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大聖堂クエスト


戦士「ギルドから通知がきたぞ」


魔剣「呼び出しか?」


戦士「ん、なんでわかった?」


魔剣「大聖堂があわただしく動いていたからな。準備が出来たのか、これから準備するのか、冒険者に依頼出るだろうなと予想していただけだ」


戦士「大聖堂からギルドに依頼があったので、各自出来そうなものを受けてほしいそうですよ」


スカウト「ならギルドに行ってみるか」



ギルドに到着すると、いつもより人が多かった。どうやら通知は他のパーティーにも配布されていたようだ。


戦士「この通知を受け取ったのですが」


戦士はギルドの受付に通知を見せると、なにやら机の下からリストを取り出した。


そこには、大きく3つのことが書かれていた。

”地下宝物庫の再調査”

”大聖堂の防衛戦要員” 

”新天地の開拓”


受付「この中から選択して、大聖堂で希望する内容を伝えてください」


戦士「伝えるとどうなるんだ?」


受付「私共はその先については聞いておりません。希望する内容で冒険者を割り振りたいそうです」


戦士「危険度みたいな指標もないのか?」


受付「ああ、それでしたら、宝物庫が一番安全ですね。新天地は一番危険になっております」


スカウト「宝物庫で一番安全って、ダンジョンの最下層だぞ・・・ほかは手を出しにくいな」


僧侶「あの宝物庫、まだ何かあるんですかね」


魔剣「無理に危険を冒すこともあるまい。宝物庫でいいのではないか?」


戦士「そうするか。またスカウトさんに仕事が偏りそうですね」


スカウト「そうとも限らないぜ。この前は魔力を注いだら、開いたシークレットドアがあったからな。魔法使いにも頑張ってもらうぜ」


魔法使い「壁にちまちま魔力を注ぎ続けるのぉー?ダルっ」


スカウト「それやらねえと、ドアがみつからねぇんだから、しょうがないだろ」


魔法使い「わかったよー。まさかスカウトの真似事をする羽目になるとはねー」


戦士「では、私たちは宝物庫にします。大聖堂でそれを伝えればいいんですね」


受付「そうです。気を付けてくださいね」


向かった先の大聖堂は、いつものように司祭が入口に立っており、使用人が横に待機していた。ただし、今回はいつもよりたくさんの冒険者がいた。

最後尾に並び、順番を待った。


スカウト「冒険者ランクとかで順番飛ばしてぇな」


僧侶「事を荒立てずに、素直に待ちましょう」


魔剣「ダンジョンでよく見たランプが、街のあちこちにあるな。やはり暗闇対策か」


魔法使い「ダンジョンの外で暗闇を体験するって、なんか新鮮!」


魔法使いが楽しそうに話すと、戦士が諌めた。


戦士「ダンジョンで暗闇に慣れている我々はいいけど、ダンジョンに行かない町人は、怖いだろうな」


僧侶「暗闇対策が早いですね。この量のランプをよくこの短時間で集めたものですねえ」


僧侶は不思議そうに言った。


魔剣「大聖堂の騎士がダンジョンに使うやつだったのかもな。にしては数が多すぎるか」


そんな話をしていると、順番が回ってきた。


司祭「お次の方は、何ですかな?」


戦士「ギルドに出ていた依頼を受けに来ました」


司祭「おお、ではあちらへどうぞ」


司祭が示す先は、建物横にある草地の広場で、人だかりがあった。


スカウト「結構いるな」


人だかりの中に、見知った顔があった。


冒険者1「お、あんたらもこっちか」


腕を挙げて挨拶して来た人物に目が移った。


戦士「先日は報酬の件で、すみませんでした」


冒険者1「なーに、気にするな。報酬は受け取ったんだし、文句はないぜ。まあ文句言える立場でもないしな」


王の間での戦いで途中離脱になったので、気不味かったのだろう。


魔剣「その件こそ、気にするな。あの作戦は3パーティーいたから決行できたんだ。そこを忘れないでくれ」


冒険者1「そうだな。気持ちを切り替えなきゃな」


ピシャリと顔を両手で挟んで気合を入れていた。


冒険者1「さて、今度は王も護衛もいないからな、あの時に比べたら安全だな」


ニッコリと笑顔で返してきた。


スカウト「どこに強制転移するかわからんからな、油断するなよ」


冒険者1「お、おう。そうだな。次はテンパらないよう覚悟して行くぜ」


しばらくして司祭が建物から出てきた。


司祭「お集まりの皆様、こちらは宝物庫調査のグループです。お間違いないですか?防衛や開拓希望者は一度入口までお戻りください」


間違えてきたものはいないようで、誰も動かなかった。


司祭「では宝物庫調査希望ということで説明に入ります。会議室に案内致しますので、ついてきてください」


そう言うと、司祭は建物の中に入っていった。大聖堂のホールを通り、商品取引の部屋とは別にあった離れの会議室へと案内された。

周りからは、ここは初めて来るという声が聞こえた。


司祭「さて、この会議室で席についてお待ち下さい。全員分の席はありませんので、パーティーリーダーが、着席して他のメンバーはその後ろに控えていてください」


部屋は白をメインにし、5mはある天井部分は濃紺の下地に金色のひし形が装飾されていた。

部屋の中央には例の10m級のデカいテーブルがあり、イスはミスギルで装飾されていた。


スカウト「王から逃げてきた時に、尋問みたいな質問受けた部屋か」


その時、部屋の大扉かが開き、先程の司祭が3人の司祭を伴って戻ってきた。






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