第九話 嘘つきは泥棒の始まりって言うけど仕方ない嘘は罪にはならず
いつの間にかお気に入り登録件数が百を超えていました。
感無量の限りです。
感想をくれた人もいました。
これからもどしどし感想をください。
誤字脱字でもかまいません。
それでは始まります。
チートな異世界戦記!
遅いなー。
かれこれ一時間近く立っているのに何の報告も来ていない。
すでに日が傾き始めている。
「まだかなー?」
さっきから同じ言葉しか出していない。ちなみに19回目だ。
周りには傭兵はちらほら見える。
だいたいの人が帰ったようだ。
一応俺も今後はお世話になるだろうし交友関係は広く持ちたかったので割とウェルカム的に兜を脱いでいたのだが、誰も話しかけてこなかった。
俺から話しかけようとしても皆逃げていく。
仕方なく席に戻りこれからのことにしてこれからのことを考えながら時間を潰していた。
考え事が終わってもまだ来ないので何かあったのかと思いちょっと様子を見に行こうかと考えて席を立った時、マスターがやってきた。
「リューヤ様。鑑定が終わりましたので、奥の方に。」
「はいはい。」
いい加減帰りたくなったのでさっさとついて行く。
「・・・。以上で合計した結果、白金貨一枚と金貨四枚。それと報酬の銀貨二枚ですお納めください。」
コインを七枚位渡される。色々あるんだなー。
ボーっとそれらを眺めている。
「どうしました?」
価値基準が分からないんです。素直に答える。
「そうだったんですか。失礼ですが、何処からこの町に?」
おや、墓穴掘っちゃった?
「ここから離れた山に住んでいました。人里に下りたのは今回が始めてでして。」
とりあえず、誤魔化す。
「なるほど。もしや、東の大陸からいらしたのですか?あちらの方でも同じような呼び方をされているようですし。」
話を合わせて大丈夫かな?
「ええ。色々旅をしたんですがこっちに来てからお金に関することは全くなかったので。」
自分の首を絞めているような感覚に陥る。
「それは、また。大変でいらしたでしょう。それなら、私がお教えましょうか?」
願ってもない。
「お願いします。」
即答する。
「では、まず。この大陸で一番価値が低いのは銅貨で、次に銀貨、金貨、白金貨となっております。銀貨は銅貨100枚、金貨は銀貨100枚、白金貨は金貨100枚となっております。
お金の単位は各国様々ですが先ほど述べた硬貨はこの大陸共通ですのでご安心を。
この国ではこの硬貨を一般的に使われているので換金する必要はありません。」
うん、それは知っている。
「大まかなところはこの位ですね。あっ!そうでした。」
マスターは何やらごそごそしている。
「リューヤ様どうぞこれを。」
渡されたのはギルドカードと同じものだった。色は違うが。
「これは?」
「これは、Bランク以上が持つことが出来るギルドカードなのです。リューヤ様はBランクになられました。」
マジで?
「何で?」
「はい、リューヤ様が倒したモンスターの中にソイルイーターがいましたのでそれで・・・。」
ソイルイーターって?
「ああ、失礼しました。ソイルイーターというのはとてつもなく大きなミミズで何でもかんでも飲み込んでしまう魔物でして。」
ああ。あのミミズかそんなに有名なのか。
「最近派出に暴れまわっておりまして。数回討伐依頼が来たのですが、中々討伐出来なかったんです。」
あいつ、そんなに強かったんだ。
「我々も頭を抱えました。」
おっさんが溜息出すな。幸せ逃げるぞー。
「一個聞きたいんだけど。」
「なんでしょう?」
「そのソイルイーターの討伐ランクはどのくらいだったんですか?」
Bランク位かな?
「ソイルイーターはSランクです。それも、本来ならチームで当たるのが常識なのですが。」
俺は非常識ってこと?
「本来なら間違いなくSランクになるほどのことなのですが。まだ、ギルドに入ったばかりですのでBランクが適当だと思ったのです。」
「そっか。それじゃーこれはもらうね。」
鎧の隙間からポケットにしまおうとして、もう一つあることに気がつく。
「そういえばマスター。これはどうすれば、良いんですか?」
最初に貰ったギルドカードだ。
「それでしたらカードを重ねてください。」
「?」
言われたとうりに重ねてみる。
シュン!
最初に貰ったギルドカードが消えた。
「あれ?」
落っことした?
「はい、それで大丈夫です。無事に更新されまた。」
「更新?」
それと消えたのとなんの関係が?
「ギルドカードが新しくなった場合やランクアップされた場合。こうして前の情報も引き継ぐために更新するのは、規則で決まっていることでして。」
ふーん。
「そうだったんですか。」
一言先に行ってくれ。イラン心配してしまった。
「問題なく更新されたので、後は今回のクエスト達成のハンを押すだけです。」
あの印鑑のことか。
「それじゃー。早速やってきます。失礼しました。」
学校の時のくせが抜けてない。
「クエスト達成したからハンをくれ。」
あー、リリスではなくヤーケン君です。色々と災難だね君は。
「は、はい!少々、おま、おま、おまちください。」
プルプル腕が震えているよ。大丈夫か?
ポン!
震えながらも腕を押さえつけ何とかハンを押す。ヤーケン君。
「ほい、サンキュー。」
俺はギルドカードを受けとりさっさと出て行くことにした。ヤーケン君が可哀想だから。
「はー、さっぱり。」
風呂からあがり濡れた髪をタオルで拭く。
あの後宿に帰り食事を済ませた後こうして風呂に入った。
風呂の水は魔法で大気の水分を凝縮しそれを熱して作った。
最初は加減が分からず温かったり熱かったりしたが、慣れれば楽だった。
色々なことがあり疲れたのは確かだったが、同時に収入源の確保など様々な情報を入手できた。
まだ、知りたいことなどは図書館などで調べる予定。
魔法などや他の鉱石の知識を手に入れれば他に装備が作れるかもしれないし。
「さて、さっぱりしたし。早速甲冑の改造でもするか。」
真っ黒な色の甲冑を無次元空間から取り出し、ついでに他の武器も出しておいた。
余談だが鎧や刀に例の如く名前が無かったので甲冑にイカロス。
刀に鳳凰。
小太刀に麒麟。
メリケンに白虎。
という名前にしておいた。
カッコイイ名前が良かったのでこうなった。他意はない。
はい、今回は武器に名前を付けてみました。
大体が架空の生物で構成されているため、そっちの方が名前的にもしっくりくるのでこうなりました。
次の回は新たな魔法を使います。