5 世界一好き
R15注意
ミネルヴァはアギナルドを止めるための言葉を叫ぶ。
「お、音なら鳴ったから! 鳴ってたの! だからやめてっ!」
「ええっ! 本当!?」
ぱあぁっ、と、アギナルドの表情が明るくなり、これまでの闇を背負ったかような暗い雰囲気が晴れた。
「じゃあ好き? 俺のこと好き? 世界一好き?」
「世界一かはわからな―――― ううん! 好き! 大好き! 世界一好きよ!」
ミネルヴァが否定しかけるとまたアギナルドがおかしな雰囲気に戻りそうだったので、彼女は慌てて彼の言葉を全肯定し始めた。
「だけど、嫌なの! 本当に絶対に嫌なの! そんなことをされたら、私はきっとあなたのことを嫌いになってしまう! だから絶対にやめて!」
「うん♡ わかった♡」
アギナルドはミネルヴァの要望をあっさりと受け入れ、変態行為は慎むことにした。
音が鳴っていて、真の番になれていたのなら、アギナルドはそれでいいのである。
アギナルドはまた✕✕✕✕することにしたが、ミネルヴァからこれまでとは違う反応が返ってきて、嬉しくなる。
愛しいミネルヴァを変えているのは自分なのだと、アギナルドは大いなる喜びに満たされた。
アギナルドはしばらく法悦に浸っていた。
アギナルドはデレぇっと締まりのない表情を彼の唯一の番に向けている。
「ミーネたん!ミーネたん!ミーネたん!ミーネたん!ミーネたん!」
ミネルヴァは金色の瞳を潤ませながら、アギナルドに手を伸ばして抱きついてきた。
「……名、前………… あなたの、名前は?」
問われて、今日に至るまでミネルヴァに自分の存在も名前も知られていなかったことを改めて認識し、寂しさを抱いたアギナルドだったが、自分たちは今日ようやく真の番になれたばかりだし、これから自分のことをたくさん知ってもらえればいいのだと思った。
「僕の名前はアギナルド」
「アギナルド…… アギー…… 愛してる」
「!」
瞬間、アギナルドの全身が悶えた。
「うおおああァァァぁぁっ! ミーネたぁぁぁぁぁんッッッ!」
一目惚れした時と同じ衝撃がアギナルドの全身を駆け巡り、アギナルドは自身を解放した。
積年の思いを発散させるかのように、アギナルドはミネルヴァと✕✕✕✕✕✕。