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モントラ  作者: ゆう
1章
39/49

空VSドイツ代表 マルド・マルク③


4ターン目

空 ライフ 手札3

マルド ライフ15 手札2

空のターン  


「オレのターンドロー・・・・オレは、鏡の国のアリスを召喚!」


空の場に、鏡の盾を持つ女性型モンスターが召喚される。


カード情報

鏡の国のアリス レベル5 種族呪文使い 属性水

超能力 手札を1枚捨てることによって、1ターンの間、相手モンスターの超能力をコピーすることできる。この超能力はいつでも発動可能。


「空ーッ!あたしのモンスターでボコボコにしちゃいなさーい!」


みかんの声援が控室に響く。



「このモンスターは手札を1枚捨てることによって、このターン、相手モンスター1体の超能力をコピーすることができる。オレは、疾風の王 ガーゴイルのクラスターの超能力をコピー」

「!・・・ワタシのガーゴイルクラスターの超能力をコピーだと?たかがレベル5のモンスター風情がか?」

「ならさ・・・レベルを上げればいいだろ」

「!」

「呪文発動!レベル同化!この呪文は自分のターンで、バトル前にしか発動できない。

合体モンスター1体のレベルと自分のモンスター一体を同じにし、さらにそのレベルに1プラスすることができる」

「ガーゴイルクラスターのレベルより、さらに1・・・上だと・・・・」


鏡の国のアリスは、呪文、レベル同化を受け、そのレベルをガーゴイルクラスターより1高くした。


「この呪文を発動させた時。相手はこのモンスターの直接攻撃以外からダメ―シを受けることはない」

「師匠がレベルを上げたモンスターでガーゴイルクラスターを破壊しても、他のモンスターなどで、ダメージをあたえることができないってことですね?」

「でも・・空はんのコピーした超能力なら・・・・」

「はい!連続して同じモンスターで攻撃できます!」


空は攻撃宣言をした。


「レベル17の鏡の国のアリスで、レベル16のガーゴイルクラスターに攻撃!ミラーナックル!」


鏡の国のアリスのパンチで、ガーゴイルクラスターは粉砕した。


「ガーゴイルクラスターを破壊したぜ!」

「くっ・・・・・」

「さらにガーゴイルクラスターから奪った超能力で、鏡の国のアリスのレベルを3下げることで、最大5回まで連続攻撃ができる。鏡の国のアリスのレベルを14に下げて、もう一度、相手プレイヤーに攻撃!」

「くゥ・・・!」


マルドは、鏡の国のアリスからパンチを喰らい、残りライフ1となった。


「すごい師匠!次の攻撃が通れば・・・師匠の勝ちです!」

「さらに、レベルを11に下げて・・・相手プレイヤーに攻撃!」


その瞬間、マルドは手札に触れた。


「ワタシは呪文発動!ガーゴイルの怒り!この呪文は相手モンスターに直接攻撃を受けた時に発動できる。相手はカード1枚引き、その後、ワタシは墓地から、ガーゴイルと名が付く好きなモンスターを1体、場に呪文召喚することができる。ワタシはガーゴイルクラスターを呪文召喚!」


マルドの場に、また疾風の王ガーゴイルクラスターが現れた。


「!・・・オレは・・鏡の国アリスの攻撃を中止させる」


場に、鏡の国のアリスよりレベルの高いモンスターが現れたことにより、空は攻撃を中断した。

その光景を見て真琴は悔しがる。


「あううっ・・・・ほしい・・・・あと一歩だったのにぃぃぃ!またガーゴイルクラスターが場に出てきちゃいました・・・」


「ふぅ・・・」


マルドは浅く、小さく息を吐いた。

ドキドキ。

マルドの胸の鼓動は高まっていた。


「・・・・・・・・」

(なんだ・・・この胸の高鳴りは?ワタシの・・・ワタシの中に、何か熱いものを感じる・・・まさかこれが・・・・奴の言う・・・・・嫌ッ!ありえない・・・・ワタシはどんな優位であろうが、ピンチであろうが、どんな状況であれ常に不動の精神でいられるよう訓練してきた・・・それなのにカードバトル中・・・・奴と同じ気持ちなるなどあってたまるか!)


マルドはこのカードバトルで、いままでにはない感情が芽生えてきていた。

空はマルドに話しかけた。


「なあ、マルド・・・ワクワクしないか?」

「!」

「お互い・・ライフはあとちょっと、どっちが勝つかわからないこの状況・・・・な?」


その質問にマルドは、しばらく沈黙して答えた。


「・・・・・・・認めない。ワタシは貴様などを認めない!認める訳にはいかないのだ!国のためにも!ワタシのためにも!」

「?・・・よくわからないけど・・・オレのターンは終わりだ」


5ターン目

空 ライフ1 手札2

マルド ライフ1 手札1

マルドのターン


「ワタシのターンドロー・・・ワタシは、疾風の王 ガーゴイルクラスターで鏡の国のアリスを攻撃!」


ガーゴイルクラスターの攻撃が、鏡の国のアリスを襲う。

空はその攻撃が当たる直前、手札に触れ呪文を発動させた。


「オレは呪文発動!弱者の守り!この呪文は相手にプレイヤーに直接攻撃された時、発動できる。この呪文は墓地にあるレベル1モンスター1体を手札に戻すことによって、相手モンスター1体の、このターンの攻撃参加を禁止する。オレは墓地のドックスライムを手札に戻し、疾風の王ガーゴイルクラスターの、このターンの攻撃参加を禁止する」

