初クエスト! キャベツ視点
戦闘街ドルイドに行くことになった我々お気楽イカレ組の前に立ちふさがる強大な壁。そう緊急メンテナンスだ。
理由として、リオをプレイしてる人の中にHPバーのような名前の人がいて、敵のHPバーと勘違いしてやられたらしい。ざまぁ。
他にも苦情があってそれも一緒に直すらしい。
ポーションの効果がない!とか、五感が正常じゃない!とか、無理矢理PVPする事になった!とかがある。
やっとメンテナンスが終わり、ログイン。歩くのはそんなに好きじゃないんだけどな。
長いように感じた道を振り返る。
やっとドルイドに着いた。疲れたじぇ。
今日もお米の撮影中の動画に映ると思うと憂鬱になる。
誰かに観られるのを喜ぶ目立ちたがりではないのだけどな。
お米もサカナも風花も棒読みもみんな自由すぎるのだ。
着いた途端に露天を冷やかしに行こうとするからね。
お米は武器屋を覗き込もうとする。
サカナは料理店の料理をじっと見つめてぶつぶつ言ってる。地味に怖い。
風花は装飾品を物色しては、「これつけなよ」って言ってくるしね。女物はいらん!
ジュースは料理店の料理を物欲しそうに眺める。食いしん坊め。
そんな感じで歩くこと15分。時計機能便利。冒険者ギルドについた。
此処で冒険者登録して正式な冒険者になるのだ。
ドアを開けると荒くれ者どもが一緒についてる酒場での笑い声が聞こえる。
部屋の構造はクエストを受けるカウンターと沢山のテーブルと椅子。
そのまま4人を連れてカウンターに直行する。
「冒険者登録をお願いします」
「はい、冒険者登録ですね。少々お待ちください」
周りを見ながら待とうかな。お、あの片手剣かっこいい。
「お待たせしました。そちらの五名様はパーティでよろしいでしょうか?」
「はい」
「では、こちらの紙にチーム名と個人名。パーティでの役割分担と、性格等の記入をしてもらいます。この紙を使って一緒に行きたいソロの人がパーティ要請を行います。他には大規模戦に参加する人の強さを見たりですね。それと、この紙は本人が強くなれば自動で書き記してくれますので、一々ギルドに来て変更等はしなくて構いません。書き終わりましたら、自分の体液、血が一般的ですけど、流してください。もし自分のステータスを見られたくない場合は我々に言ってください。職業、ステータス、スキル、装備で細かく設定できます」
紙を受け取ってそのままテーブルにみんなで座る。
___
チーム名:禁断の死神
個人名:お米
魔族 蜥蜴人LV1
メイン・サブ職業
魔道士LV1 魔法使いLV1
HP100(体力)
MP40(魔法保有力)
STR10(筋力)
VIT10(防御)
INT30(知能)
AGL10(敏捷性)
DEX10(器用さ)
MND10(精神力)
LUK10(幸運)
BP10(ボーナスポイント)
スキル5/5
闇魔法LV1 回復魔法LV1 INT強化LV1 MP強化LV1 MND強化LV1
石の短剣E 木の杖E 革の服上下E 革の靴E
後衛
PTのリーダー的存在。一度笑うと止められない。ふぁんたじーな本が好きなヤツ。ツボが浅い。主にテンションがおかしい。キチガイ。
個人名:サカナ
魔族 魚人LV1
メイン・サブ職業
斧使いLV1 槍使いLV1
HP120
MP10
STR30
VIT25
INT0
AGL15
DEX20
MND5
LUK0
BP5
スキル5/5
盾使いLV1 料理人LV1 STR強化LV1 VIT強化LV1 DEX強化LV1
石の斧槍E 革の片手盾E 革の鎧E 革の服上下E 革の靴E
前衛
PTのツッコミ、またはボケ役。ふぁんたじーな本を読むのが好きなバトルジャンキー。キチガイと中二病が合わさったハイブリッドな料理好き。
このPTの中で自己紹介時に中二病的なことを言っていた場合彼が頑張って考えている。
個人名:風花(かぜはな)
天界族 天使LV1
メイン・サブ職業
盗賊LV1 魔法使いLV1
HP70
MP40
STR10
VIT10
INT30
AGL30
DEX15
MND10
LUK15
BP10
スキル5/5
投擲LV1 水魔法LV1 AGL強化LV1 DEX強化LV1 LUK強化LV1
石の短剣E 木の杖E 革の服上下E 革の靴E
中後衛
PTの常識人。遊撃で敵の注意を逸らす役割、になることを夢見る少女。
本を読むのが好き。読んでいる本はふぁんたじーな本が多い。
個人名:レモン芋茄子ジュース
人族LV1
メイン・サブ職業
死霊術師LV1 魔法使いLV1
HP80
MP30
STR10
VIT10
INT10
AGL30
DEX30
MND10
LUK10
BP15
スキル5/5
狩人LV1 闇魔法LV1 INT強化LV1 AGL強化LV1 DEX強化LV1
木の杖E 布のローブE 革の服上下E 革の靴E 呪怨の首飾りE
後衛
PTの常識人。闇魔法と死霊を使う完全に適役な職業選択。対峙する方はお早めに。ふぁんたじーな本をよく読む。
個人名:千切りキャベツ
天界族 悪魔LV1
メイン・サブ職業
魔物使いLV1 魔法使いLV1
HP50
MP60
STR0
VIT10
INT80
AGL10
DEX0
MND10
LUK0
BP15
スキル5/5
風魔法LV1 氷魔法LV1 MP強化LV1 INT強化LV1 AGL強化LV1
木の杖E 死眼面E 布のローブE 革の服上下E 革の靴E
後衛
PTの常識人。氷と風に憧れを抱いている。中二病でノリがいい。ふぁんたじーな本が好き。
この資料を作った人 風花
___
「よし、取り合えず書けたな」
あとは自分の体液まあ、血が一般的だけど流せばいいんだよな。
お米はよだれ。キタネ!他の人に見られてなくてヨッカタネ。
サカナは涙。ちょうどあくびしてた。ずるい。
風花は普通に血。サカナの武器が錆びる!いや、石だし錆びるのか?
