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嘘のようなホントの話

作者: 月英

僕、実は小学4年生にとある町に転校してきて、田舎の町だったのと、僕自身がグズいのと、チビでデブだったのもあって、ほんとに酷いイジメにあってたんだ。


イキがってるヤンキー(笑)グループからは殴る蹴る。

ほかの奴らはバイ菌扱いで、触れると菌がウツルと大騒ぎ。


そりゃ酷かった。



学校行くのが嫌で、学校にいかなかった(行けなかった)ら、今までイジメを無視してきた教師が、「学校こないとどこの高校も行けないぞ」と脅しをかけてきた。


まあ成績も底辺だったから、事実そりゃそうなんだろうけど、ムカついた。


なんか見返したい。そう思って、不登校気味でもイジメにあっていても、幸い何人か仲良くしていた友達がいるから、僕はそいつらと一緒に塾に通い始めた。


塾では、田舎のおばちゃんが先生で、得意分野、苦手分野をよく理解してくれて、学校にはあまり行かなくても、成績もぐんぐん延ばしてくれた。


中3の半ばを過ぎると成績はいつの間にやら上位グループに食い込んできた。

そしたら教師、「上位グループは有名な県立進学校に行け」と上から目線でいいやがった。

こないだまで、「どこも行く高校ないぞ」って言ってたくせにね。

そんな教師の干渉を無視して、農業高校に行くことを決めた。


理由は「勉強しなくてもいいから」


農業高校は、思った以上に楽しかった。運動部にも入り、レギュラー目指して毎日猛特訓の日々。

そして、夏の炎天下での農業実習。キツかったけど、やりたいことを思いっきりやらしてくれる高校の校風に感動しきりだった。


160㎝に満たない身長は175㎝を超えて、100キロ近くあった体重は30キロ減で、筋肉質になった。

なんせ新鮮な野菜や玉子をタダで食べてたから、健康体になったよ。(獲れたては本当に最高だった。野菜嫌いを克服した!)


そしたら、中学が同じで、これまでバイ菌扱いしてきた女が、掌を返したように、バレンタインデーにチョコ渡してきたりするようになった。


ムカついた。だけど、丁重にお断りした(笑)敵を自らつくらない。オトナなので(笑)

              

農業高校では大した勉強してないけど、成績が常に上位(なんせ勉強できない子が行く学校だから)で、部活もレギュラーに入り、副将にまでなった。


友達も沢山できて、ヤンキー(笑)グループだった連中も入れてほしそうにしてた。けど、嫌だったので無視。


なんやかんやで、大学にも推薦で合格することができ、大学では人生初の年上の彼女もできたりした。(すぐお別れすることになったけど・泣)


大学卒業後は、紆余曲折あったけど、企業の経営支援をする団体に入り、農業法人の立て直しなんかをがんばった。


経営支援で取引のある企業を取りまとめて、「企業の社員教育の一環」とか理由をつけて、母校の農業高校の3年生200人をまとめてインターンシップの受け入れをしてやって、母校の恩師や保護者から感謝されまくった。


28歳になって、取引先の企業の二代目若社長から営業部長待遇で引き抜きを受けた。


社員30人規模の小さな会社だったけど、新しく開発した商品のヒットや、新しい販路開拓もあって、今は150人規模まで発展することができた。

今は36歳だけど、常務取締役営業本部長をさせてもらってる。


そして縁があって、(というより、社長におしつけられて)

一昨年市議会議員に当選。


まあ役所にも会社にも、昔僕をクソにイジメてくれた奴らや、その親たちがいるけど、まあ復讐ほど暇でもないので、キチンとたんたんと僕の指示のもと仕事をしてもらってます。


プライベートでも色々遊んできたけど、昨年10歳下の友人女性に掴まった。「年貢の納め時ね」と言われ、今年息子が生まれたさ。

絵にかいたようなストーリーだけど、ほんとに毎日忙しいんだよ。

でも、バカにしてきた連中、イジメてきた奴らがいるから、「なにくそ!」という気持ちでここまでがんばれた。


あいつらが目の前にいて、毎日顔合わせるからこそ、これからも緊張感もって仕事をがんばれる気がする。


まあそれだけじゃないんだけどね。


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