六十三首目 詠み人知らず
天子の歌を投稿した日にこんなことになってしまい、ちょっとビビってます。
詠み人知らず
今はただ 無事でいるてふ とばかりを
人づてならで 言ふよしもがな
~意味~
地震が起きてしまった。今は無事でいるということだけでいいから家族や友人と連絡を取りたい。
霧雨魔理沙
「天子の後でこれか」
博麗霊夢
「あの子の一族は要石を操る力があったわね」
霧雨魔理沙
「地震を鎮める力だな」
博麗霊夢
「地震って怖いわよね」
霧雨魔理沙
「雷や火を生み出す魔法は結構あるけど、地震をどうにかする魔法はほとんどないしな」
博麗霊夢
「あなたの家、耐震性とか大丈夫?」
霧雨魔理沙
「わかんねえな……でかいのが来たら危ないな」
博麗霊夢
「家自体もそうだけど、部屋は?」
霧雨魔理沙
「ん?」
博麗霊夢
「絶妙なバランスでいろんながらくたが積み上がってるんでしょう?」
霧雨魔理沙
「がらくたって言うな!」
博麗霊夢
「とにかく、ちょっと揺れたらひとたまりもないでしょ」
霧雨魔理沙
「まあな……」
博麗霊夢
「日ごろから整理整頓してないと大変なことになるわよ?」
霧雨魔理沙
「他の建物は平気なのかね」
博麗霊夢
「とりあえずうちの神社は大丈夫ね」
霧雨魔理沙
「高い建物は幻想郷にはあんまりないよな」
博麗霊夢
「紅魔館くらいね」
霧雨魔理沙
「永遠亭は?」
博麗霊夢
「変化を受け付けない昔だったら無傷でいられるかもね」
霧雨魔理沙
「白玉楼は……冥界だから影響ゼロか」
博麗霊夢
「とりあえず大地震が起きたらうちに集まりなさい」
霧雨魔理沙
「だな。山中だから津波の心配がないのが幻想郷のいいところか」
左京大夫道雅
今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを
人づてならで 言ふよしもがな
くれぐれも余震などには気をつけてください。