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生徒会議事録だよっ☆  作者: masterpiece (村右衛門&モ虐)
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生徒会昼食議事録

言い訳させてください。

出来上がってはいました。

村右衛門に確認を取って、許可が出たのにのも関わらず投稿押してませんでした俺が悪いです


ほんとにすいません




「もしかして、帰ろうとしてる? お昼も食べずに?」

 杏が帰った後、特にもう仕事が残ってるわけではないので帰ろうとした大輔は美緒に止められた。


 今日は午前中に授業が終わっていて、そもそも生徒会があるということが異常なのだ。

 お昼には終わると思うと言われていたので昼食は持ってこないことにしていたのだが、机にお弁当を置いている美緒はどうやらそうではないらしい。

「里奈はカバン持ちながら杏ちゃん追いかけてったし、まぁ帰ってこんやろうから…………私ボッチ飯しなあかんくなるんよ」

「つまり、僕もお腹が空いているのに石井さんがご飯を食べている間よだれを垂らしながら見てるとでも言うんですか?」


 大輔は弁当を持ってきてはいないがしっかりお腹が空いているのでできることなら早く家に帰ってご飯を食べたい。

 だが、何を言っているんだと言わんばかりに美緒は「当たり前やん。それがズズキさんのお仕事やろ?」

「多分ですけど、そういう言い間違いみたいなのって小さい子供が頑張って言おうとしてるけど舌足らずだから言えてないのが可愛いだけだと思いますよ?」

「は?私も可愛いやろ。てか女子に可愛くないって言うな」

「可愛く無いとは言ってませんし、ベクトルが違うだけだと思います。cuteとbeautifulの違いのお話でもしましょうか?」

 大輔がそこまで言うと美緒も折れたようで黙り込んでしまった。


「まぁ、石井さんがお昼ご飯を食べてる間話し相手になるぐらいなら別に構いませんが」

 大輔は別に1人でご飯を食べろと言われても何の不満もなく食べると思う。

 遠足でハブられた時は辛かったがそれはハブられた事に対してであって、その気になれば便所飯だってできる大輔には1人でご飯を食べたくないという気持ちはわからない。

「僕は一人でもご飯食べれるんですが、こういう時高橋くんならなんて言うんでしょうね」


 彼は割と大勢で群がるのを好まない印象がある。広く浅くより狭く深く。仲良くない人以外とは割とどっちつかずの距離感で接しているように見えるからだ。

 そんな彼ならボッチ飯くらい余裕だろう。

「なんで高橋なん? うーん、小学校の時からそこまで関わりがあった訳ではないからなぁ」

「小学校は同じなんでしたっけ?」

「うん。何回か席となりになった事はあるけど…………大して仲良かったわけでもないな〜」


 本人は大して仲良くはなかったと言うが、席が横なら話す機会なんていくらでもあるし、それが何度かというのだから仲良くなるチャンスとしてはかなり恵まれているのだ。

 祐介か美緒、もしくはその両方が仲良くなろうとする気がない、というより拒絶していればその限りではないが。

「まぁ、石井さん得意じゃなさそうですしね。彼みたいなタイプの人間のこと」

「それはあっちもやと思うけど…………まぁそうやな」


「じゃあ、鈴木に今から飯テロしたるわ」などと言いながら、美緒はついに弁当の堤を開けた。

 弁当箱とスープジャー。別にそこには特に違和感はない。

 ただ、それは今日が冬ならの話だ。

 季節外れのスープジャーに大輔は異変を察した。

 季節はもうすぐ夏に差し掛かろうとしているこの時期に、スープジャーなんか要るのか?

 そして何が入っているんだ?

 そう思っている大輔が見守っている中、美緒はまずスープジャーの蓋を開けた。

 ただならぬ空気(におい)を感じた大輔はその出処を確認すると同時に驚きを隠せなくなった。

「え…………おでん、ですか?」

 季節はもうすぐ夏に差し掛かろうとしているこの時期に、そんな熱いものをスープジャーにわざわざ詰めている。

 しかも今日は弁当が必要ないのにも関わらずだ。

「なかなか気合入れてますね……」

「昨日の残りもん詰めただけやけどな」

「普通はおでんなんか持ってきませんよ? 冬ならまだしもこの時期は全く見ないです。あなたのお弁当以外で」


 温かそうな出汁と、それが染みまくっていで美味しそうな大根、卵にがんもどきにはんべん…………

 かなりの量があるが、それ以外にもきっと…………弁当箱の中にはヤバいものが入っている。

「すいません石井さん…………急な用事を思い出しそうで、ついでに祖母が倒れて救急車で運ばれそうな予感がするので帰ります」

「それどんな予感やねん。せめて一つに絞りぃや」

「じゃあ用事を思い出しそうです」

「ほなええか…………とはならんで?」


 予感で帰るな、と付け足しながら美緒は圧で大輔をその場に留めさせ、おでんの卵を丸呑みしながら大輔が座るのをしっかり確認してから弁当箱の蓋を開ける。

 まず中から出てきたのは、ケンタ●キーのチキンだった。

 それも、ドラム(細いやつ)ではなく、リブ(あばらの部分)というこれまた食べにくい部分だった。

「何であえてそこなんですかね……? もっとこう…………あったでしょ」

「これ、ここをこうすれば……案外いけるんよ」

 器用に骨を取り除きながら楽な食べ方を大輔に提案する美緒だが、大輔は言葉を失っていた。



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