やろっか
視点を毎回変えてくぜい!(あくまで予定)
『なあ、みんなでさあリベンジ・チャンス・オンラインしない?』
きっかけはそれだった気がする。
僕らお気楽イカレ組はやろうやろうとはしゃいでた。
大勢の人の前で。
あれは恥ずかしかった、真面目に恥ずかしかった。
それなのに堂々としている姿に嫉妬を覚えたよ。みんなもうちょっと気にしなよ。
今僕の目の前に、VRMMOの本体?機械?まあよく知らないけどリベンジ・チャンス・オンラインのソフトがある。
今日、一月六日の午後五時からみんなでVRMMOをやることになってる。
説明書はじっくり読みましたとも。三時間という時間を掛けて何回も。
お、もうすぐ五時だ。そろそろ準備しとこ。
でも準備といっても、本体にソフト入れて、目からビーム!がでそうなアイマスク(仮)を装☆着するだけなんだけどね。
早速、ダイブ!
周りの景色が黒と白の世界へ変わる。そこに居るのは赤と黄色のゴスロリを着た少女のみ。
『ようこそ!リベンジ・チャンス・オンライン、通称RIOの世界へ!
私の名前はリーナと申します!以後お見知り置きを。
では貴方にはこの世界のアバターを作っていただきます!』
急に自己紹介されてアバター作れと言う。元気って言えばいいのかな?
元気で結構。
目の前に青い半透明上の板ーーーステータスバーが出る。ここで色々決めるのだと思うのだけれど合ってるかな?
個人名:
種族
メイン・サブ職業
HP
MP
STR
VIT
INT
AGL
DEX
MND
LUK
BP250
スキル5/0
ふむふむ。この項目をいじっていけばいいのかな。このBPの数字だけステータスとスキルを選ぶらしい。ステータスは振ればそのぶんだけ上昇、スキルは一つにつき2消費かな?職業を選ぶときに、メインとサブとスキルで扱える必殺技が変わるんだっけか。
『どんな職業があるの?』
『じゃあこれを見てね!斜め左上に絞り込みボタンがあるから、活用くださーい!』
パンカパーンという気の抜けた効果音つき。くす玉くす玉。
でリーナさんから赤色になった半透明上のステータスバーを差し出された。
えっと斜め左上のボタンね。え~と、そうだなぁ...。おまかせと種族職、特殊職は省いて、戦闘系の項目、説明を省くでポチッとな!
剣士 槍使い 斧使い 棍棒使い 盾使い 弓使い 魔法使い 魔物使い 魔道士 死霊術師 盗賊 僧侶 狩人 拳闘士 兵士
この十四種が戦闘系の職業らしい。ここから二つ。
魔道士は回復系だから一応って感じかな。
とりま、盾使いと兵士はどんな感じかな。
盾使い一次職
小盾 片手盾 大盾 壁盾を装備可能
主にパーティーの壁役。ヘイトを集めるアーツと防御系アーツが揃っている。
うーん。大盾と壁盾に興味を示さんことはないけど、今はまだなぁ。
兵士一次職
手盾 片手剣 片手槍 方手斧を装備可能
メイン職業のみ サブ職業不可
盗賊 狩人 死霊術師 拳闘士不可
スタート地点ランダム 指定エリアのみ移動可能
沢山の武器を扱えるが器用貧乏。移動可能エリアが狭まるが、その分報酬もよく、信頼も高い。兵士の職業が多い場所ほど強力なモンスターが現れやすい。
こ、これはダメだ。これ選ぶと扱える武器増えるけど、みんなと一緒に行動できなくなる!それに一部職業封印は辛い。
....斧使いと槍使いかな。
次種族。
人族 獣人族 妖精族 魔族 天界族からきめよー。
まず人族と獣人族は省こうかな。ケモミミに用はないでござる。ニンニン。
で妖精族が、エルフとかドワーフとか。これもいいや。
となると、魔族か天界族。魔族の魚人でいこう!
お!魚人にすると見た目のパーツをちょっといじれるんだ。
じゃあ、ベースはサメで。
あとは、ステータス割り振りと武器。頼んだらできるかな?
『すいませ~ん』
『はいは~い』
『武器なんですけど、オーダーメイドできますか?』
『オーダーメイドはちょっと無理ですね~。で、何が欲しいんです?』
『ハルバードです!』
元々VRMMOやるんだったら斧か槍を使いたかったのだ。じゃあ、合わせればよくね?ってことでハルバード。
『ハルバードだったら大丈夫です!BP使っても良いなら』
よしきた!ステータスはこれがこうで、あれがあーで...。
個人名:サカナ
魔族 魚人LV1
斧使いLV1 槍使いLV1
HP120
MP10
STR30
VIT25
INT0
AGL15
DEX20
MND5
LUK0
BP10
盾使いLV1 料理人LV1 STR強化LV VIT強化LV1 DEX強化LV1
石の斧槍E 皮の片手盾E 布の服上下E 革の靴E
『...魚人のサカナさん、ですか』
『サカナなんです』
気にしたら負けです。それと初心者ボーナスでBP10貰った。やったぜ
よし次!
