九十一首目 詠み妖怪知らず
詠み妖怪知らず
妖精は 鳴くや霜夜の 冷え込みに
岩の穴にて ひとりかも寝む
~意味~
霜の降りた寒い夜、妖精の鳴き声をBGMにしながら、冷たい岩穴の中で今日もひとりで寝るのだよ。
霧雨魔理沙
「とうとう九十番台に突入か」
博麗霊夢
「残す歌はあと九首」
霧雨魔理沙
「思えば長い道のりだったぜ」
博麗霊夢
「始まったのはお正月だものね」
霧雨魔理沙
「突然呼び出されて『東方百人一首』って……訳が分からなかったぜ」
博麗霊夢
「当時は受験生だった作者の毎日更新。そっちの意味でも訳が分からなかったわね」
霧雨魔理沙
「ところで霊夢」
博麗霊夢
「どうした魔理沙」
霧雨魔理沙
「このタイミングでメタトーークしちゃっていいのか?」
博麗霊夢
「なんでアメトー○ク風なのよ。外の影響受けすぎ」
霧雨魔理沙
「それはおいといて、こんなトークで大丈夫か?」
博麗霊夢
「大丈夫だ、問題ない。……って若干古いわよ」
霧雨魔理沙
「前に私使ってるしね」
博麗霊夢
「とりあえず、今回の歌についてコメントしておきましょう」
霧雨魔理沙
「まだしてなかったのか」
博麗霊夢
「あなたが無駄に話広げるから」
霧雨魔理沙
「字数稼ぎとも言う」
博麗霊夢
「とにかくコメントを」
霧雨魔理沙
「やっぱり妖怪は野宿なのかね?」
博麗霊夢
「小妖怪だと家は持てないんでしょうね」
霧雨魔理沙
「ひとりで寝るのが寂しいみたいなこと言ってるけど、私たちもひとりだよな」
博麗霊夢
「そうね、たまに寂しい時もあるけど」
霧雨魔理沙
「この妖怪は寂しがり屋←結論」
博麗霊夢
「今回ちょっとおかしいわね」
霧雨魔理沙
「何言ってんだよ、サービスサービス♪」
博麗霊夢
「これは突っ込んだら負けってやつかしら……」
八雲紫
「こんばんは」
博麗霊夢
「こんばんは、ていうか今は夜の設定なんだ」
八雲紫
「そんなメタなこと言わないの。あそこの普通の魔法使いのことで来たんだけど」
博麗霊夢
「魔理沙のこと? 今は普通じゃないけど」
八雲紫
「あの子結局トリになるのがほぼ決定しちゃったからちょっとおかしくなってるの。あんまり冷たくしないであげてね」
博麗霊夢
「……分かったわ」
八雲紫
「それじゃ読者の皆さん、残り九首もよろしく♪」
博麗霊夢
「メタはダメって言ってたクセに……」
後京極摂政前太政大臣
きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに
衣かたしき ひとりかも寝む