1・2.昔の思い出もしくはトラウマ?
昔々、あたしは愛想が悪いクソ餓鬼だったらしい。
そう、
あれは幼稚園の年長さん。忘れられない記憶・・・
ミンミンゼミの声がうるさい季節だった
いつものように砂をかき集め山を作っていた。
………あと少し、あと少しだ!
ひんやりとした砂の中は汗で火照った腕を冷ましてくれる。
砂の山にトンネルが出来ていく。
今度のはかなり大きい。
その時、
「喜代ちゃんはいつも砂遊びしてるね~。つまんなくないの?」
一人の男の子が聞いてきて、子供とは思えないぐらい冷たい目をして
そして
あろうことか、あたしの作った砂山に頭から突っ込んで崩した。
呆気なく崩れる砂山。
砂まみれで勝ち誇った顔をしながらこちらを見る子供。
アタシは意味不明&超理不尽な行動に唯
{子供って残酷だ}と考えていた。なんと達観した餓鬼であろう・・・
悲しいとは言いたくなかった、負けた気がするから。。。
でも、幼いあたしは
ぐちゃぐちゃになった砂山を見ていると視界がぼやけ、目頭が熱くなった。すると
「龍くん!そんなことするなんて人道に反するよ!!!」
突然頭の上から声が聞こえ龍という砂まみれの子供はぽか~んと上を見る
あたしもつられてみた。背の高い男性がいた。
・・・あたしは見た瞬間思った
真夏の太陽を背に光輝く頭部は
まるで、
まるで!!!
王子様の王冠みたい・・・
幼稚園児に人道とか使うこの先生・佐々山英雄先生こそ
忘れられない初恋の相手であった。。。
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ありがとうございました!