アバター作成。
緑色の髪の毛とかどうかな?うん、良さそう。暗緑色DAZE!
目は鋭いつり目がちの赤、かな?ワインレッドでいこう。
身長は180位。ゲームの中なのだ、少しくらい夢を見させてはくれないか...。
てな感じで身長180位の暗緑色の髪とワインレッド色のつり目を持った怖い顔のお兄さんに成りましたとさ。88888!
『では、これで良いですかぁ?後から変えることはできませんので!』
『OKであります!』
まだ何かあるのかな?
『最後にSPと控えスキルについて説明します!』
要約すると、SPはスキルポイントと言って、スキルの取得に使うポイントの事。特別な場所に行かないとどれくらいのSPを所持しているのかは分からないらしい。控えスキルは即座にスキルを変えれる欄のこと。こっちは入れとけば入ってるスキルは使えるけども、LVは上がらない。こんなところだ。
『準備は良いですか?』
『もちろん』
ようやくだ。
『よろしい!ならば出発じゃぁぁあ!このリーナ、RIOの世界でサカナさんの五分運をお祈り致します!お元気で!』
ふっと視界が遠のく。
気がつくと、知らない天井だ。ってことにはならなかった。残念。
説明書の通りの場所に立っていました。
周りに人はいなさそU...。
「お?来たか?」
声かけられた。だれかに話し掛けられると、もうびっくりしてさ。心臓に悪いから話しかけないでほしいよ。
「闇の中より這いずりし救いの手」
お、この合い言葉は、イカレ組の大黒天じゃないか。
「血塗られた我の武器が語るは殺戮の音色」
我ながら中二臭いセリフを考えたもんだ。
「サカナか、実際より大分でかいな」
「うるさい」
奴のユーザーネームはお米。パーティーの大黒天。
どうやら種族は魔族の蜥蜴人のようだ。
そして気づいたけど、目!なんでオットアイ!?右が白、左が黒。でも蛇目と意外に合う!
そして武器が木の杖と石の短剣。種族に合わない気がする。
「取り敢えず、フレンド登録するか」
「OK、了解」
プレイヤー お米 からフレンド申し込みが届きました
yes no
もちろん、yesを押す。yesを押したら、お米の頭上に緑色の逆三角形のマークが浮かぶ。これでフレンドかどうかがわかるというものだ。
「にしても物騒な槍を持ってるな」
「槍ではなぅぁ~い!斧槍またはハルバードだ!」
「うぇいうぇいうぇいうぇいうぇいうぇいうぇいうぇいうぇいうぇい」
「お米が、お米が壊れた......。取り敢えず、殴るか」
このゲームでは特殊な称号、またはスキルを使わなくても普通にダメージが入るので、PKもできる。取り敢えずお米にはモロにダメージが入るはずだ。
「うぇえ!グハッ!」
「クリーンヒットォォォ!」
ふっ。決まった。
「なにすんだよ」
お米がゆっくり怒りを滲ませながら言う。
「オオ、蜥蜴ガ吠エタ。コレハ珍シイ」
「うぜぇ」
ぐは。ぼ、僕のごへーもちメンタルががががが。
「それで、他の3人は?」
「まだ来てない」
「じゃあ、今日なにするか考えようか」
「そうだな」
「おっと、噂をすれば影がある。誰か来たみたいだよ」
や~っぱりこのことわざ、便利だよね。
目前に現れる人一人分の大きさの魔法陣が出現する。
中から出てくるのは頭に赤色のバンダナを巻いた女の子。髪の毛は雌黄色、薄緑色の目をしている。因みに目の形は一重。そして背中からチョコッと生えた天使の羽。天界族の天使の女姓。
服は普通に布の服と革の靴。武器は短剣と杖。わお、お米と同じ。
「闇の中より這いずりし救いの手」
「血塗られた我の武器が語るは殺戮の音色」
「雌黄の色は血に染まり堕ちた者の極意」
うん、風花だね。
「やあ風花君、やいやい。遅かったジャマイカ」
「くっ。なぜ私は風花などという名前を付けてしまったのか...」
「いいじゃんいいじゃん。気にしたら負けだよ?」
「あ、また誰か来るぞ」
同じように、魔法陣から現れる江戸茶色の髪の毛と黒の目の人間。
防具は我らと同じで、武器は長剣。シンプルイズベストとはこの事か。
「あ~VRMMO初めてだし、楽しみだなぁ。できれば、可愛い女の子とキャッキャウフフな事を。エルフとケモミミ、いや天使も捨てがた...」
全然違う人だ。こんな人知らない。
ジュースは男装趣味はないし、キャベツは中二病であって変態ではない。
「すいません、そこの天使のお嬢さん!俺ことウォアとパーティーを組んでいただけませんか!」
き、気持ち悪い!鼻息も荒いし...。ニートなのかな?それで風花はどう対処するのかな?
