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閑話3 神々の集会終了

「なるほどね。スキルについては、一部は自分にしか見えないように細工はしてあるのね?

 それはカズマには伝えてあるの。」


「いえ。カズマ様に対して隠し事をするのは心苦しいのですが、この事はお伝えしておりません。」


「伝えてないの?」


「はい。カズマ様ならばあり得ないと思うのですが、悪用されても困りますので・・・。」


「まあ、確かにあり得ないとは思うけど、念には念を入れておいたほうがいいわね。

 それにカズマも隠れてるってことを公にして自分を追い込むようなことはしないでしょうしね。」


「はい。」


「そういえば、お前達もカズマに加護を渡したんだよな?」


「渡しましたよ。皆様ほど強力ではないのですが、お役に立てればと思って。」


「なんで加護なの?祝福や寵愛でもよかったんじゃない?」


「それは、加護ですら持っている者が珍しいので、それ以上となりますといらぬ騒ぎを起こすかと思いまして。」


「あなた達3人の加護を持っている時点で騒ぎは起こるんじゃない?」


「私たち3人の加護であれば過去何度かは与えたことはありますし、寵愛を3人分よりはいいかと思いまして。」


「まあ、3神の寵愛を受けているなんてことになれば周りが間違いなく騒ぎだすだろうな。

 下手すりゃどっかの国がカズマを無理やり手に入れたうえ政略結婚させて、「我々は神に愛された国だ。その証拠に3神の寵愛を受けた者が我が王家にいる。」なんて言い出すかもしれん。」


「はい。私たちもそれを危惧しました。カズマ様が戦争の道具にされるようなことはあってはなりませんから。

 それに他の種族には、私たち3人の加護を与えているものが年老いていますがまだ存命ですし、なにかあればその者たちにカズマ様の手助けをさせようかとも思っています。」


「その辺りのことはお主らにまかせるとしようかのう。」


「お任せください。」


「確か、私たちの加護はステータスに影響を与えたのよね?それじゃあ、あなたたちの加護はどうなの?」


「私は、わずかではありますが、物作りや加工に関するステータスがプラスされるようにしました。

 あと、物作りや加工の成功率があがり、自分で作成した作品の完成度があがるようにしています。」


「私の場合は食べることをメインに据えましたので、美味しい作物・食物・穀物や食事に出会う可能性があがるのと、自分で育てた作物・食物・穀物の旨味が増すようにしました。」


「あたしは楽しんでくれればいいなぁと思って、ラッキースケベに会う可能性があがるようにして、更に好意を持ってくれてたら確立さらに倍ってことにしました。

 フェロモンとのコンボを狙ってます。」


「ちょっ、ちょっと待って。創神、農神は問題ないけど、遊神のラッキースケベって何!?それにフェロモンとのコンボって・・・。」


「私たちも一応止めたんですよ?それはどうなのって。

 でも、この加護の効果で出会いのチャンスが生まれてそこから恋愛に発展し、結果ゴールインになるかもしれないじゃん、と言われてしまって。」


「私たちの勝手な言い分で、カズマ様の出会いのチャンスを潰すわけにもいかないと思い、加護の効果を認めました。」


「あ、あなたたちねぇ・・・。」


「くっくっく。いいじゃねえか。こいつ等はこいつ等でカズマのことを考えてるんだよ。まあ、遊神は自分も楽しみたいみたいだがな。」


「ありがとうございます、武神様。

 ですが、間違えないでもらいたいのは、あたしはカズマ様に幸せになってもらいたいから、加護の内容をラッキースケベに決めたんですよ?」


「そうなのか?そりゃ悪かったな。」


「いえいえ、ご理解いただけたなら何よりです。」


「形は違えど皆カズマの幸せを願っておる。そういうことじゃな。」


「「「はい。」」」


「ふむ、話尽きぬがそろそろいい頃合いじゃな。また何かあれば連絡してくるがいい。」


「カズマに何かあったらすぐ連絡して来いよ?」


「カズマのこと頼んだわよ?」


「わかりました。カズマ様に何かあればすぐご連絡させていただきます。」


「何もないのが一番なんですがね。」


「そうじゃのう。ただ運命というものは悪戯好きじゃからな。」


「私の寵愛を与えてるんだから、不幸なことはめったに起きないわよ。

 まあ、ラッキースケベは適応されるかわからないけど。それじゃあ、あんた達しっかりやるのよ。」


「はい。では失礼いたします。」


「失礼します。」


「失礼しま~す。」



ブゥン



機械的な音とともに創神、農神、遊神の立体映像は消えた。



「あいつ等もカズマのことを気にかけてるみたいだし、なんとかなりそうじゃねえか。」


「私は心配よ。あんなスキルに加護だなんて。本当に大丈夫なのかしら。」


「まあ、大丈夫じゃろう。戦闘においては、めったなことでは死なぬように体を作ったのじゃから。」


「魔神!?あなた、やっぱり意図してステータスを高めたのね。ってことは武神も一枚かんでる!?」


「ふぉふぉふぉふぉ。」


「俺は魔神に頼まれただけだぜ。作る直前に頼まれて、それに乗ったのは確かだがな。

 いやぁ、知らない振りするのが大変だったぜ。」


「はぁ、あなた達ねぇ・・・。カズマが大変なことにならなければいいんだけど。」


3人が姿を消した後も魔神、愛神、武神は実に楽しそうに話を続けていた。


*****************************************************************************


「はぁ、緊張したぁ~。」


「しかし、御三方がお許しくださってよかったわ。」


「ほんとよね。実は怒ってるんじゃないかと内心ビクビクしてたのよ。」


「うんうん、あたしもだよ。でも、カズマ様ってホントに大事にされてるんだね。」


「ええ、私たちのミスのせいというのもあるとは思うのですが、御三方があれほど肩入れをなさるなんて。」


「一人の人間に対して御三方があそこまでするのって初めてよね?」


「私が生まれてからは一度もなかったはずですよ。それ以前のことはわかりませんが。」


「御三方には御三方の考えがあるんだよ。私たちには理解できない何かが。」


「そうね。私たちごときが御三方の考えをわかるはずもないわね。」


「そうですね。私たちは私たちのやれることをやっていきましょう。」


「うんうん。それにもしかしたら、カズマ様も今頃ラッキースケベに逢って楽しんでるかもしれないし。」


「そ、それはどうかしら。」



創神、農神、遊神は3人に怒られなかったことに安堵しながらも話を咲かせていくのであった。


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