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三十五首目 魂魄妖忌

本来なら前回のあとがきに書くべきこと


前回の元の歌の詠み手は藤原興風という方で、百人一首の詠み手の中で不比等に一番近い藤原さんだったので妹紅の歌となりました。


それでは今日の歌です。


 魂魄妖忌

人はいさ 心もしらず 屋敷には

 花ぞむかしの 香ににほふらむ


~意味~

人の心は移りゆくもの、我が孫妖夢や幽々子様の今の様子は分かりかねます。しかしあの西行妖の花の香は、今も白玉楼のお屋敷を満たしておるのでしょうな。


霧雨魔理沙

「これ…詠み手…」

博麗霊夢

「魂魄妖忌、妖夢のお祖父さんね」

霧雨魔理沙

「来たの?」

博麗霊夢

「みたいね」

霧雨魔理沙

「みたいって…顔見てないのか?」

博麗霊夢

「朝起きたらお賽銭箱の上に色紙だけ置いてあったのよ」

霧雨魔理沙

「お前は気づかなかった、と」

博麗霊夢

「あの妖夢のお祖父さんよ?私が起きてたとしても気配を断つくらい出来るわよ、きっと」

霧雨魔理沙

「まあ、あの妖夢のお祖父さんだからな」

博麗霊夢

「というわけで、妖夢に来てもらったわ」

魂魄妖夢

「あの、師匠がこちらに来ていたというのは本当なんでしょうか?」

博麗霊夢

「それをあなたに確かめてもらうのよ、これが例の色紙」

魂魄妖夢

「これは…!確かに私の師匠の字に間違いありません。数百年経っても忘れられない、師匠の筆跡…」

博麗霊夢

「あなたにはちょっと悪いけど、これしかなかったのよ。あなた宛ての手紙とか残しておいてくれたら良かったのに」

魂魄妖夢

「いえ、私にはこれだけで十分です。まだ師匠が生きている証ですから…では、これで失礼します。早く幽々子様にお伝えしなければ…」

霧雨魔理沙

「『生きている証』って言ってたけど、妖夢と同じ半人半霊だから半分死んでるんだよな」

博麗霊夢

「細かいこと気にしないの」

霧雨魔理沙

「せめて顔くらい見てみたかったな…」


 紀貫之

人はいさ 心もしらず ふるさとは

 花ぞむかしの 香ににほひける

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