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習得できてしまった

解体所にてやり取りを終え、俺は宿屋へと帰ってきていた。


宿は以前と同じ「兎の耳亭」、運よく一人部屋が空いていたのでとりあえず1週間分前払いした。


「さて、光魔法を応用して回復魔法が取れないか検証しますかね。」


ここでは体力回復や怪我の治療はポーションが当たり前で、魔法で回復するという概念がないそうだ。


というのも光魔法はバフや攻撃にしか使われておらず、教会ですら祈りを捧げるための場所という認識なんだとか。


聖女というのもいるらしいが、神の声を聞きそれを伝える代弁者という立ち位置らしい。by:「知識」より


「固定概念が邪魔をしているのか、それとも知識がなければいけないのか・・・。ようわからんな。」


俺は前の世界で大まかにではあるが人体のことを知識としては知っている。


異世界ネットを使えばさらにそれを詳しく知ることができるだろう。


それらを使えば回復魔法を使えるのではないかと踏んだのだ。


「とは言っても自分の体を傷つけるのは嫌なんだよなぁ~。とりあえず、発動するかどうかだけ調べるか。」


傷が治るようなイメージをしながら光魔法を発動してみた。


ピロン


(スキル:神聖魔法)を習得しました。


「はぁ~!?」


いきなり習得できてしまった。というか神聖魔法ってなんだ?


神聖魔法:光魔法より派生した魔法 人体の損傷の回復や光魔法より上位のバフがかけられるようになる

悪霊にも効果がある魔法だよ。攻撃魔法もあるけど、悪霊やスケルトン、グールなどの死霊にしか効果が無いから気を付けてね。後、回復については人体の構造を知らなくても怪我や病気にあった治療をしてくれるから問題ないよ。これであなたも大賢者!!


「いやいや、大賢者ってそんな目立つもんになりたくもねぇよ。」


俺は誰に突っ込むでもなく一人語ちった。


「でも、回復魔法が使えるようになったのはラッキーだな。確かエレナが光の適性を持ってたはずだから上手くすればエレナも使えるようになるのか?」


エレナが神聖魔法を使えるようになれば薔薇の茨(ローズソーン)の面々も冒険がもっとし易くなる筈。


パーティーを組むにしても回復が出来るのが二人いれば安定もするだろうし、教えても損はなさそうだ。


まあ、変なのに目を付けられないようにするのは苦労しそうだが・・・。


「いや、いっその事教会を巻き込むか?民衆からあくどく金を巻き上げないことを条件に教えるってのも有りだな。その前に三神に聞いておかないといけないが。」


俺の『教会なら使えてもいいか』という知識も前の世界のしかもラノベの知識だ。


この世界にそれが当てはまるとも限らない。


三神への確認は必須だろう。


「さて、回復魔法が使えるようになったのなら、次は闇の方面の魔法だな。悪夢を見せると言えばナイトメアなんだが、これってどういう原理だんだろう?」


ラノベでは闇魔法が担っていたはずの魔法。


それを一から作るとすると結構面倒だな。


とりあえず、魔法をかけられた相手が苦しむのをイメージしながら発動すれば何とかなるか?


かと言って、死ぬのはやりすぎだ。


そんなこんなを考えながら俺は闇魔法を発動した。


ピロン


(スキル:暗黒魔法)を習得しました。


「へっ!?」


またしても、簡単に習得してしまった。字面からしてやばそうな魔法。


暗黒魔法:闇魔法から派生した魔法 相手を苦しめることに特化した魔法

呪いやデバフなんかを闇魔法以上の威力で相手に叩き込めるよ。けど、使いすぎには注意!!この魔法に魅了されたら自分が自分でなくなっちゃう。攻撃魔法は一切なく、相手の精神を追い詰めることに特化した魔法だね。結構えげつないのを考え付いちゃったね。神聖魔法でしか解除出来ないから広めちゃだめだよ?


「・・・・」


な、なんかとんでもない魔法を習得してしまった。


遊神の言う通りこれは広めちゃ駄目な魔法だ。


使う相手も考慮するべきだな。気に入らないからって使ったらあかん魔法だわこれ。


「と、とりあえず望みの魔法の習得はできた。後は何するかだが。」


飯には時間が早いし、三神に話をするってのを思いついたから教会にでも行ってみるか。



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