紫陽花の下には私と恋の死体が埋まっている

　『霞坂春花は恋愛に奥手で、誰とも付き合う気はない』。
　入学からたったの二ヶ月で、男子間にいざこざを引き起こす程度には美少女な春花は、初恋もまだな気弱な女子高校生だった。上記の噂が流れてからは、異性からのアプローチも減り、ほっと胸を撫で下ろしていたのだが、そんな彼女を見つめるとある男子生徒が居た。
　――彼の恋心が切欠で、全ては狂い始めた。
　春花は誰も想像だにしない"恋愛"を経験することとなる。