「!」


ガーゴイルクラスターは呪文を受け、その攻撃を中止した。


「・・・・・・・・ワタシのターンは終わりだ・・・・」


6ターン目

空 ライフ1 手札2

マルド ライフ21手札2

空のターン


「オレのターンドロー・・・オレはドックスライムを召喚!」


さきほど戻したドックスライムを、また空は場に召喚した。


「・・・・オレのターンは終わりだ」


「し・・師匠・・・まだ、あのモンスターを倒す手立てはないんでしょうか?あのモンスター強すぎますよ・・・次・・・また攻撃を受けたら・・・・」


7ターン目

空 ライフ1 手札1

マルド ライフ2 手札2

マルドのターン


マルドは手を横に振るモーションで、バーチャル映像のカードを引いた。


「ワタシのターンドロー・・・ガーゴイルクラスターで鏡の国のアリスを攻撃!超高速爪(スーパースピィ―ディークロー)」


レベル5の鏡の国アリスを、レベル16のガーゴイルクラスターは攻撃した。


「鏡の国アリスを破壊!さらに、ガーゴイルクラスターのレベルを3下げことによって、もう一度、再攻撃をする!ガーゴイルクラスター!ドックスライムを攻撃!」


ドックスライムはガーゴイルクラスターの爪により、切り裂かれる。


「ドックスライム破壊!」

「ドックスライムの超能力発動!1ターンに一度再生する!」

「フン・・・さらにレベルを、10に下げて・・・もう一度ドックスライムに攻撃!」


ガーゴイルクラスターが、再生したばかりのドックスライムを攻撃した。

その攻撃が直撃するまえに、空は呪文を発動させた。


「オレは呪文発動!スケットスライム!スライム族モンスターが破壊された時、この呪文は発動できる。デッキからレベル1のスライム族モンスターを1体を、場に呪文召喚することができる。オレはデッキからフュージョンスライムを呪文召喚!」


空の場にレベル1のスライム族モンスターが呪文召喚された。


カード情報

フュージョンスライム レベル1 種族スライム族 属性土

超能力 このモンスターが場に呪文召喚された時、場にある自分のモンスターと強制的に合体することができる。


「そしてフュージョンスライムが呪文召喚された時、自分の場のモンスターと強制的に合体させることができる。オレはフュージョンスライムとドックスライムを合体!パラディンスライムを合体召喚!」


空の場に、白い鎧と白い兜を装備した、スライム族モンスターが合体召喚された。


パラディンスライム レベル7 種族スライム族 属性水

超能力 パラディンスライムは、相手モンスターによって自身が直接攻撃を受ける時、墓地にあるこのモンスターを場に超能力召喚することができる。この超能力を使い呪文召喚されたパラディンスライムは破壊後、墓地には送られず、デッキの一番下にいく。


「疾風の王 ガーゴイルクラスター、パラディンスライムを攻撃!」


マルドの攻撃宣言とともに、レベル10のガーゴイルクラスターはレベル7のパラディンスライムに襲いかかる。


「オレは呪文、スライムボムを発動!この呪文はスライム族モンスター1体を破壊することによって、相手モンスターのレベルを、その破壊したモンスターのレベル分、永続的に下げることができる。この呪文で、そのモンスターのレベルを0以下にできる時、そのモンスターを破壊する!」

「!」

「オレはパラディンスライムを破壊して・・・疾風の王 ガーゴイルクラスターのレベルを10から3に下げる!」


空の呪文発動とともに、パラディンスライムが爆発。

その爆発が、疾風の王ガーゴイルクラスターに直撃する。

ドカ―――ン。


「だが・・・疾風の王 ガーゴイルクラスターの攻撃は止まりはしない。ライフ1の貴様が、この攻撃を受ければ、貴様の負けだ!」

「いや・・・オレは墓地から、バラディンスライムの超能力を発動!」

(!・・・墓地から)

「パラディンスライムが墓地にいて、相手モンスターから直接攻撃受ける時、パラディンスライムを場に、超能力召喚することができる。オレは墓地から、パラディンスライムを超能力召喚!」


ガーゴイルクラスターの攻撃から、主を守るように、パラディンスライムが場に超能力召喚された。


「くっ!・・ガーゴイルクラスター攻撃中止!」


マルドは、いまのガーゴイルクラスターよりレベルが高いモンスターが現れたことで、攻撃を中止させた。


「そしてパラディンスライムは、この超能力によって場に出た時、破壊後、デッキの一番下に送られる」


控室のモニターで、その様子を見ていた真琴は、心臓をドキドキさせていた。


「はふぅ・・・・なんとかまた・・・・ふぅ・・・・ガーゴイルクラスターの攻撃をしのぎきりました・・・でもガーゴイルクラスターのレベルは、スライムボムの効果で、レベル9まで下げられましたし・・・次の師匠のターンで、きっと倒せますよ」


だがレベルを下げられたまま終わるほど、相手も甘くはなかった。


「ワタシは呪文発動!再召喚!この呪文はまたはバトル中に使うことはできない。場のモンスター1体を再召喚することができる。再召喚されたモンスターは元の状態へと戻り、このターン、攻撃に参加できない」


ガーゴイルクラスターは、場に再召喚されたことで、元のレベルに戻った。


「ああっ!これで・・ガーゴイルクラスターのレベルが16に戻ちゃいました!」


空はその様子見て、目を輝かせていた。

強い相手とカードバトルできて、喜んでいるようだった。


「あんたつえェーな・・・・・さすが世界レベル・・・」

「当然だ・・・ワタシは国のために戦っているのだ。貴様のように自分のため、楽しみのためにだけに戦っているわけじゃない」

「そうか・・・じゃあなんであんたは、いま笑っているんだ?」

「!」


マルドははじめて気づいた、自分が笑っていたことを。


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