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モントラ  作者: ゆう
1章
44/49

みかん&佐衛門VSドイツ代表 バーゲンダ&グッド④


7ターン目

佐衛門&みかん ライフ 5 

手札3 手札1

バーゲンダ&グッド ライフ

手札2 手札1

みかんのターン


「あたしのターンドロー!」


みかんはニヤっと、いま引いたバーチャル映像の手札を見て笑う。

どうやら待ち望んでいたカードが手札にきたらしい。

みかんは新たに引いた手札に触れ、それを発動させる。


「あたしは、裏鏡の国のスリアを召喚!」


みかんの場に女性型の黒い鏡の盾を持つ、人形族モンスターが召喚された。


カード情報

裏鏡の国のスリア レベル5 種族人形族 属性水 超能力????


「あ!・・・あのモンスター・・・師匠の、鏡の国のアリスと似てますね?」

「ああ、そうだな・・・・」


みかんは隣の佐衛門に話しかけた。


「佐衛門!」

「!」

「準備は整ったわ!いくわよ!全力全開フルアクセルでね・・・」

「そうどすか・・・それじゃいきますえ・・・」


佐衛門もそれに応える。


「アン?・・・この状況で、なに息巻いてやがる・・・おまえ達はもう俺様たちに負けるんだよ」

「ケケケっ・・・・ま、何か逆転の手があったとしても、俺っち達には通用しないけどな・・・ケケケっ」


バーゲンダとグッドは、まるで自分たちの勝ちを確信しているかのようだった。

佐衛門は閉じた扇子で、3枚のバーチャル映像の手札に、順々に触れていく。


「うちは手札の雷遁 イカヅチを3枚墓地に送ることによって・・・合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞を発動!この呪文は相手モンスター1体を破壊し、そのモンスターのレベル分のダメージを相手にあたえることができる。そして、この合体呪文の発動の際、相手は呪文または超能力を発動できない」


その必殺の呪文発動に、控室の真琴は歓喜する。


「キターーー!合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞!防御不可能の必殺の呪文です!」

「そうかな・・・」

「あっ!そうでした」


空の言葉に真琴は、空と佐衛門戦のことを思い出す。


「ダハハッ」

「ケケケっ・・」


その、自分たちの負けを確定する合体呪文が発動したというのに、バーゲンダとグッドは笑っていた。


「!・・・なに笑っているのよ?あんたたち・・・これでもう終わりなのよ・・・・」

「なぁ・・グッド・・・連中・・・なんか言ってるぜ」

「ああ、調子乗ってるな・・・こりゃあ・・痛めみてもらわねェーとな・・・ケケケッ」

「負け惜しみどすか?」


「ちげェーよーバカが!」「負けるのはおまえたちだゼ」


バーゲンダとグッドは、同時にバーチャル映像の手札に触れ、呪文を発動させた。


『俺様たちは合体呪文を発動!お互いの手札から呪文、拷問機を捨てて、合体呪文、

拷問器 アイアンメイデンを発動!』


バーゲンダとグッドは声を合わせ、同時に呪文を発動させた。


「合体呪文!」

それを見て真琴が反応する。

真琴の脳裏には、空が合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞を、合体呪文によって防いだことを思い出していた。合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞は発動の際、呪文や超能力を発動することはできないが、合体呪文なら発動できるのだ。


「ダハハッ・・この合体呪文は、プレイヤー1人がこのターンに発動する、すべての呪文、または合体呪文の発動を打ち消す!」

「俺っちたちは明智 佐衛門!テメェーを対象とする!」


佐衛門は拷問器 アイアンメイデンに囚われる。


「ダハハッ・・・その合体呪文は、呪文や超能力では防げなくても、合体呪文なら防げる!終わりだ!合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞は発動する前に打ち消されるぜ」

「バーカ。打ち消されるのはあんたたちよ!しかも消し炭にね!」

『あん?』


みかんの言葉に、二人は同時に反応する。


「あたしは、裏鏡の国スリアの超能力を発動!手札を1枚捨てることによって、モンスター1体を対象とする、呪文または合体呪文の発動を、打つ消すことができる。あたしは合体呪文 拷問器 アイアンメイデンにより打ち消される、合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞を、その打ち消される前に、先に打ち消すわ!」

