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探索再び





宿で探索準備を整えるメンバーたち。そのとき魔法使いが皆に話しかけた。


魔法使い「私と僧侶なんだけど、新しく呪文を習得したの。それで皆にも知っておいてもらいたいなって」


僧侶「作戦を考える上で、重要なことですからね」


スカウト「確かにな」


戦士「どんな魔法なんです?」



魔法使い「私も僧侶もクラス4までなんだけど、そうねえ・・・」


僧侶「色々ありますね」


2人は説明を始めた。


僧侶「防御呪文は私が、ブレス軽減魔法と魔法ダメージ軽減魔法、魔法使いさんが魔法そのものを無効化する障壁を展開できます。魔法使いさんの魔法は強力ですが、同格以上が相手だと効果がいまいちです」


魔法使い「パーティー強化呪文としては、僧侶が物理ダメージ軽減と魔法を少しだけ無効化する障壁、前衛の運動速度を速める魔法ね。私は浮遊魔法。地面から20cm位浮くことが出来る魔法よ。普通に落下はするわ」


戦士「色々あるなぁ」


魔法使い「あとは敵の動きを鈍化させたり、ダメージを与えたり、状態異常にする魔法ね」


スカウト「状態異常は睡眠、沈黙以外にあるのか?」


僧侶「私は睡眠と沈黙だけですが、魔法使いさんは睡眠、石化、麻痺、混乱ですね」


戦士「パニック起こしてくれるのは、前衛がいる相手だと有効そうだな」


魔法使い「状態異常魔法としてはそんなものね。あとは氷系魔法の上位版を習得したので、下位版は初めて遭遇する敵に、開幕ぶっ放して行動鈍化とダメージを狙うのに使ってみるね」


魔剣「氷系魔法は鈍化するのが便利だな。これなら私の弱い魔力でも有効に使えそうだ」


戦士「魔剣さんはクラスいくつなんですか?」


魔剣「クラス3だが、氷範囲魔法しか習得できていない。威力不問と言われて先に習得することにしたんだ」


戦士「なるほど、それはいいですね」




戦士「では出発しましょうか」


いつもどおり、宿の女将に鍵を預けた魔剣と宿の入口で合流し、ダンジョンへ向かった。



地下7階


スカウト「だいたいマッピングは出来たと思うが、階段がないな」


僧侶「地下3階よ再び!ですかね」


魔剣「なんだそりゃ」


僧侶「あの時も階段が見つからなくて、結局シークレットの先にあったじゃないですか」


スカウト「シークレット探しか」


僧侶「です」


戦士「スカウトさん、頼みましたよ」


スカウトは通路を調査しながら進む。全然進まない・・・



魔剣「以前のワープステーションってとこはどうだ?」


スカウト「あそこか、一度調べてるんだよなあ」


魔剣「見落としがあるかもしれん、行ってみる価値はあると思うが?」


スカウト「そうするか」



"ワープステーション"


中に入ると1人の豪華な装備に身を包んだモコ種の冒険者がいた。


冒険者「ようこそ、ワープステーションへ!」


一行は呆気にとられている。そんな彼らを無視して話を続けた。


冒険者「なんとこの装置を使えば地上へ一気に戻れちゃうのです!」


冒険者「すごいでしょ?」


エッヘンといった仕草をしている。


冒険者「これを使えるようにしたのは、僕なの!そんでその功績を称えられて大聖堂から勲章もらったんだよねー。ほらほら」


モコ種の冒険者は冒険者証をチラチラさせてきた。


魔法使い「ウザッ」


小声でそう言うと僧侶が諫めた。


スカウト「悪いが、俺らは戻りたいんじゃない、じゃあな」


あっ!という顔をする冒険者を後ろに、一行は部屋を出た。



戦士「あの部屋、調べなくてよかったんですか?」


スカウト「つい勢いで出ちまった。すまねえな」


魔剣「ほかのところを調べますか」


一行は地図を見て、怪しい場所を検討した。


スカウト「行き止まりと、壁の向こうが謎な場所が候補か」


戦士「この地図見ると、以前食器を見つけた食堂の壁の隣はまだ何もわかってませんね」


スカウト「そこに行ってみるか」



"食堂"


スカウト「到着・・・だ」


そう言うとスカウトは壁の調査を始めた。




僧侶「なかなか見つかりませんねぇ」


魔剣「スカウト殿。調査している間、地図を見せてくれぬか」


スカウト「あぁ、ほらよ」


スカウトから地図を受け取った魔剣は、地図をじっと見つめている。



スカウト「だめだ。違和感がないな。この部屋じゃないのかもな」


戦士「違う部屋の候補を探しますか」


皆が地図を持つ魔剣の元に集まってきた。

そして皆で地図を見ている。


魔剣「頭が邪魔でよく見えん。私は地図魔法で見るか」


僧侶「そうですね、それは名案です」


地図組と魔法地図組に分かれて、候補地探しが始まった。



スカウト「ここも怪しいな」


戦士「こっちの通路の隣も不明か」


そんなことを話していると、魔剣が叫んだ。


魔剣「あーー!!!」


皆が魔剣を見る。


僧侶「どうしました?」


魔剣「おい!ここを見ろ、分岐のところ!!こっち側歩いてないぞ」


スカウト「お、ほんとだ。こりゃ見落としたな。ここに行ってみよう」


戦士「お手柄ですね、魔剣さん」


魔法使い「やったね」



一行はその場所に到着した。


スカウト「通路の先にドアがあるな」


慎重にドアを開けると、そこは部屋だった。部屋の一部はさらに奥へ通じているようだ。


スカウト「誰もいないが、奥に続いているな」


一行が部屋の奥から延びる通路を進むと階段が現れた。


戦士「まさか、見落とした先にあるとは、、、」


スカウト「また長い階段だ。ちょうどこの階層にも帰還用魔方陣があるようだから、少し下りてみるか」


魔法使い「賛成!」


僧侶「まだ魔法力に余裕はあるので、行ってみましょう」


一行は長い階段を下りて行った。


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