いつの間にか死んでました。
処女作です。
生暖かい目で見てください。
ふと目が覚めると何もない空間に俺はいた。
「ん?さっきまで家で居たはずだけど?」
縦横斜め上下左右どこを見渡しても真っ白な空間。
床も無いのか中に浮いているような不思議な感覚だ。
「おお、ようやく目を覚ましおったか。」
「目が覚めるのが遅いのよ。待ちくたびれちゃったじゃない!」
「まあそう言うなって。俺達に時間なんて概念ないんだからよ。」
「うるさいわね。私は待たされるのが大嫌いなのよ。」
「おお怖。とりあえず目が覚めたなら今の状況を説明してやった方が良いんじゃないか?」
「ん?それもそうじゃな。」
気が付けば俺の周りに人影があった。
「あの、ここはどこですか?俺は家に居たはずなんですが。それにあなた方は?」
「おお、そうさのう、まずここについてじゃな。ここはお主等で言うところの神界じゃ。」
「神界?神界っていうと神様がいるっていう設定の世界?なんで俺がそんなところに?」
「設定ではないんじゃがのう。」
「それは簡単なことよ。あなたの死んだ原因が神にあるからよ。」
「はい?俺が死んだ??いやいや、冗談は辞めてくださいよ。ついさっきまで家に居たんですよ?」
「冗談じゃないわよ?あなたの家に隕石が落ちてきて、あなたは即死。アーユーオーケー?」
「・・・・」
「おい、意識をしっかりと持て。まだ何の説明もしてないんだぞ。」
「神が原因といっても神自ら何かしら手を下したわけではなく、神が起こした行動が起因となって結果的にお主が死ぬという結果が生まれたというわけじゃ。」
「それで、あまりにも可哀想だからということで神界に魂を連れてきたってわけ。わかった?」
「・・・・」
「あっちゃ~。これ意識手放してるぜ?どうするよ?」
「あ~もう、いちいち面倒ね。いい加減に戻ってきなさい!水玉!!」
「ぼへ。はっ!?なんか変な夢見たな。俺が死んで神界とかいうところにいる「夢じゃないんじゃがのう。」はへ?」
「いい加減に現実を見なさいよ。」
俺の周りに居る三人?三神?(一人は老人、一人はグラマラスな若い女性、もう一人は筋骨隆々の男性)は俺を無視してさらに続けた。
「神が起因してお主が死んだという結果が出ている以上ワシ等もそのままにしておくというわけにはいかんのでな、お主には魂の状態ではあるが神界に来てもらったのじゃよ」
「それで、あなたに謝罪の意味をこめて新たに転生もしくは転移してもらって新しい人生を歩んでもらおうと思ったわけ。」
「これは原因を作った神にも了承を得てるから、遠慮はしなくてもいいぞ。」
「は?はぁ。あのぉ、今まで居た世界には戻れないんですか?」
「うぅむ、戻れんことは無いんじゃが、戻るための体はグチャグチャじゃから戻ったところですぐ死ぬことになるのう。」
「だ~か~ら~言ってるでしょ。転生か転移か選びなさいって!!」
「えっ、いやそんなに簡単に「はいそうですか、わかりました。」なんて言えるわけないじゃないですか!」
「愛神、お主はちと黙っておれ。」
「なっ!?私が悪いって言うの?理解しないこいつが悪いんじゃない!!」
「武神よ、愛神を抑えといてくれぬか?」
「へいへい、ほれ愛神向こうへ行くぞ。」
「ちょっと離しなさいよ。私は悪くないんだから、ちょっと%&$#」
「ふう、騒がしいのが居なくなったからようやく落ち着いて話せるわい。」
「あ、あの~俺が死んだっていうのは間違いないんですか?」
「ん?おお、間違いないぞ。現にお主には体がないじゃろ?」
「はへ?体がない?」
「うむ、今のお主は魂だけじゃからのう。おおそうじゃ、鏡で写せば納得するかの?」
そういうと老人?老神?はどこからとも無く鏡を取り出し俺に向けた。
「ほれ、ここに写っておるのが今のお主じゃ。」
そこに写っていたのは漫画などでよく見る人魂の形をした俺だった。