似た者同士
「結界なんぞで俺を拘束しよと考えているなら、甘い考えだな」
「死刑を執行する」
「やってみろ。一発だけ動かないでやる」
「安心しろ一振りで終わる」
マリアは刃渡り1.5mほどの剣を出した。
「やるなら本気でやれよ」
シュパ...
「剣の扱いがなってないんじゃないか?」
「なぜ...首を落したはず...」
「しかし..その太刀筋見覚えがある。誰に剣を教わった?」
「貴様に答える筋合いはない。」
「答えろ!絶対命令!」
「....サラ・べルージュ様だ」
「...いま...なんて?」
「だから、サラ様に教えてもらったと言っているのだ」
マリアの口から発せられた名前は予想もしていなかった回答だった。
忘れたこともない名前だ...
「サラは...俺の付き人だった。」
「それは本当か?」
「あぁ」
「騎士を引退してからはどこかの屋敷でメイドをしているのは聞いていたがまさか貴様の付き人をしていたとは...」
こいつは、サラが騎士だった時の弟子か...それにしても剣の振り方がサラより雑に見えた。
「だが、死刑囚には変わりない。死ね」
「剣の振り方が雑だな。サラはもっと無駄のない振り方だったぞ?」
「黙れ!黙れ!黙れ!貴様にサラ様の」
マリアは怒ったように声を張り部屋中にその声が響き渡る
~サラの騎士現役時代~
サラはその実力から育成係を任されていた。
「マリア、力みすぎです。それでは剣は思った通りには切れてくれませんよ。」
「は、はい!」
サラ様は私の憧れだ、私もいつかサラ様みたいな強い騎士になりたいと思っていた。
私は小さい頃、周りの子供たちよりも剣の才能があった。昔は周りの大人たちにとても期待されていた。しかし、現実は甘くなかった。成長していくにつれ周りの子が次々と剣の才能を開花していき、ついには通っている学校の序列最下位になってしまったのである。そのとき付いたあだ名が【没落の剣姫】私は、自分に甘えていたのかもしれない...
たまたま視察に来ていたサラがマリアを騎士になるように促したらしい
「あなた、騎士になるつもりは無い?」
「どちら様ですか?」
「私はサラ・べルージュ。騎士の育成担当をさせてもらってるの。それで、騎士になるつもりは無い?」
「なりたいです...でも、私は強くないから...」
「強い強くないは今は関係ないわ。騎士に成りたいという気持ちが大切なのよ。どうする?」
「私は..騎士に...なりたいです!」
「よし!」
そんな事があり、私は騎士候補生になったのだ。その時の私はずっとサラ様に剣を教えてもらえると思っていた...しかし、その日はすぐに訪れた。サラ様は突然として騎士団から姿を消した。
~~~~~~~~~~~~~~
「私はまたサラ様に会った時に恥ずかしくないように今まで努力してきたんだ。」
「だったらその努力は無駄だったな。お前は何も分かってない」
「お前も...私を馬鹿にするのか!」
マリアは剣を乱雑に振り回す。
レンはその剣をよけながら言う
「お前が目標にしていたサラはこの世界にはもういない」
そう言った瞬間マリアが止まる。
「どういうことだ?」
「サラは殺された」
「嘘を付くな!サラ様は強いんだ!誰にも負けないんだ!」
「事実だ」
「そんなの嘘に決まってる!」
マリアは、怒っているようにも見えたが悲しんでいるようにも見えた。そんな時だった
ドドドドドドドド....
「なんだ?」
地震のような音がこちらへ向かってくる
ドドドドドドドド....
「なんか近づいてないか?」
「伏せろ!」
その瞬間、上を見ると壊された屋根と月の光に照らされた仮面のツインテールの女の子?が現れた
「お前は何者だ」
「その眼があれば分かるんじゃないの?」
レンは、万能視を使い正体を見る。なるほどな...
「なにが目的だ」
「ハデスが消えたのは知ってるでしょ?」
「あぁ、だからどうした」
「ハデスが消されたせいで四天王の座が一つ空いちゃったんだよねぇ」
「だから俺に四天王になってほしいと?」
「無理強いはしないって国王様も仰ってたよ」
四天王だ?そんな肩書俺には必要ない。俺はただサラにもう一度会うために出来ることをするだけだ、目的を果たすのに権力や肩書は全く必要無い。ただ、もう一度会いたいだけなんだ。
「断る」
「そう言うと思ったよ」
「じゃあ俺は必要ないか?」
「なんで君はすぐに殺すって考えになるの?」
「強い奴は生かしておいて損は無いでしょ?」
国王は何を考えているんだ?俺を利用しようとしているのか?まぁそっちがそのつもりなら勝手にすればいい。
「で?俺の死刑はどうなるんだ?」
「国王様の命令で無効になったよ」
「それで?俺はどうしろと?」
「今まで通り過ごしていいよ~」
そんなにあっさり...この世界の法律ガバガバすぎるだろ。国王命令ならなんでもいいのか...
「あ、あの...」
「なんだ?」
さっきまで強気だったマリアが弱気で話しかけてきた。
「四天王とはどういうことだ?それにさっきのは...」
「あいつは四天王の一人だ」
「四天王と繋がりがあるのか!?」
「多少な。だが、四天王なんぞには興味ない」
「どうしてだ!?四天王と言えば最強の称号が与えられ国王様の次の権力者だぞ!?知らないのか!」
そうか...あの四天王とか言う奴らは偉いのか...初めて知ったな。そうは見えなかったのだがな...ただの国王の護衛役としているのかと思ってたがそれ以外にもあるのか...
「なんだ?お前は四天王になりたいのか?」
「四天王は騎士ならば誰もが夢見るものだ。4年に1度だけ四天王に決闘を申し込むことができる、そこで四天王に勝つことができれば四天王の座に鎮座することが出来る」
「四天王になることでメリットはあるのか?」
「国土の4分の1ずつ領土が与えられ与えられた領土では四天王が絶対になるんだ」
「でもそれじゃ国王が居る意味がなくないか?」
四天王は4人それなのに4分の1ずつ与えたら別に王なんていらないんじゃないか?四天王が絶対ならほぼそれぞれが国みたいなもんだろ...
「国王様は国のトップだ全領土で絶対の存在だ。国王様はいなくてはならない存在なのだぞ!」
「そ、そうか」
しばらく沈黙が続く...
「あ、あの...」
「なんだ?」
「弟子にしてくれませんか?」
「はぁ?今いる弟子以外は取るつもりは無いんだが」
何を言い出すかと思ったら...弟子にしてくれだと?正直、今の人数でも計画は実行できそうなのだがどうするか...
「弟子になるのは構わない、だがそれ相応の覚悟を決めてから来い」
さて...俺はこれからどうするか...そもそも学校には戻れるのか?多分連絡行ってるだろうなぁ
ガイア達はどうしてるだろうか...考えるのは後だ。とりあえずあいつらの元へ帰るか...




