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九十七首目 綿月依姫

 綿月依姫

きた人を まつきのうらで むかえうち

 あまたの神を 身におろしつつ


~意味~

ロケット乗ってやってきた人たちを、私は待ちうけ、月の裏で迎え撃つ。能力で神様をこの身におろしながら。


霧雨魔理沙

「あの人は強かったな」

博麗霊夢

「あの能力、ズルくない?」

霧雨魔理沙

「『空を飛ぶ程度の能力』で周囲から受ける巫女が言うな」

博麗霊夢

「まああの時は異変解決では無かったし勝たなくて良かったんだけど」

霧雨魔理沙

「占領しようってわけでも無かったしな」

博麗霊夢

「それじゃ魔理沙先生お願いします」

霧雨魔理沙

「また先生やるのか、仕方ないな~」

博麗霊夢

「九十六首目にして見つけたテッパンだもの」

霧雨魔理沙

「今回のポイントはズバリ二句目だぜ」

博麗霊夢

「『まつきのうら』ね」

霧雨魔理沙

「ここも掛詞なんだぜ。『人を待つ』と『月の裏(浦)』がかかってるんだぜ」

博麗霊夢

「『うら』の掛詞は姉の方でもあったわね」

霧雨魔理沙

「さすが姉妹といったところか」

博麗霊夢

「他にポイントは?」

霧雨魔理沙

「そうだな……『つつ止め』とか?」

博麗霊夢

「というのは?」

霧雨魔理沙

「反復・継続を表す接続助詞『つつ』で終わらせることで余情を残す効果があるんだぜ」

博麗霊夢

「なるほど~」

霧雨魔理沙

「今日はこれまで」

博麗霊夢

「ありがとうございました」

霧雨魔理沙

「ところで霊夢」

博麗霊夢

「どうした魔理沙」

霧雨魔理沙

「トリの歌とかちょっとムリなんだけど」

博麗霊夢

「勉強してるのに?」

霧雨魔理沙

「やっぱり詩とかは才能なんだよ。いくら勉強しても思いつかないものは思いつかないんだぜ」

博麗霊夢

「そんなことないわよ。気楽に詠めばいいのよ、私みたいに」

霧雨魔理沙

「お前はいいよな霊夢、七十首目でさらっと詠んで『もう私ノルマクリア達成だから』みたいな顔しやがって」

博麗霊夢

「どういう顔よ」

霧雨魔理沙

「とにかくムリだ。私には詠めない。誰か他の人に当たってくれ。そうだ、命蓮寺に誰かいなかったっけ?」

博麗霊夢

「……諦めたらそこで試合終了ですよ?」

霧雨魔理沙

「……安○先生!」

博麗霊夢

「先生はあなたでしょう? 人の手本になるべき先生がそんなことでどうするのよ」

霧雨魔理沙

「……そうだな。ありがとう霊夢、目が覚めたぜ!」

博麗霊夢

「まあ、がんばりなさい」


 権中納言定家

こぬ人を まつほの浦の 夕なぎに

 焼くやもしほの 身もこがれつつ

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