獣人種とは
ドアを開けて部屋に入ると、これまでと同様の広い通路があった。
通路は幅10メートル、高さ10メートルあり、床には青いカーペットが敷かれているのは同じたが、壁の高さ7メートルほどのところには黄色の帯が描かれていた。
スカウト「また広いのか」
正面50メートルほど先にはドアが見え、そこに至るまでの通路の両脇にも10メートルおきにドアが見えた。そしてドアの上にはプレートが付いていた。
戦士「どうでしょう。あの正面のドアの先がどうなっているかによりそうですね」
魔法使い「ドアの上にあるプレート。なんて書いてあるのかな」
ソーサ「順番に見ていきますか」
ドアの上には
"Race"
とあった。
スカウト「なんだコレ。手元のメモと比べると長さが違うな」
スカウトの手元には大聖堂でもらったメモが握られており、Control Center、C.C.と書かれていた。
戦士「長さが違うならハズレですかね。次行きましょうか」
次のドアの上には
"Race Labo"
と書かれていた。
スカウト「お、長さが同じくらいあるぞ?」
ソーサ「文字の形が違いますね。ここも違うと思います」
戦士「うーん。試しに入ってみましょう」
カードキーをドアの横のプレートに当てると、ドアが開いた。
ドアの先には幅3メートルほどの通路が3メートルほど続き、部屋につながっていた。
通路と部屋は白色で、部屋は20メートル四方のサイズがあった。
奇妙なことに部屋の中央には、透明な板で区切られた空間があり、檻のようになっていた。
その空間には見たことの無い獣人が数人入っており、透明な板の外側から白衣を着た人達が観察をしていたことだった。
スカウト「なんだあれ?」
戦士「見たことない獣人種ですね」
ソーサ「入口には"種族"と書かれていましたが、それ以外の文字の意味はわかりません」
魔剣「種族か。あそこに見えるのは何らかの種族ということか」
スカウト「何らかって、獣人種だがな」
その時、白衣の一人がこちらに気づいた。
白衣「誰だ貴様ら!さっさと出ていけ!警備を呼ぶぞ」
戦士「面倒が起きる前に退散しましょう」
戦士達はその部屋を後にした。