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五十六首目 命蓮

 命蓮

あらざらむ この世のほかで 思ふのは

 いまも優しき 姉のことかな


~意味~

既に命を失って私はあの世にいます。私があの世で「この世ではない」魔界と聞いて思うのは、人にも妖怪にも神にも全く同じように接する、心優しい姉のことです。


霧雨魔理沙

「…誰?」

博麗霊夢

「命蓮、あの聖白蓮の弟さん」

霧雨魔理沙

「確か死んでるんじゃ…」

博麗霊夢

「そうよ」

霧雨魔理沙

「どうやって詠んだんだ?」

博麗霊夢

「ここは幻想郷よ」

霧雨魔理沙

「でも死人にしゃべらせるのは無理だろ」

博麗霊夢

「ここは幻想郷よ」

霧雨魔理沙

「いくら法力とかを使ったとしても」

博麗霊夢

「ここは幻想郷よ」

霧雨魔理沙

「そりゃ聖白蓮が弟のこと愛してるのは知ってるけどさ」

博麗霊夢

「ここは幻想郷よ。いい、ここは幻想郷なのよ。大事なことなので二回言いました」

霧雨魔理沙

「計五回もありがとう」

博麗霊夢

「彼の歌がここにある、それだけで充分なの」

霧雨魔理沙

「なんかカッコイイ」

博麗霊夢

「姉弟の愛はこの世を超えたところにあるのね」

霧雨魔理沙

「弟がいたらなー、みたいなこと考えたことない?」

博麗霊夢

「あんまりないわね。いても掃除の手伝い位にしか役に立たないだろうし」

霧雨魔理沙

「もうちょっとないのかよ」

博麗霊夢

「たとえば?」

霧雨魔理沙

「たとえば…弾幕ごっこの相手とか?」

博麗霊夢

「男だからできないわよ」

霧雨魔理沙

「あ、そっか」

博麗霊夢

「だから妹がいればと思ったことは何度もあるわ」

霧雨魔理沙

「霊夢の妹ね…やっぱり巫女なのかな?」

博麗霊夢

「さあ、しっかりしてる方がやればいいのよ」

霧雨魔理沙

「私に妹がいたら、やっぱり魔法を教えてやるかな」

博麗霊夢

「魔理沙らしいわ」

霧雨魔理沙

「で、命蓮ってどんな人なんだろうな」

博麗霊夢

「さあ、かなり昔に亡くなってるからわかんないわ」

霧雨魔理沙

「姉の方もその後魔法使いになっちゃったしな」

博麗霊夢

「本当にどうやって詠んだのかしら」

霧雨魔理沙

「幻想郷ですから」


 和泉式部

あらざらむ この世のほかの 思ひ出に

 いまひとたびの あふこともがな

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