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大司祭の依頼

大司祭は参加者を見廻すと頷き、話し始めた。


大司祭「現在、先発隊が現地の地図を作成すべく、歩き回っている。諸君らには次の任務を与える」


そう言うと大司祭は何やら紙を取り出し、それを控えていた司祭達に渡した。

司祭達はその紙を冒険者達のリーダーに配布した。


大司祭「諸君らにやってもらいたいのは、部屋探しだ。今渡した紙に書かれた文字が入口に書かれているドアを探してほしい」


紙には

"Control Center"

"C.C."

と書かれていた。


大司祭「天上人の文字だ。諸君らには読めんだろうが、同じ形をした文字を探し出す際の見本としてくれ。意味は、そうだな、、、制御室という感じかの」


冒険者「それが空にある光の玉を調整する場所ということでしょうか?」


大司祭「そうなるな」


戦士「部屋にいる人が抵抗してきたらどうします?」


大司祭「排除してしまって問題ない。調整方法はわかっているからな」


戦士「わかりました」


大司祭「さて、先発隊により地図を作成しているが、問題は広すぎるということだ。強制転移させられた場合、ダンジョンであれば地図魔法でどの方角にどれくらい飛ばされたか確認できる。しかし浮遊大陸では、転移前の場所が地図魔法に表示されないほど移動させられてしまうのだ。それにより遭難し、スリッパで帰還せざるを得ない状況が続いている。スリッパ不足を解消するため、大聖堂クエストとして、スリッパ回収を出しているほどだ」


冒険者「つまりは転移罠に引っかかると探索に支障が出てしまうということですね?」


大司祭「そうなるな。さらに複数の建物が発見されているが、外見と中身の広さが一致していないのも苦戦している理由だな」


戦士「どういうことです?」


大司祭「外見ではこの大聖堂と同じくらいに見えても、内部はこの街くらい広いという具合だな」


大司祭は他に質問が無さそうであることを確認すると、話を再開した。


大司祭「以上が追加説明と報告になる。諸君の健闘を祈るとともに、成果を期待して待っているぞ」


大司祭が後ろに下がると司祭が前に出てきた。


司祭「以上になります。地図は入口で受け取ってください。武具はこの後正面入口の広場で配布します。後ほど大聖堂入口にお越しください」




戦士「転移が曲者ですが、広すぎるとなるとマッピングが大変そうですね」


スカウト「転移元が見えなくなるくらいって、相当離れてしまうということだろう?」


魔剣「遭難待ったなしだな。そのたびに帰還していては先に進めないが、かと言って続行も怖い。どうするか決めとくべきか」


戦士「マッピングはサブ任務ですからね。続行で良いと思いますよ。肝心の部屋を見つけたとき、その場所の報告に困りそうですけどね」


スカウト「その場合はとにかく建物外に出て、場所確認だな」


そんなやり取りをしていると、司祭が寄ってきた。


司祭「浮遊大陸では複数パーティーで行動してもらっているのですが、勇者の皆様には期待しておりますゆえ、協力パーティーもこちらで用意させていただきました。選抜試験にて優秀な成績だった方々です。ギルドにて待機してますので、ギルドでこのメモを受付に渡してください」


そう言うと、戦士は1枚のメモを受け取った。


魔剣「アライアンス・パーティーで行動か。なるほどな」


戦士「役割分担も強化出来ますし、よいですね」


僧侶「王と戦ったときみたいなやつか」


魔剣「そうだ。複数パーティーで1集団になるやつだな」


戦士「では地図と武具を受け取ってからギルドに向かいますか」


戦士たちは入口で地図を受け取り、大聖堂入口の広場に向かった。

大聖堂入口の広場は襲撃跡が残ったままだった。

敷地外と大聖堂を結ぶ中央の広い通路は、大聖堂に用事がある人が行き交い、その両脇にある芝生の広場では、浮遊大陸探索組が武具の受け取りをしていた。

戦士たちも彼らに混ざって武具の受領をすると、ギルドに向かって歩き始めた。


戦士「無料配布はありがたいですね」


スカウト「ヨスギル製一式装備か。獣人種がメインの相手なら銀武器も予備で持っておくか」


魔剣「防具にヒットしないように狙う武器なら、銀製品の方が良さそうだな。弓とかな」


魔法使い「私は魔法だから関係ないけど、ヨスギル製は魔法抵抗があるのがイヤらしいなー」


僧侶「確かにそうですね。今までみたいに全員が寝てしまうこととかは無さそうですね」


魔剣「睡眠撲殺コンボも威力減か」


戦士「我々前衛も魔法抵抗増えてるから、敵の魔法使い対策としては助かりますけどね」


僧侶「前衛はうれしいが、後衛は嬉しくない防具ですね」


魔法使い「これからは私が魔法抵抗下げる魔法を初撃に使って、僧侶が行動阻害魔法かなー」


僧侶「それはいいですね」


魔剣「となると俺も抵抗下げる魔法使うか。あれなら魔力の影響が小さいからな」


魔法使い「そっか。魔剣さんが使うなら私も行動阻害使えるな。まずは2人でやるべきか一人で十分か、試さないとね」


魔剣「そうだな」


僧侶「魔法使いが二人いると便利ですねえ」


戦士「あとはアライアンスを組むパーティー

の構成によるんじゃないかな。あちらもよくある前衛3、後衛3の組み合わせなら、また作戦も変わりますからね」


魔剣「前衛に注力できるのがベストだな」


そんな話をしていると、ギルドに到着した。







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