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ギルマスとのO・HA・NA・SHI

「移動手段?」


「はい。」


「と言われても馬車での移動だが?」


「街道で馬に曳かれてもないのに動く奇妙な箱を見た。と言う証言が多数上がってきているのですが?」


「ああ~。(まあ、時間に関係なく使ってりゃ見られて当たり前か。)」


「何か心当たりがありますよね?」


「まあ、な。」


「教えてはいただけませんか?」


「教えてもいいが、貴族や王族とかが欲しても無理だぞ?というか俺以外に手に入れることは出来ないし、動かせない。」


「というと?」


「あれは三神からのもらい物だからな。俺専用の馬車なんだ。俺が許可した奴は乗れるがそれ以外の奴らは乗ることすらできない(嘘を多少混ぜとかないと後々面倒そうだな。)」


「ふむ。唯一無二な上に所有者固定である。ということですね。」


「そういうことだな。」


「そうですか。」


「何か問題でもあったか?」


「いえ、先ほどカズマさんが言われたように王族の方々や貴族の方々から詳しく話を聞きたいと言う問い合わせが多少ではありますが来ていまして・・・。」


「ああ~。そりゃご愁傷様だな。言っとくが、無理に奪おうとしてきたら俺は抵抗するぞ?相手がたとえ誰であっても。」


「カズマさんならそうなさるでしょうね。はぁ~困りました。」


「まあ、言い訳の一つとしてなら『偶然発見した古代の遺跡の遺産で、初めに触った者にのみ使えるようになっているみたい』というのもあるがな。」


「それも一つの言い訳としては利用できますが、どこにその遺跡はあるのか聞かれますよ?」


「んなの、『その後その遺跡自体崩落し、命からがら逃げたので詳しくは分からないらしい』とでも言えばいいんじゃないか?もしくは『遺跡に仕込まれていた転移陣により別の場所に飛ばされたので詳しくは分からないらしい』とか。」


「間違っても『異世界からきてて三神様より下賜された』なんて言えないですしねぇ~。」


「まあ、シャースの街では言っちまってるがな。」


「そうなんですよね。まあ、冒険者登録をしているのがここなのでそこまで詳しくは調べないとおもうんですが・・・。」


「まあ、そのあたりはギルマスに任せるよ。俺は王城へ来いと言われても無視するからよろしく。なんならこの国から出ていくし。」


「ちょっ!?それはあんまりじゃないですか!?」


「だって俺はもともとこの国の人間じゃないし、別にこの国に未練があるわけでもないしな。」


「それはそうなんでしょうけど・・・。」


「まあ、どうしても無理な時は言ってきてもいいぞ。俺が直接そいつらにO・HA・NA・SHIしてやるから(肉体的、精神的ともにだけど)。」


「なにか物騒なことを考えてませんか?」


「な~に。暫くの間食事が喉を通らなくなるのと、寝れなくなるだけだ。」


「それって廃人にするってことですか?」


「そんな物騒なことするわけないだろ?寝るたびに悪夢にうなされるくらいだよ。こう見えても優しいんだぞ?俺は。」


「言ってること自体優しくないんですが?それに悪夢を見せるってどうやるって言うんですか?」


「闇魔法を使えば簡単だろ?」


「闇魔法にはそんな効果はありませんよ?闇魔法で出来るのは攻撃と同時にデバフを与えるくらいです。」


「えっ!?そうなの?」


「はい。逆に光魔法はバフが多いですね。」


「んじゃ回復は?」


「回復は基本というかポーションのみですね。ランクはありますが。」


「ふむ。(なら、よくある回復や悪霊に効くような光魔法は無いってことか。氷魔法と同じような感じで回復魔法使えるようにならないか要検証だな。あと、悪夢を見せる魔法も)」


「ああ~。もう、どういえばいいのよぉ~。」


「丁寧なしゃべり方が崩れてるぞ?」


「もういいわよ。はぁ~三神様の加護のことなんて言えるわけないし、異世界のことなんて論外よね。ならいっその事さっきの遺跡のことを言って上手くごまかすのが一番かしら?」


「それが無難だと思うぞ?ついでに俺は記憶喪失とかな。それなら常識的なことを知らなかったことの言い訳にも使えるし。」


「確かにそうよね。よし、基本方針はそれでいくわ。」


「そうしてくれ。で、話は変わるが、買取はどうする?」


「確かディグアントやクレイジーカウよね?」


「ああ。クイーンはオーユに渡したから代わりにナイトを15増やしてる。内訳は蟻が50の騎士が38だな。クレイジーカウに関しては肉は俺も欲しいからそんなには渡さないぞ?」


「じゃあ、買取はディグアント50とディグアントナイト38、クレイジーカウでいいのね?クレイジーカウはどれくらいいける?」


「そうだな、全部で12匹あるが、買取は3匹頼む。解体は全部で。肉以外は9匹分も買取してもらおうかな。」


「できれば、もう少し肉が欲しいんだけど?」


「すまんな。あれの肉は美味いから俺が手放したくないんだ。」


「そうよね。あの肉は美味しいものね。」


「それ以外にもあるがいるか?」


「何があるの?」


「えっと、ジャンプラビットにアサルトディア、あとはフォレストボアくらいだな。ああ、ハイスピードチキンもあったな。」


「えっ!?オーユの街の方面にフォレストボアとかが出たの!?」


「いや、兎と鹿と猪は俺が採取中に狩ったものを持ってただけだ。鶏はあっちで狩ったたがな。で?どうする?」


「そうね・・・。それも買い取らせてもらうわ。数はどれくらいかしら?」


「兎は10匹ほどで鹿は2匹だな。猪は1匹。鶏は15羽だな。肉は全部食えるから戻しを希望、その他の素材は買取で頼む。」


「ハイスピードチキンを何羽か融通してくれない?こっちでは手に入らない肉なのよ。」


「ええ~。」


「ねっ。お・ね・が・い。」


「そ、そんな上目遣いしても駄目なものは駄目だ。」


「どうしても?」


「くっ(ギルマス美人だからそんな顔されたらドキドキするんだよな・・・)。はぁ~、わかったよ。5羽ならいいぞ。」


「ほんと!?ありがと~。」


チュッ


「えっ!?」


「うふふ。ほんのお礼よ。じゃあ早速解体所へ行きましょうか。」


よほど嬉しかったのかスキップを踏みながら出て行くギルマスを尻目に俺は頬に触れた柔らかい唇の感触が忘れられないで呆然としていた。


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