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意外と見つからない?

「思ってたより弱かったわね。」


「いや、私たちのレベルが上がったからそう思うんだと思うぞ。」


「そうかしら?」


「ああ。それにカズマのアシストがなければ、もっと苦戦していただろう。」


「あれはナイスアシストだったわよね。ありがとね、カズマ。」


「パーティーメンバーとして当然のことをしたまでだぞ?」


「それでもよ。タイミングバッチシだったし。」


「そうですよ。私もあのくらい出来るようにならないと、って目標ができました。」


「そこまでか?」


「はい。」


「おしゃべりはそこまでにして、カズマ。アイテムボックスにクレイジーカウを仕舞ってもらっても構わないか?」


「ああ。それとサーチで牛を検索してみる。」


「頼む。」


俺はサーチを使い、牛の居場所を探した。


「ん?」


「どうした?」


「いや、ここって出没地域で間違いないんだよな?」


「図書室で調べた限り、間違いは無いな。」


「それにしちゃ、数が少なすぎるんだ。」


「どういうこと?」


「出没地域なら、結構な数がいると思うんだがサーチで調べる限り後数頭いるくらいなんだよ。」


「それはおかしいですね。繁殖期に入るとも言っていましたから、数は結構いると思うんですが・・・。」


「とりあえず、そのサーチ出来たクレイジーカウのところへ行ってみよう。どのくらい離れてるんだ?」


「ここからなら、車で行った方が早いな。徒歩で行くと結構時間がかかる。」


「なら、さっさと行きましょう?最低でも依頼数はこなさなきゃなんないんだし。」


そんなこんなで、俺たちはサーチで判明した一番近いクレイジーカウの元へと移動を開始した。


移動すること1時間、2匹目のクレイジーカウの元へとたどり着いた俺たちは1匹目同様サクッと討伐を完了させた。


「結構離れてましたね。」


「おかしいな・・・。」


「アンナ?」


「クレイジーカウは基本単独だが、繁殖期になると3~4匹での行動になる。だが、今までで発見、討伐出来たのが2匹だけ。これは明らかに異常だ。」


「一度オーユの街に戻って確認した方がいいんでしょうか?」


「それも一つの手ではあるが・・。カズマ。」


「ん?」


「今のサーチの範囲はどれくらいだ?」


「だいたい直径120キロくらいだと思うが?」


「直径120キロ?」


「え~っと、端から端まで車の移動で2時間ってとこだな。」


「い、意外と広かったのね・・・。」


「それで2匹というのは異常ですね・・・。」


「サーチの範囲は広げられるか?」


「これ以上になると精度が落ちるな。」


「ふむ・・・。」


「あたしは一度戻ってリリーシアさんに話をするのがいいと思うんだけど?」


「私もその意見に賛成です。」


「アンナは?」


「私はもう少し南下すべきじゃないかと思う。」


「南下?」


「ああ。調べた限り、馬車で5日程度とは書いてあったが、あくまで程度だ。その時その時の餌の状況や周辺の状況によってはクレイジーカウ自体が繁殖場所を移動していると考えている。」


「確かにそれはあり得るな。」


「それに気づいているか?」


「何に?」


「この辺りには、クレイジーカウの餌になりそうな物がほとんどないだろ?」


「そう言えば、小動物も少ないわね。」


「となれば、餌の多いところに移動したと考えられないか?」


「一理ありますね。なら、もう1日程度南下してみて様子を見ますか?」


「私はそれがいいと思う。カズマは?」


「俺もアンナの意見に賛成だな。1日くらいの移動なら苦でも何でもないからな。」


「アイナとエレナは?」


「あたしもアイナの意見に賛成するわ。確認なら南下した後でも出来るしね。」


「私も賛成です。」


「なら、南下しよう。悪いがカズマ頼めるか?」


「問題ないぞ。」


こうして俺たちは更に南下し、牛探しを続けるのだった。


結果として、アンナの読みは当たっていたようで、南下すること半日


サーチにクレイジーカウの反応が大量に出始めた。


「アンナ、ビンゴだ。クレイジーカウの反応が大量に出た。」


「ふぅ。言った手前発見出来なかったらどうしようかと思っていたんだ。」


「ふふっ。アンナでも焦ることあるのね。」


「当たり前だ。それより、カズマ。一番近いクレイジーカウのところに向かってくれるか?」


「もう向かってる。今回は1匹じゃないが、討伐方法はどうする?」


「楽してもいいんじゃない?落とし穴(グランドホール)水滝(ウォーターフォール)で片しちゃいましょうよ。」


「俺はそれでも構わないぞ?」


「確かに数をこなすならそれがベストなんだろうが・・・。」


「あのぉ~、クレイジーカウのお肉って極上なんですよね?」


「そう書いてたな。」


「なら、傷が少ないほうがいいんじゃないでしょうか?」


「エレナ、お前まで・・・。」


「だ、だって滅多にジェスじゃ出回らないんですよ?売っていたとしても高くて買えませんし、食べてみたいじゃないですか。」


「うっ・・・。そ、それはそうだが・・・。」


「数を倒せばジェスのギルドにも卸せるな。よし、今回は落とし穴(グランドホール)水滝(ウォーターフォール)のコンボでいこう。」


「カ、カズマ!?」


「ギルマスにもおすそ分けしてやりたいだろ?」


「そ、それはそうだが・・・。」


「そうと決まれば、即断即決。ちょっと行ってくるわ。」


「行ってくるって?」


「牛討伐。3人は訓練続けててもいいぞ。」


「えっ?あっ、ちょ・・・。」


俺はそう言うと車から降り、牛の群れに向かって行った。


牛達は俺が向かってきていることに気づくや否や、足を蹴り上げ突進の態勢に入り全員で俺に向かって突進をかけてきた。


一直線の突進


これほどカウンターをしやすい攻撃方法があるだろうか?


俺は冷静に落とし穴(グランドホール)水滝(ウォーターフォール)を発動し、牛達の進路上に罠を仕掛けた。


案の定というか何と言うか、突進の進路上に開いた穴に気づいた時には時すでに遅く、牛達は急停止出来るわけもなく冷たい水が大量に溜まった穴の中へと吸い込まれるように落ちていった。


こうして、牛討伐は楽々と数をこなすことが出来、大量の極上肉を安全に手に入れることが出来た俺たちはホクホク顔でオーユの街へと帰還するのであった。

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