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地上勢力の探索

行方知れずの地上勢力。

建物の外にいれば確かにモニターに映らないが、それでは彼らのやりたいことはできない。

あちこち探しても仕方ない。防衛長官は地上勢力の目的地である制御室に至る経路を集中的に探させた。

しかしそれでも地上勢力を捉えることはできなかった。


法務長官「制御室への経路上にいないなら、迷子か?」


防衛長官「最後に確認したのは”中央”から”制御棟”に転移してきた部屋だ。

あそこから制御室に至る転送装置はいくつかあるが、いずれも使用された形跡がない。

そもそも使用するには専用のカードキーと他にも必要なものがあるのだが、彼らはそれを持っていない」


法務長官「専用キーまであるなら、安心じゃないのか?奴らは制御室に辿り着けないだろう?」


なら安心とばかりに法務長官は防衛長官に言った。


防衛長官「彼らが関係者からアイテムを強奪しただけなら問題ありませんが、関係者が脅されて制御室へ至る転送装置を稼働させたとなると、問題になるな」


それを聞いた司書長官がピンときた。


司書長官「なるほど、専用カードキー以外の条件を満たすのは難しいが、そこに気づかれて脅しという手段を取られるとそのセキュリティも破綻するということか」


司書長官はニヤリと笑った。


防衛長官「そういうことです。多数の人間が使う関係上、どうしてもセキュリティに穴が出来てしまいます。

あとは彼らがそれに気づくかどうかです。

今のところ気づいた様子はなく、制御室関係者との接触も会話だけで終わっているようです」


法務長官「そのときの接触で何かに気づいた様子はなかったのか?」


防衛長官「その人物の後ろを付けていたようですが、我々の部隊員が転移魔法で救出したことで、彼らの尾行は失敗しました」


法務長官「なるほどな。だとするとまた情報を得るべく、どこかを探索してそうなものだが、いないのか・・・」



制御室に至る方法について、中央にいた住人に聞くという手段は無駄である。一般市民が知っていることではないからだ。

以前あったように制御棟にいる関係者から情報を引き出さない限り、地上勢力が制御室に至る方法は無いはずだった。

地上勢力の想定したとおり、制御室は入口のみつからなかった建物内部にある。

そしてその建物に転移するには、先ほど長官が話していた手段しかない。1つの例外を除いて。

まさにその例外を使って地上勢力はすでに制御室のある建物に侵入していたのだった。


防衛長官「とりあえず、制御室に至る転移装置のある部屋周辺には奴らがいないことだけは確実だ。

となれば、しばらく変化は無さそうだな。防衛部隊を交代で休ませることにするよ」


防衛長官はそう言うと部下に指示をしたのだった。

そして雑談をしていた2人の長官も動きがないなら、一度自分の部署に戻ろうかと話をしていたときだった。


モニター監視員が手を挙げながら叫んだ。


監視員「長官!いました!奴らです!!」


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