「す、すいません...」
変態を倒した!経験値5を手に入れて、はないけど、何故に倒れた?
お、また誰か来た。今度こそ棒読みとキャベツかな?
今度は二人分くらいのスペースの魔法陣が現れる。二人一気に来るのかな?
中から出てくるのは二人。共通点もいくらかあり、共通点をはこれ。
亜麻色のフード付きのローブを羽織っていること。
ローブ以外はデフォルト装備と大体同じこと。
二人とも杖を持っていること。
一人目は女性で、バイオレット色の髪に群青色の目をしている。
ローブ以外で違うのは、首から下げた血のように赤いルビーのネックレス。ネックレスには装飾がなされていて、不気味な文字列が並んでいる。
二人目は男性で、天色の髪に露草色のつり目。
ローブ以外で違うのは、腰にぶら下げてある仮面。それも不気味な装飾をされた。
大体、おでこから鼻の先まで赤色の太い線が入っており、線の真ん中に黒い線。
そして、耳から三日月がたに湾曲させて赤黒い布が巻かれており、布一面に描かれた不気味な文字列。
多分、レモン芋茄子ジュースとキャベツだから合い言葉を言おうかな。お米にアイコンタクト。
「闇の中より這いずりし救いの手」
「血塗られた我の武器が語るは殺戮の音色」
「雌黄の色は血に染まり堕ちた者の極意」
お決まりの合い言葉をそれぞれ言い出す我ら。さて当たりか外れか。
「死に畏怖する子羊に向かう死霊の足音」
女性が言う。どうやら、ジュースのようだ。よかったよかった。
「氷風の名は魂さえもを刈り尽くす死の鎌」
男性も言う。こちらも当たりみたいだ。キャベツのようだ。
「よし、全員集まったね。それじゃ行こっガ!」
「どうしたサカナ?発音がおかしいぞ?」
「...頬、噛んだ」
「...プギャア」
イラッ。
「棒読み、それは酷いとね、僕思うんだよ」
「そんなの私は知らないね」
...。
「...泣くよ?泣きじゃくるよ?」
「うっわ、ダサ」
「酷いね」
「ところで、ここで倒れてる人、大丈夫なの?」
「ああ、その人はウォアって人で」
やばい!止めなくちゃ!
「その人はウォアって人で風花が殺ったよ!」
ふう、間にあった。
「なにがあったの!?」
「なにもしてないから!サカナは変なこと言わないで!」
「ごめんご」
「謝ってる感じがしないのだけど」
ん?地面が赤い?は!変態から出てる!
「ちょ!何やった!?」
「は?なに言ってんの?」
「地面!」
「え?うわっ!赤い血溜まりが!」
「ぐふ、ぐふふ」
「キモッ」
うわぁ、急に笑い出した。
「俺の目の前に。ぐふふ」
「うわ、逃げろ!」
「わわわ」
「取り敢えず、行くか」
「そだね」
その後、風花とジュースを急いで追いかけることになったのは言わなくていいかな。
追いついて色々な話をした。
次の街は農業街ネム、洞窟街アリア、戦闘街ドルイドの三つの中からドルイドに行くことが決まった。
お米はヒーラのウィザードだった。ウィザードだとは思ったけど、ヒーラとは思わなかった。魔法は闇魔法を使うみたい。本人は白黒魔法使い(攻撃と回復ができる奴)に憧れているらしい。
そしてこっちが重要!今も進行系で動画をとってるらしい。ニヤニコ動画に上げるらしい。やばいよ~、中二病的セリフを無しにできんし、言うこともできん。ナム
風花はシーフとウィザード。水魔法と投擲でダメージを与える遊撃型志願らしい。
本人はティアラさんのような凄い人に成りたいらしい。ガンバ!ってかだれよ。
ジュースはネクロマンサーのウィザード。闇魔法と死霊..。人族。黒い..。悪役感パネェ。闇堕ちの未来が見える...。
千切りキャベツはウィザードとテイマー。天界族の悪魔。氷と風。頑張って我々に合いそうな禍々しい奴を捕まえてほしいZE★
魔法使いの比率高いね。ちょっと未来を想像してみよう。
お米 回復と闇魔法を使い、殴り込み。お前回復要員じゃないの?
サカナ 鎧着てでかいハルバードを振り回す。鎧は願望。
風花 いつの間にか水魔法とナイフの雨あられ。遊撃怖い、テラコワイ。
ジュース 様々な死霊達で攻撃、死角から闇魔法。悪役、主に最後に出てくる悪役。
千切りキャベツ 氷と風のダンスパーティー、そこに禍々しい怪物。魔公爵(笑)
....大丈夫なの?後衛多いよ?死霊を使えばいいとか?
取りあえず、僕らの新たな物語の始まりだ!
...キャラが、違うよね。