八十二首目 霧雨魔梨沙
霧雨魔梨沙
軽い詫び 返すつもりは ないものを
うるさくとがむ もやしなりけり
~意味~
またパチュリーに本を返せと言われたので、返す気はさらさらないけど適当に謝っておくぜ。あいつ、紫もやしのくせにうるさいぜ。
博麗霊夢
「ということでこちらはパチュリー・ノーレッジさんにはるばる紅魔館の大図書館よりお越しいただきました」
パチュリー・ノーレッジ
「よろしく」
霧雨魔理沙
「え、なにこれ、どうなってんの?」
博麗霊夢
「パチュリー、この歌をご覧になっていかがですか?」
パチュリー・ノーレッジ
「全く悪いと思っていないということが明らかで、怒りの念でいっぱいです」
霧雨魔理沙
「私は今ここにいないことになってるみたいだ」
博麗霊夢
「あ、張本人の霧雨魔梨沙が来ました。パチュリー、一言」
パチュリー・ノーレッジ
「あなたいい加減にしなさい」
霧雨魔梨沙
「ウルセー、紫モヤシノクセニ」
霧雨魔理沙
「なにあれ?私の偽物?」
博麗霊夢
「魔梨沙、なんてこと……」
パチュリー・ノーレッジ
「今日という今日は許さないわよ……」
霧雨魔梨沙
「チョットトイレ」
博麗霊夢
「逃げられたか」
霧雨魔理沙
「偽物、なんてことしてくれてんだ……」
パチュリー・ノーレッジ
「あらこんなところにいたの、霧雨魔理沙さん?」
霧雨魔理沙
「え、いやーさっきのは偽物で……」
博麗霊夢
「言い訳するならもっとマシなのを考えることね」
パチュリー・ノーレッジ
「サヨナラ、霧雨魔理沙。火水木金土符『賢者の石』」
霧雨魔理沙
「うわあああぁぁぁぁぁ……って、あれ?何も起きない?」
『ドッキリ大成功!!』
博麗霊夢
「というわけでエイプリルフールだったんだけども」
霧雨魔理沙
「冗談キツすぎるぜ……」
パチュリー・ノーレッジ
「借りたものを返さないからこうなるのよ」
霧雨魔理沙
「ところでパチュリー」
パチュリー・ノーレッジ
「どうした魔理沙」
博麗霊夢
「パチュリーもやるんだ……」
霧雨魔理沙
「私の偽物は何だったんだ?」
パチュリー・ノーレッジ
「あれはアリスに頼んで作ってもらった人形よ」
霧雨魔理沙
「完成度高すぎるだろ」
博麗霊夢
「今回の詠み手は『霧雨魔梨沙』じゃなくて『詠み人形知らず』でした」
パチュリー・ノーレッジ
「また会う日まで、ごきげんよう」
霧雨魔理沙
「勝手に締めくくるな!」
道因法師
思ひわび さても命は あるものを
憂きに堪へぬは 涙なりけり
博麗霊夢
「まだあなたが詠んだわけじゃないからね」
霧雨魔理沙
「わかってるよ……」