俺とジュースもサカナの斧槍で血をだした。すまん。
「これでいいか」
「余分な事まで書いたね」
「みんなでね」
どうでもいい事を書くのは楽しかった。
「最初らへんは、う~さぎお~いし状態だから、食品には困らないかな?」
貴様は食にしか興味は無いのかね?
「これで持ってこうか」
色々(主に余分な事を)書いた紙を持って受け付けに行く。
そういえばここはプレイヤーギルドかな?あれ、違いを忘れた。
「なあ、プレイヤーギルドと運営ギルドって違い何だっけ?」
「あるうぇ?キャベツ忘れたの?しょうがない、この僕が教えてあげよう」
「うぜぇ」
「ん、知ってるそれくらい。ま、いいや。始めるよ、プレイヤーギルドはプレイヤーが作ったギルドで、運営ギルドが運営が動かすギルド。プレイヤーがギルドを作ると、運営ギルドと似たような事ができる。イベントは出せないけどね。でもギルドを作ると運営ギルドは出してないようなクエストが回ってくる。で、冒険者がそのクエストを受けてお金を稼ぐ。またはギルドメンバーでレイドと戦ったりするのが基本かな」
「でも冒険者以外のも偶にいるよな」
「う、お米ぇ。話に横槍を入れるでない!..話を戻すよ。運営ギルドは運営側が動かすギルド。そこの場所で変わるけどその地域のモンスターの討伐、採集クエストが基本だよ。初心者用だね。イベントクエストは運営ギルドででしか受注できない用になってる。パーティーは普通6人以下のことを言って、パーティー専用クエストもあったりなかったり。クランは2つ以上のパーティーがくっつくとなる。こっちも専用クエストがあったりなかったりするよ。クランはプチギルドみたいなかんじ。クランからハウスを作れるよ、まあ個人ハウスもあるにはあるけど」
「よく解った。ありがとね」
「どいたしまして」
お、順番になった。受付嬢はさっきの人と同じ人みたいだ。
「ほい」
紙を渡し待つ。暫くたつと受付嬢がわなわな震えだした。どうした?
「....あの、ふざけてるんですか!説明しましたけどこれは、自己紹介用の紙ですよ!こんなふざけた自己紹介なんかして恥ずかしくないの!?」
この人うるさい。いやふざけたのは風花だけど。ちなみにみんな自称コミ症だからか、誰も反論しない。勿論俺もしない、
「ふざけたのはこっちだけどそれくらいいいじゃないか。自己紹介をふざけて書いたって、あんたに不都合なんて起こんないだろ。第一そういうのがダメなら最初から言えよ。そういう規則だったとしてもそれを言わなかったあんたが悪いんだろ」
サカナが反論してる。良いぞ、もっとやれ!
「な、なんで、なんでぇ!」
受付嬢がヒステリックに叫ぶ。うるさいし迷惑だ。
チェンジだこんな奴。願いが通じたのか知らないけど他の受付嬢が来た。
「どうしたの?そんなヒステリックに叫んで?」
遠回しに『黙れ』と言ってるきがする。
「エリナさん!だってこの人たち頭の中身が無いんだもの!」
「ごめんなさい。何が言いたいのかサッパリ分からないわ」
でそのエリナさんがこっち向く。なにか?
