体ができました
第四話です
チートスキルをスキルとあらわすようにしました
主人公の口調がだいぶんとくだけました。
「さて、そしたら体を作ってしまおうかのう。」
「おう、体型や顔に注文はあるのか?」
「いや、中肉中背・・中肉高背で頼む。顔は少しあっちでのイケメンにしてくれたら嬉しいかな。」
「ふん。あっちでもこっちでも、もてる顔ってのは早々変わらないわよ。」
「わはははは。まあこれも詫びの一環ってとこで良いじゃねえか。」
「ほれ、さっさと作ってしまうぞ。二人とも集中せんか。」
「おう、わりぃわりぃ。」
「ふん。」
(愛神は会った時から機嫌が悪いのだが何で何だ?待たされるのが嫌いとか言ってたが俺はそんなにも時間をかけてしまったんだろうか?)
「骨格はワシが作る。筋肉繊維、血管は武神。臓器、皮膚、その他は愛神に頼むぞ。」
「おうよ。」
「わかったわ。」
「それではいくぞ。」
魔神がそう宣言したかと思えば三人の中心に光の玉が生まれた。
それはだんだんと人の形を象っていき一際まぶしい光を放ったかと思うと俺の意識はふっと途絶えた。
「ふむ、成功したようじゃのう。」
「私達三神がいるのに失敗なんてするわけ無いじゃない。」
「それより、本当にここで体を作ってしまってよかったのか?」
「しょうがあるまい。元の体はグチャグチャなのじゃぞ?」
「だけどよう、神界で作ったってことはこいつの体は神の体と同意義になるんじゃねえのか?」
「神の体とは言いすぎじゃない?私達とは作り方が違うんだし。」
「神界で作ったからといって神の体になるわけではないしのう。多少の状態異常耐性がついたくらいじゃろう。」
「まあ、魔神がそう言うなら俺はもう何も言わねえけどよ。」
「さて、後は起きてからスキルを選んでもらうとしようかのう。」
「ええ~、また待たなきゃいけないの?」
「ん?ここまでくればもうワシ一人でも大丈夫じゃから愛神はおらんでも構わんぞ?」
「なっ!?」
「俺は残るぜ。こいつがどんなスキルを選ぶのか楽しみだからな。」
「わ、私も残るわよ。ここまできたならこいつがどんなスキルを選ぶか見てやるわ。」
「正直に心配だから残るって言やぁいいのによ。」
「なんですって、何か言ったかしら武神。」
「いや、何も言ってねえよ。おお怖。」
「ふぉふぉふぉふぉ」
(なんだか周りが騒がしいな。こちとらこのまどろみをもう少し楽しみたいんだから黙っててくれよ。)
「こいつまだ起きないのかしら?」
「いや、意識は覚醒しつつあるが、魂が体に定着しようとしているから時間がかかってるんじゃないか?」
「もうじれったいわね。こうなったら、また水玉でも打ってやろうかしら。」
「やめとけ。無理に目覚めさせるとどんな副作用をもたらすかわからんのだ。ここは自然に目が覚めるのを待つのが得策だ。」
「その通りじゃ。」
「んんぁ~。よく寝た。」
「おっ、言ってるそばから起きたじゃねえか。」
「うむ。体に何か変なところはないかのう?」
「ん?変なところ?いや、別に今のところ感じないが?」
「ふむ、念のために見てみるかのう。」
「ん?ああ、頼めるなら頼みたい。」
「ふぉふぉふぉ、任せておけ。」
そういうと魔神は俺の体を見回しはじめた。
一通り俺の体を見回した後魔神はにこっと微笑んで
「うむ、問題なしじゃな。」
「当たり前じゃない。私達が作った体なのよ?問題あるわけ無いじゃない。」
「それでも念には念を入れておかねばのう。」
「問題ないならいいじゃねえか。さっさとスキル選んじまえよ。」
(おっとそうだった。体を貰ったのは転移するからではあるが、スキルを選ぶからでもあったんだ。)
「その前に俺にも鏡を使って全体像を見せてくれよ。」
「ほっほっほ、気になるかのう。」
「そりゃぁな、目線は以前より高くなった気がするが顔はわからんからな。」
「まあ、男なら当然だわな。しかも注文付けまでしてんだからな。」
「そゆこと。」
「ほれ、鏡じゃ。じっくり見るがよい。」
俺は新しく生まれ変わった顔を見るために鏡を覗き込んだ。