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-総集編-その4-

博麗霊夢

「七十六首目から最後まで一気に行くわよ」


◇七十六首目 雲山

げんこつを 突き出す方は ひさかたの

 雲居一輪 娘にしたがふ


◇七十七首目 りりか・ぷりずむりばー

機をはやみ まだ音あわぬ 虹川の

 われても末に あはむとぞ思う


◇七十八首目 詠み鬼知らず

地霊殿 かよふ烏の なく声に

 幾夜ねざめぬ きゅーとの私


◇七十九首目 詠み妖精めいど知らず

紅の 館の窓の すき間より

 もれいづる月の かげのあやしさ


◇八十首目 詠み兎知らず

ながながと 床まで伸びる 黒髪の

 姫様けさも ものを思ふや


◇八十一首目 詠み人知らず

やつめうなぎ 焼く()の方を ながむれば

 赤提灯の 屋台ひきけり


◇八十二首目 霧雨魔梨沙(詠み人形知らず)

軽い詫び 返すつもりは ないものを

 うるさくとがむ もやしなりけり


◇八十三首目 なずーりん

この空は 道こそなけれ 飛び回り

 探し回りつ ねずみ鳴くなり


◇八十四首目 寅丸星

代わられた 毘沙門天の 弟子として

 聖のことぞ 今も恋しき


◇八十五首目 火焔猫燐

夜燃すから 灼熱地獄は 明るくて

 閨のひままで 照らし出したり


◇八十六首目 西行寺幽々子

嘆けとて 桜はものを 思はする

 かこちかほなる 我がなみだかな


◇八十七首目 秋穣子

村中で さつまいも焼く 落ち葉山

 煙ののぼる 秋の夕ぐれ


◇八十八首目 封獣ぬえ

平安の 京のみやこの ひとよにて

 みをかくすため かへわたるべき


◇八十九首目 雲居一輪

弾の帯 たえなばたえね 姐さんを

 しばれるものは 今に消え去る


◇九十首目 上海人形

お茶くみも 作り手アリスの 腕だもの

 ぬれにぞぬれし 色はかはらず


◇九十一首目 詠み妖怪知らず

妖精は 鳴くや霜夜の 冷え込みに

 岩の穴にて ひとりかも寝む


◇九十二首目 森近霖之助

わが店は 道具にみちて 使い道の

 人こそしらね 買ふ人もなし


◇九十三首目 綿月豊姫

月のうら つねにもがもな なぎさより

 山のさとへと つなぎつつ思ふ


◇九十四首目 東風谷早苗

妖怪の 山の秋風 さ夜ふけて

 (やしろ)にねむる 二柱なり


◇九十五首目 聖白蓮

魔界より うき世の民に おほふかな

 船なる寺に すみぞめの袖


◇九十六首目 さにーみるく

花の舞う 神社の庭に 罠をはる

 巫女に会い散る わが身なりけり


◇九十七首目 綿月依姫

きた人を まつきのうらで むかえうち

 あまたの神を 身におろしつつ


◇九十八首目 りぐる・ないとばぐ

風そよぐ もりの小川の 夕ぐれの

 ほたるぞ夏の しるしなりける


◇九十九首目 ありす・まーがとろいど

人をもし 人に似るほど 遠ざかる

 森の中いへに 物作る身は


◇百首目 霧雨魔理沙

百戦(ももいくさ) 敵の撃破を しのぶにも

 なほだんまくは 火力なりけり


霧雨魔理沙

「さあケーキだケーキ」

博麗霊夢

「これ全部一緒?」

アリス・マーガトロイド

「そうよ。八個あるから一人二個ね」

八雲紫

「はい、これが霊夢、これが魔理沙」

霧雨魔理沙

「ありがと、紫」

博麗霊夢

「そうだ魔理沙、そのケーキ一個私によこしなさい」

霧雨魔理沙

「はあ?」

アリス・マーガトロイド

「なんかあったんですか」

博麗霊夢

「あのときのお饅頭の分、ここで返してもらうわよ」

霧雨魔理沙

「それっていつの話だっけ?」

博麗霊夢

「三十六首目 多々良小傘のときよ」

八雲紫

「華麗なる伏線回収ね!」

霧雨魔理沙

「誰ひとりとして覚えてないだろ……」

博麗霊夢

「食べ物の恨みは怖いのよ」

アリス・マーガトロイド

「……とりあえず、食べましょう?」

八雲紫

「そうね、いただきます」

博麗霊夢

「百人一首の締めが神社でティータイムってどうなのよ」

霧雨魔理沙

「せっかくアリスが持ってきてくれたんだからそんなこと言うなよ……あ、もう食べ終わっちまったぜ」


小説を分けることに関して意見をくださった方々、ありがとうございました。


とりあえずこの小説は原作キャラが歌を詠むという『二次創作』として完結させ、

オリキャラ短歌の小説を新しく作り、

この二作をシリーズでくくることにしたいと思います。


この新しく作るオリキャラ短歌集、なにか良さげなタイトルがあったらお寄せください。

もしかしたら採用しちゃうかもしれません。

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