「あなた達よね。頭の中がすごい人達。見せてもらえる?」
ステータスバーを見せるで良いのかな?みんなで見せる。
「ふむふむ、うーん。...あなた達冒険者登録よね」
「はいそうです」
「じゃあ今日からあなた達は冒険者よ!自分達でギルドを作るもよし。みんなでわいわいやるもよし。でも依頼は受けてね。依頼ボードは入口の右手側にあるから、そこから依頼を剥がしてカウンターに持ってきて。依頼料も忘れずにね?」
やっと解放された。エリナさんナイス!
《称号、『Fランク冒険者』ゲット!これから君も冒険者だ!》
うぉ!びっくりした。急に聞こえたからなぁ。みんなも聞こえたみたいだ。
...正直、サカナの驚きかたに一番びっくりした。急によく解らん言葉を喋り出したからね。日本人か疑ったよ。
「あ、そうだった。」
「ん?なになに?」
「俺達の紹介は全部非公開にしてください」
「わかったわ。名前も?」
「...名前は、いっか。名前は公開でいいで...。やっぱ全部非公開で」
無事、頼めた。
忘れるとこだった。
「じゃあ、気を取り直してクエスト受けるか」
「入口の右手側だよねぇ」
「待ちなさい!あ、ちょっと先輩離して!」
「うんうん。凝り性なところも調整がいるわね。さあ、OHANASIしましょ」
断末魔が聞こえた気がしたけど、これは幻聴である。ていうかそうじゃなかったらいやだ。
その後約20分にわたる、最初の獲物は『ラビット』か『スライム』か、という争いが始まった。結局両方狩ることに決まった。
「というわけで、始まりの街の一つ、戦闘街ドルイドの草原で、、我々『禁断の死神』による、兎狩りを行っております!いやあ、流石に痛いですねぇ~」
「のんびりしてんじゃねぇ!」
「グハッ」
「おぅっと、サカナ選手!右手の拳でお米選手のお腹に腹パン!これは痛い!まじプギャアですね。おいしいです」
「お前もだ、ジュースぅぅぅ!」
...いやぁ、バトルジャンキーって怖いね!もうそろそろ狩りに行こ。
何処にいるかな?何処にいるかな?ててててんてんててててん。
おっいたいた。呑気に跳ねてるぜぇ。
まずは魔法の確認しようかな。
___
風魔法
ウィンド
消費MP3
そよ風を起こす。LVとINTによって吹き飛ばし量増加。
氷魔法
アイス
消費MP3
対象を氷らせる。LVとINTによって対象の拘束時間と強度増加。
___
ウィンドはそよ風で相手を吹き飛ばす魔法。
アイスは相手を氷をつかって氷らせる魔法。
使い方次第かな。でもアイスは便利すぎる。どこかに落とし穴があるはず。
でも、今は目の前の敵を倒すのが最初だ。
幸いにラビットは攻撃するまでは攻撃も逃げもしない。魔法の練習には
もってこいだ。
アイスは触れてたら良いのかな?
「アイス!」
「きゅ!?」
「よし!成功だ」
上手くいった。触っているのでいいみたいだ。ラビットの足が氷った。
しかも少しずつダメージも入るようだ。これでしばらくはリンチにできる。
次は攻撃を行うか。ウィンドに込める魔力を増やしたら上手くいくか?。
「ウィンド!」
「きゅう~!」
「お!」
ちゃんと攻撃に使えた。でもまだ倒せてない。
「悪く思わないでくれ。トドメだ。アイス!」
「ぎゅ..」
___
EXP3ゲット
___
次の実験だ。振れないでも氷らせることができるか?これができればもっと楽だぞ。
ほい、発見!
「アイス!」
「きゅ!?」
よし!上手くいった。あとは同じことを繰り返すだけ。
「遅いぜ」
「ゆっくり行こうぜ」
「はーい注目!結果発表!名乗りを挙げてから成果を言って」
「お米だ。ラビット六匹、スライム七匹」
「ジュース。ラビット十三。スライム七匹」
「サカナであります!兎共十五匹とスライム零であります。スライムいなかったぜ...」
「ドンマイ!風花。ラビット四匹スライム八匹」
「キャベツだ。ラビット八匹スライム八匹の合計十六匹」
「勝った」
いや戦ってねえよ!
「クエ達成したね。戻るか」
「僕はもうちょっと兎共を蹂躙して来るよ」
「そっか。じゃあ俺たちは街の中を回ってくるよ」
「OK。後でメール送る」
「じゃあな」
「うん。後で」
その後サカナが山のようなラビットと十五匹ほどのスライムを持ってきた。
死にかけてたのは予想外だったけど。
治った瞬間兎を料理するのはちょっと引いた。
それとサカナが帰ってくる少し前。ギルドからラビットが物凄く減ったので
しばらくはラビット狩りをしないで欲しいという警告がきた。
サカナの仕業かな?
サカナの兎料理は大変美味でした。
と言うことで先に言っときますけども、サカナ達のような名前が完全に使えないわけではないです。一部の文字が使えなくなるだけです。
リアルでも料理が上手くなりたい!(T_T)