第零話 エピローグとプロローグは似ている
俺、本条竜也。高校二年生、勉強は普通、運動神経は滅茶苦茶良い。
実家は古くから伝わる古武術の道場。
え?どんな武術かだって?
分かりやすいようにいうと。ゲームに出てくる龍の刺青を彫った人の戦闘スタイルです。
なんだよ?その疑いの目は!
確かに他の人から聞いたら冗談のように聞こえるかも知んないけどでもホント。
路上にあるのは何でも使う、敵がダウンしたら踏みつける。壁に叩きつけるジャイアントスイング、ドロップキックなど何でもありの武術だ。
古武術だからプロレス技等は使わないって?そうでもない。
俺の習っているのは特殊で時代の流れに逆らわず常に新しいものを取り入れ吸収し最適な技にアレンジするというものだ。
何もういいだと?
まあいいや、そういう特殊な古武術を習っていたがその他はいたって普通だ。
ちなみに、俺はゲーム・漫画・小説・アニメが大好きである。だが、中二病ではないぞ。
さて何でこんなことを言ってるかと言うと。
「い、以上です。あ、合っていますか?」
金髪の少年が俺に質問していたからである。
「ああ。合ってる。」
よかったーなどと涙目になりながらほっとしていた。
俺は質問されてからずっと答えまくりだ。
「い、以上で終了です。何か聞きたいことはあ、ありませんか。」
やっとか。
「んじゃー色々と聞くね。」
なんかおびえているみたいだから要点だけで済ませよう。
「まず1つ。ここどこ。」
周りは真っ暗な空間である。宇宙空間に放り出されたように何もない。
「はは、はい。ここここ、ここは隔離世界です。いわゆる三途の川だと思ってください。ごめんなさい!」
なぜ君が謝る。しかし三途の川ねー。ということは。
「俺死んだの?」
「はい。そうなんです!ごめんなさいすいません許してください!!」
そう言って高速で何度も頭を下げる金髪君。だからなぜ謝る?
「そうだったんだ。死因は?」
なんせ昨日普通に眠って起きたらこれだ。
「は、はい、えーっと。」
ぺらぺらと懐から出した手帳をめくって探している。
「死因、死因。あ、あった。えっと仙病です。」
全く分からん。何だそれは?
「仙病とはですね。主に神様がかかる病気で風邪のようなものです。」
神様も風邪ひくのか。あれ、俺人間なんですけど。
「そそそそれが。特殊だったらしく人間にもかかるようにな、なってしまってそれで。おまけに人間にとってはとてつもない病気でペストと天然痘とインフルエンザをミックスさせたようなものでしてはい」
それってまずくないか?それじゃあ人類全滅じゃん。
「あ、だだ大丈夫です。変異していたので感染力は0%に等しいです。」
そんな絶望的感染力の無さの病気にかかったのか。運が悪すぎる。
「そっか。それじゃー、二つ目。きみは誰?」
「はははははははい、私は死神です。すいませんすいませんすいませんすいません。」
だから何故にそんなビビっとるん。別に怒って無いヨ?
「まいっか。それじゃ三つめ。俺はこれから地獄に行くのそれとも天国?」
死んだのならこれがベターだろう。天国がいいなー。
「そ、それについてなんですが。」
彼は気丈にも言おうとしているようだが声が震えてる。俺ってそんな怖く見える?
「じ、実はあなたは九十歳まで生きるはずだったんです。」
はず。ということは、俺は神様の予想外の死をしてしまったらしい。
「ほ、本来なら生き返らせるのが妥当なのですがもうこの世界でのあなたの肉体は灰になって不可能なんです。」
そうなん?じゃあどうすんの?
「新しい人生を歩むということもできるですが。そ、それだと記憶の方も受け継がれるので、難しいです。そこで神々があなたを異世界に飛ばして第二の人生を送っていただきます。」
ふーん。異世界か。どんな世界?
「は、はい!基本的に時代背景は中世のヨーロッパ。剣と魔法があり魔物もいます。
肉体のほうは再構成できるのでご心配無さらずに。」
まんまRPGゲームの世界みたいだ。しかしそーなると問題は。
「それじゃー異世界に行くのはいいとして、その世界は物騒なんだろ?何かしらの能力が無いと危険じゃないか?」
「そ、そうです。だから何か要望があるなら仰ってください。出来るだけ望みはかなえるようにしろと指示が出ているので。」
随分と太っ腹だな。まあいいか。さてどんなものにしよう。
はっきり言って、俺の思いついたものはどれもチートばかり。でもまー無茶なことを頼んでも大丈夫みたいだし言ってみるか。
「いくつかあるけど。」
そう言って俺は次のことを死神君に案をだした。
一つ、その世界での言語を日本語に変換する能力を身につけること。これは必須事項。
二つ、魔力や神力を無限に。あと魔法の才能を天才級に。
三つ、あと出来るだけ俺が覚えている技や知識を受け継ぐこと。
四つ、俺が記憶できる容量をほぼ無制限にしてください。
五つ、空想具現化能力をください。
「こんなところかな。」
ひととおり案は出しておいた。チートすぎて自分でも笑えないがこっちも第二にの人生でいきなり魔物や盗賊とかに出会って死ぬのはさすがにごめんだ。
「あ、あの~?」
うん?やっぱり全部は無理だったか?
「いいいいいえ、そういうことではなくてですね。この最後の空想具現化とは?」
そのことか。
「簡単にいうと。俺の思った通りにすることが出来る能力です。」
自分で言ってて恥ずかしいがこれがかなえば事実上神に匹敵する力である。
「なるほど。あっ。ちょっと待っててください。」
そういうとあさっての方向に向いて何やら知らない言語ではなしている。交信しているのかな?
「じゅ、受諾されました。あなたが言った能力は全て付随されます。」
おおー!そうか、最悪一つ目だけと考えていたが。よかった。
「そ、それではこちらになります!それと、あちらの世界についてから能力が使えますので。が、がんばってください!」
ブンブンと音が聞こえそうな位腕振ってるよ。とにかく行くか。
俺は真っ黒いブラックホールみたいのに飛び込んだ
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