『!・・自分達の呪文を自分で・・・』


バーゲンダとグッドは、そのみかんのプレイングの意図を、計ることができなかった。

裏鏡の国のスリアの持つ、真っ黒な鏡の盾に、合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞が、吸い込まれる。


「そして、その打ち消した呪文または合体呪文を、もう一度発動させることができる。あたしは、拷問魔刃王 ゼスに、合体呪文 秘術 雷王遁 刹那雷神舞を喰らわせるわ!」

『なにィィィィィィィ!』

バーゲンダとグッドは同時に悲鳴をあげた。


その様子を控室で見ていた空は感心していた。


「おー裏鏡の国のスリアにより、佐衛門からみかんに秘術 雷王遁 刹那雷神舞を渡したのか・・・すぐに発動させなかったのは、打ち消されるのを読んでいたからか・・ははっ

・・いいぞ、みかん、佐衛門」

「おもしろい戦い方ね・・・2人の息が合っていないと、この状況は作れなかったはず・・・」


めずらしくマリアが、みかんたちを褒めた。


「マリアさんは、これを見越して二人をダブルに起用したんですね!」

「・・・・・・・・いや、全然・・」

「えええええェェェ!・・・・じゃあなんで?」

「勘」

「か・・勘・・・・!」

(て・・適当だけど・・・・予感的中、すごすぎる・・・)


黄金の雷が拷問魔刃王 ゼスに迫る。


ズガ―――――――――ン。


「拷問魔刃王 ゼスを破壊よ!そして、そのレベル分のダメージを相手プレイヤーにあたえる!」

『くそおおおおおおおおおおおおおおおお!』


佐衛門は扇子をバッと開き、勝ち誇る。


「ご愁傷さま・・・・・・堪忍な・・・は、いいまへんえ、地獄にいきな」

「くらえーーーー!秘術 雷王遁 刹那雷神舞!」


ズガ―――――――――ン


黄金の雷に、バーゲンダとグッドは貫かれる。


『ぎゃあああああああああああああああああああ!』


バーゲンダとグッドは、16ポイントのダメージ受けライフ0になった。

『勝者、日本チーム、みかん&佐衛門チーム』


勝利者へのアナウンスが流れる。

と、同時に、みかんと佐衛門はお互いに右手をあげた。


「あたしたちの・・」

「うちらの・・」


パンッ。


「勝ちね!」

「勝ちや!」


二人は強めに、友情を確かめるように手を叩きあった。


ガチャッ。

みかんと佐衛門は控室に戻ってきた。

そして、いの一番にみかんは、空に勝利の報告をした。


「空、見ていてくれたあた・・・・うごっ!」


それを妨害するように、佐衛門がみかんを押しのけた。


「空はん・・・見ていてくれましたか?うちの活躍を・・・うちのおかげで勝ちましたで!」

「お・・おい!ちょ・・ちょっと、あんた・・・あたしの活躍でしょ・・・どう見てみても・・最後決めたのあたしだし・・・」

「え?何いってはるのみかんはん?うちの呪文で決めたんだから、うちのおかげどす・・・みかんはんは、そのおこぼれに預かったにすぎまへん」

「お、オカマーーーー!コラッ!表でなさい!ぶっ潰すゥ!」

「ホンマ、下品で品格ゼロのお方やな~いいやろう・・カードバトルで決着、つけまひょう・・」


ぎゃーぎゃー。

みかんと佐衛門は口論しながら、控室の机で、カードバトルを始めた。

それを見て真琴は、あきれたように苦笑いした。


「あ・・あははっ・・・あ・・あんなに仲よかったのに・・もう・・仲悪くなちゃった・・・」

「ふっ・・・ケンカするほど仲がいいというだろう・・・」

「じゃあ・・マリアさんは、あの二人とケンカばかりしてますけど、本当は仲がいいんですか?」

「いや・・・まったく」

「・・・・・・・・・・・」


こうして日本代表の第一回戦、第二試合が終わった。

日本2連勝。


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