教えていなかったな。
ここはな、付き合ったカップルが落ち着いてのんびり互いを知れるように
畳みと、温かい日差しを浴びておしゃべりやお昼寝が出来る所なのさ。」
現に、今春のような温かい日差しが照っていて
頭が上手く機能しなくなっていた。
「・・・・そ、そっか。かなりほのぼのとしたお付き合いなんだね。」
「そうか?この星では普通だが、地球はどうなんだ?」
「うん?地球は、まあ遊園地とか行く。」
「ああ、遊園地か。喜代殿はそこに行きたいのか?」
「いや、あたしはゴミ溜め。。。」
「そうかぁ、それはいいなぁ。」
「うん。そこでね、一緒にお掃除して青春の汗を流すの。」
「うん。それはいいなあ。今度やろう。」
「え?いいのぉ?」
「もちろん。喜代殿には喜んで欲しい。」
「ありがとう。。。じゃあ今度生ゴミを拾い集めようね~。」
ダンデは、後にこの時頭が弱っていなかったらと深く後悔するのであった。
・・・変色したりんごの皮を拾いながら。
すやすやと寝息が聞こえる。
ダンデ、もう寝ちゃったみたい。ちょっとつまんないな。。。
そういえば、何度と無くダンデのハンモックで寝てるけど
ダンデの寝顔ってあんまり見たことないかも。。。
ダンデの寝顔かあ、まあ昼間もそうだけど無邪気だなああああ!!!!
なんなのこの無邪気っぷり!生まれたての赤ちゃんか!?
いやいや!でもちゃんと男らしい感じもあるよ!?僅かだけど!
でも、、、やばい、、、、
悪戯したい。
と、とととりあえず鼻を摘まむとこから、、、イッテミヨウ!
ぎゅううううううううううううう!!!!(……よく、ダンデ起きなかったな。)
まあ、まずは軽くね!(マジで!??)
お次は、なんかマジックペンとかないかな?目でも描いちゃえ。
えーっと机のペンたてを漁ろう。
そうあたしは思って、ダンデに背を向けてペンを漁る。
すると、襖の奥で女中さんっぽい声が聞こえた。
「・・・ねえ、今日はちょっとおかしくない?」
「え?何がよ。あたし今食事を届けに行くんだけど、、、」
「ああ、ごめん。でもさ、もうすぐ夕方だってのに一向に潮が満ちる気配がないのよ。」
「ええ?・・・あら本当!カラッカラだわ!どうしたのかしら?」
「さあ、、、ま、気のせいよねすぐ満ちるわ。ごめんなさい引き止めて。」
「ええ、別に大丈夫よ。じゃあね。」スタタタタ
「・・・・気のせい、、、よね。だって、潮が無いとこの星は壊れちゃうんだし。うん!
さーて、仕事仕事!」スタタタタ
THE聞き耳喜代さんは全てを聞いた。
夕方になっても潮が満ちない?そんなわけあらへんやろお。
でも、、、そんなに潮ってこの星にとって大事だったんだ。。。
まあ地球もそうだしね。お、ペン見つかった!油性か、、、まあいっか!
「ふんふんふーん。ダ・ン・デ。お待たせ~。。。。」
ゆっくりと振り返りながら立ち上がったあたしは、
漫画のようにペンを手元から落とした。
それは、音も無く畳の上を転がり、薄茶色の物へとぶつかった。
ダンデは、まだ心地よく眠っている。
しかし、ダンデには確かな変化が起きていた。
薄茶色の物。
ダンデの、緑色の髪の毛が、
薄茶色の人間の髪へと、変化していた。
更新!やっとできましたあああ!
そして、今度こそはちゃんと続けて更新したいです!!(`_´)ゞ