七十四首目 霊烏路空
霊烏路空
憂かりける 人にかまわぬ 山の炉よ
はげしかれとは 祈らぬものを
~意味~
灼熱地獄跡の炉がどんどん熱くなっていってる……どうしよう?とりあえず飼い主さんに、いやお燐に?
霧雨魔理沙
「灼熱地獄跡の炉って原子炉じゃないよな?」
博麗霊夢
「普通に燃やしてる炉ね」
霧雨魔理沙
「なんか外の世界じゃ地震で原子炉がやられたとか……」
博麗霊夢
「メルトダウンが起きたって聞いたわ」
霧雨魔理沙
「メルトダウンって何だろうな」
博麗霊夢
「なんか……溶けるんでしょ」
霧雨魔理沙
「ものすごく熱いのかな」
博麗霊夢
「なんか溶けちゃうくらいね」
霧雨魔理沙
「とろける位甘いのかな」
博麗霊夢
「うーん……それはちょっと違う気がするわ」
霧雨魔理沙
「核融合って凄いな、メルトダウンができるなんて」
博麗霊夢
「核融合炉じゃメルトダウンは起きないらしいわよ」
霧雨魔理沙
「そーなのか?」
博麗霊夢
「なんかいつもの魔理沙と違う」
霧雨魔理沙
「何いってるの、霊夢?」
博麗霊夢
「なんか変な放射線でも浴びたのかしら?とりあえず祓っておきますか」
少女祈祷中……
霧雨魔理沙
「鳥頭に炉の管理を任せるなんて、さとりもどうかしてるぜ」
博麗霊夢
「まあ、戻った?」
霧雨魔理沙
「何言ってんだ霊夢、私は通常運転だぜ?」
博麗霊夢
「そうね」
霧雨魔理沙
「核融合炉じゃメルトダウンは起きないんなら、外の世界で今大変なのは核分裂炉なのか」
博麗霊夢
「でしょうね」
霧雨魔理沙
「じゃお空に聞いても分からねえな」
博麗霊夢
「でしょうね」
霧雨魔理沙
「放射能って得体の知れない怖さがあるよな」
博麗霊夢
「今のところここは平気だけどね」
霧雨魔理沙
「聞いた話だと黒い雨が降るとか」
博麗霊夢
「今回はそこまでひどくはないわ」
霧雨魔理沙
「じゃ気にする程のことじゃないのか」
博麗霊夢
「そう言われても安心はできないのが正直なところね」
霧雨魔理沙
「だな」
源俊頼朝臣
憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ
はげしかれとは 祈らぬものを