無関心
こんにちはこんばんはさようならまたあした。
「僕が思ういじめっ子のイメージって寂しがり屋だと思うんだ」
「なんで?」
「だって他人がいないのが寂しくてイジメって起こるんでしょ?」
「いや、ほかの理由もある場合だってあるから必ずしもそうとは限らないよ」
「じゃあイジメってなんであるの?」
「さあ、知らない」
「お互い疲れるだけなのにね」
「恐らく暇な奴がやってるんじゃない?生活じゃなくて人生に」
「なるほどねぇ」
「でも、そもそもなんでこんな話になったんだっけ?」
「いやぁ、まあ見ればわかるよ」
「あー、確かにそうだった」
「じゃあ帰ろうか」
「うん、そうだね」
僕は二人が去ったのを確認して起き上がる。
トイレのタイルは冷える。
自身の全裸の格好を見る。
身体中がアザだらけだ。
「イジメながら言うことかよ」
僕は既にいなくなった人間に対して毒づいた。
結局人間はこんなものだ。
他人に暴力を振るう奴に罪悪感なんてほとんど無い。
他人と接しながら他人に関心がない。
それが、とても怖い。
僕はこれからどうなるのか。
多分僕が死んでもあの2人はいつも通り生きていく。
他人の気持ちなんて知らない。
理解しようとしない。
理由を聞けばめんどくさい。
そんな人間。
「いや、あの2人だけじゃないか」
見て見ぬ振りをするクラスメイト。
見て見ぬ振りをする先生。
面倒事にさせたくない両親。
そして僕。
結局他人に関わるほど人は暇じゃない。
「そうか、ならこれが普通なのか」
僕は服を着替えながらそう思った。
主人公の性格が気に入ったのでどっかで出すかもしれません。