妄想会話劇② ~お兄ちゃんと妹と妹~
「お兄ちゃん大好き///」
「僕も大好きだよ、コハル」
「お兄ちゃん……」
「コハル……」
「兄貴……きもい」
「はっ!?こっ、こはる!なぜここにっ!」
「漫画借りに来ただけだけど……っていうかきもすぎ……」
「違うんだ!これはっ!」
「何も言わないで、きもいから」
アトズサリ
「あ、待ってくれこはる!漫画ならそこに……!」
「いや、なんかもういいわ。読む気失せた……っていうかきもすぎ……」
「あ……あ……」
心が潰れる音がする
グシャッ
「あの……大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよ。ごめんね?」
「ううん……謝るのは私の方だよ。私がお兄ちゃんの脳内に現れたばっかりに……」
「コハルのせいじゃないよ。だからそんな顔しないで」
「うん……ありがとう」
「それにしても、なんでコハルちゃんは僕の脳内に現れるようになったんだろう?」
「なんでかなぁ?」
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妹の部屋
『うわ、それはきもいね……』
「だろ?この間なんか、一時間ぐらいずっと萌え萌え脳内妹とイチャイチャしてたんだよ!しかもあたしと同じ名前の……うう、考えただけで鳥肌が……」
『あんたも大変だね……。でもさ、そうやって何かある度に電話してくるのは止めてくれる?あたしも暇じゃないんだよね』
「だって誰かに話して発散させないと眠れないんだもん」
『いや、あたしの寝る時間返せよ』
「なんだよ!薄情だな!」
『じゃあ言わせてもらうけど、その脳内妹とやらは、九割方あんたのせいでしょ?あんたが昔お兄ちゃん大好きキャラだったときの記憶を抹消するために……ヘッドロック?だっけ?』
「ラリアットね」
『そうそう、そのラリアットで脳髄を振るわせたら、記憶がなくなった代わりに脳内妹が生成されるようになった……と。ほら、あんたの自業自得じゃん』
「うっ、それは……」
『でしょ?』
「うあ~!あたしはどうすればいいんだぁ~!!!」
『いっそ正直に話しちゃえば?それが一番手っ取り早い気がするけど』
「それは無理!だってあれはあたしの黒歴史……このあたしがお兄ちゃん大好きキャラだったなんて……」
『今は嫌いなの?』
「嫌いじゃないけど……昔と今は違うじゃん!」
『そう、昔と今は違う。だからあんたも大人になりな。さあ、自らが犯した罪を認めて、正直になるのです』
「でも話したら振り出しに戻っちゃうんだよなぁ。せっかく記憶消したのに」
『は!?あんたヘッドロックしたこと後悔してないわけ?』
「ラリアットね。後悔はしてないっつーか、こうなったことは後悔してるけど……」
『じゃ、話すしかないね。どっちにしろ、今の状態の兄貴を社会に送り出すわけにはいかないでしょ?やるなら早いほうがいいよ』
「いや、まだだ。まだ何か方法があるはず!」
『あんたも往生際が悪いわね……』
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再びお兄ちゃんの部屋
「あ、おにいちゃんもう寝るの?」
「うん、明日も早いからね」
「その……大丈夫?さっきあんなことがあって、こはるちゃんと気まずくなったりしない?」
「う~ん、まあ多少はなるかも知れないけど……。年頃の兄妹なんてそんなものじゃないかなぁ?」
「そう……なんだ」
「僕らみたいにラブラブな方が珍しいのさ!」
「やだもう!お兄ちゃんったら~!」
「あっはっはっは!じゃあ、おやすみ、コハルちゃん」
「おやすみなさい、お兄ちゃん」
「お兄ちゃん!」
って書くのめさくさ恥ずかしいんですよね。
でも書きましたよ。だって私は妄想戦士だから。
深夜にニヤニヤしながらこれ書いてる男ってどう思います?通報もんですよね、マジで。
まあ、萌え百パーセントじゃないからセーフかな?
『雨音と晴太のワンダーランド』の方がちょっと行き詰まってるので、こっちで息抜きです。先の展開は固まってるんだけど、そこまでの文章が上手く書けなくて……。難しいですねぇ。
では。