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大聖堂勢力2 大司祭の計画

大司祭はこれからの事をうまく進めるために、部屋にいる隊長格の騎士たちに計画を話すことにした。


大司祭「まず、彼らと約束した冒険者を浮遊大陸から撤退させる件だが、これはすぐには実行しない」


えっ?という、つい漏れてしまった声が騎士たちの中からいくつか聞こえた。


大司祭「現時点で浮遊大陸の制御室の場所が判明していれば、すぐにでも冒険者の撤退を指示したのだが、残念ながらまだ発見の報告が入っていない。

最良な計画としては、闇の宝珠を分離する技術者を始末したら、彼らに色々と時間を与えないためにも、すぐに浮遊大陸に乗り込み、制御室で天にある光の玉を調整してしまうことだった。

だが、制御室発見の報が無い以上、冒険者撤退の指示は出来ない。かといって悠長に構えていると、浮遊大陸勢に早く撤退しろと突っ込まれてしまう。

発見できないまま撤退する計画になった場合、技術者を始末したら浮遊大陸での戦いをしながらの制御室探索となる。

今後のことを考えると、何としても制御室の発見が必要なのだ」


騎士「ではいつ冒険者を引き揚げさせるのでしょうか」


大司祭「それは追って通達する。

さて、諸君らには冒険者へ撤退を指示する任務を装い、制御室の探索組をいくつか出してもらいたい。

これで浮遊大陸勢の目を誤魔化しつつ、制御室探索ができる。仮に冒険者を発見した場合は、2,3日探索したら地上に戻るよう指示をしてくれ。

そうすれば浮遊大陸勢との約束は果たしていることになるからな」


団長「そのように手配します」


大司祭「さて、計画はこのようなものだ。冒険者から制御室発見の報が無い限り、騎士団は3日程度は大聖堂での待機とする。その後、浮遊大陸へ向けて出撃せよ」


団長「了解しました。部隊編成はこちらで行ないます」


大司祭「頼んだぞ。諸君、話は以上だ。解散!」


騎士たちは大司祭の部屋からゾロゾロと退出していった。

そして大司祭は部屋に残った団長を呼び寄せた。


大司祭「団長殿。冒険者の報告を一刻も早く知りたい。

冒険者ギルドの情報を報告する臨時部隊を編成し、浮遊大陸に関する情報を逐次報告せよ」


団長「かしこまりました。数名で十分と思われますので、すぐにでも取り掛かります」


そういうと団長も大司祭の部屋から退出し、部屋には大司祭1人が残っていた。



「あと数日で決着となるか、コントロールセンターを発見できずに泥沼となるか。

思ったより早く浮遊大陸側に手を打たれた感があるのは否めないな。

武力で分離させろとゴリ押ししてくれば、ゴネることでこちらには浮遊大陸探索の時間が取れたが、、、

接続棟から中央への転送ルート発見、中央から制御棟への転送ルート発見、さらに制御棟を探索してコントロールセンターを発見、、、か。

いまだ中央への転送ルート発見の報告すら無いとなると、泥沼の探索となる可能性が大だな。

せめて制御棟を発見できれば事は一気に進めるのだが、いまさら仕方ないか。

唯一の救いは、浮遊大陸勢の戦力がヨスギル製品に頼ったもので、冒険者で対応できていることくらいかの」


ふぅ、と息を吐きだすと大司祭は窓から空を見上げた。




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