妄想会話劇④~リア充撲滅委員会~
「今年もこの季節がやって参りました……」
「…………」
「もはやこの地球上に我々の居場所はないっ!!!」
「いやいや!あるでしょ、どこかしらには!!!」
「そうは言うがな、おりんよ。一歩外に出れば街はきらめき、仕方ないからとネットを開こうものならやれクリスマスだ、それクリスマスだと、ネットですら我々を拒んでいるのだぞ?これはもう全てを破壊し尽くすしか方法は残されていないのでは?」
「おりん言うな!普通に凜と呼べ!凜と!まあ、涼の気持ちも分からんでもないけど……。私たちがいくらあがいても、それでクリスマスをなくせるわけじゃないし、諦めるって事も必要なんじゃないかぁ……?」
「クリスマスをなくす……?そうか!サンタクロースにこう願えばいいのだ!『クリスマスを消滅させてください』と!」
「それ、サンタさんに一番願っちゃいけないやつだから!」
「むむむ……ならばどうすれば……」
「だからさ、普通に過ごせばいいんじゃないかな?」
「普通……だと!?お前、リア充撲滅委員会の誇りを忘れたか!」
「いや、忘れたっていうか……。そもそも、リア充を撲滅しちゃったら人類が滅亡するし」
「ぐっ……」
「はぁ……。なんていうか、いい機会だからさ、普通のクリスマスっていうのを体験してみてもいいんじゃない?」
「そんなっ!?拷問じゃないか!」
「拷問ってあんた……。どうせいつかはクリスマスを受け入れなければならないときが来る。人生には妥協も必要なのよ」
「くそっ……反論できない……」
「でしょ?」
「しかしだな、いきなり普通のクリスマスと言われても、俺には恋人もいないし……。家族と過ごせばいいのかも知れないが、それではいつものクリスマスと一緒になってしまう……」
「あたしが……」
「ん?」
「あたしが一緒に過ごしてもいいけど……」
「……いや、それだといつも通りに……」
「それでいいのよ」
「いやでも……」
「だぁー!もう!あたしはあんたが好きなんだよっ!気付よ、いい加減!!!」
「好き!?好きってお前、そんな素振り……」
「見せてたよ!涼の誕生日もプレゼントあげたし、バレンタインデーもチョコあげたし。そもそも、こんなへんちくりんな部活に二人きりでいる時点で、『脈ありかな?』ぐらい思えよ!!!」
「言われてみれば確かに……」
「はぁ……。ホワイトデーにお返しもらっただけで舞い上がってたあたしが馬鹿みたいじゃん……」
「なんか……すまん」
「いいよ、別に。じゃあ、あたしそろそろ帰るから、クリスマスのこと考えといてね」
ガラガラ、バタン
~ドア越し~
『うおおおお!なんで俺は気づけなかったんだ!いや……なんかそうかなぁとは思ってたか?でもそんな期待してどうするって自分を押し殺して…………ぬうう、分からん!でも凜の気持ちは嬉しい、しかしリア充を撲滅するという使命が!あああ、俺は一体どうすればっ!!!』
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「涼……やっぱり馬鹿だよなぁ……。ものすごく馬鹿だよなぁ。でもそんなところも可愛く思えてしまう……。ああ!あたしはなんであんなやつ好きになっちゃったんだ!うう……もっとちゃんと告白したかったよぉ~」
うーむ、なんで僕はこんなクソみたいな会話を投稿しているんだろうか。脳みそがプリンにでもなってしまったんだろうか。自分でもまさかこんな風になるとは。なんかもうただただ甘ったるくてどうにもこうにもって感じですね。この前の流星群の話よりもひどいっすね。
しかしせっかく書いたので投稿させてください。で、よろしければぜひ、凜と涼の今後を祈ってやってください。ってな感じで後書きとさせていただきます。はい。